ジュリアン・バーンズ「終わりの感覚」
どんな人にも語るべき人生がある
しかし、その記憶は時にあいまいで大抵正確さを欠く・・・
候補4回目にして、ようやくのブッカー賞受賞作
昨年の「このミス・・」ベスト10入ですからミステリーとしても楽しめますが、「イングランド・イングランド」の様な「毒」は今回は薄めかな
冒頭の歴史の授業(ヘンリー8世について)は要注意です
ジュリアン・バーンズ「終わりの感覚」
どんな人にも語るべき人生がある
しかし、その記憶は時にあいまいで大抵正確さを欠く・・・
候補4回目にして、ようやくのブッカー賞受賞作
昨年の「このミス・・」ベスト10入ですからミステリーとしても楽しめますが、「イングランド・イングランド」の様な「毒」は今回は薄めかな
冒頭の歴史の授業(ヘンリー8世について)は要注意です
ヒラリー・マンテル「罪人を召し出せ」
原題は「Bring Up the Bodies」
前作「ウルフホール」の続編。前作に続いてブッカー賞受賞という死角無しの作品です。
ヘンリー王の秘書官として、外交から内政問題まで、その類まれな事務処理能力とバランス感覚で辣腕を振るうトマス・クロムウェル。そこには富と権力が自然と集まり、彼の視線の先を皆が注視する存在となっている。
アン・ブーリンが正式な后となり、イギリスは安定したかに見えたが、一方でお世継ぎ問題は一向に解決していない。ヘンリーとアンとの間に生まれた子は女の子。ヘンリーの関心は何時しかアンの女官の一人、ジェーン・シーモアに移り、アンとの間には微妙な空気が・・・。でもアンは諦めてはいない。懐妊の発表。そして軟禁されていたキャサリン前后の死。しかし、・・・・流産・・・・男の子だった・・・。
王位継承権を主張する者たちが眠りから目を覚ます。
ヘンリーはクロムウェルに問い質す。「アンとの結婚は正しかったのか?」
苛立ちを隠さない国王を前に、クロムウェルは「危うさ」を感じる。国の「危うさ」と自身の「危うさ」。
ここから彼の耳が動き出す。彼の目が動きだす。彼の鼻が動きだす。
アンの私的エリアへの近づきを許された者たちへの揺さぶり・・・。
噂話、想像、やっかみ、妬み、憧れ、敬い・・・。
決定的な証拠は無い。でも結論は決まっているのだ。
アンの傍に仕える楽士が圧力に屈し、口を割る。
それを発端に次々とジェントルマンたちの逮捕者が・・・。
宮廷内は息を潜める。ブーリン家はアンを見限る。シーモア家はクロムウェルに助言を乞う。
クロムウェルによりアンの告発書が出される。複数の男との不義密通。実兄との近親相姦。そして彼らとの会話の中で国王の死を語ったとして、反逆罪の適応。
当初、アンは后の身分を剥奪されて修道院に行かされるのだろうと宮廷中は考えていた。彼女自身もそう感じていたのだろう。クロムウェルも初めは考えていた・・・。
男どもは全員ロンドン塔で斬首刑。アンも日を変えて斬首刑。アンの斬首は普段使われる斧ではなく、ヘンリーがわざわざフランスから呼び寄せた執行人による剣にて執り行われた。
「危うさ」は去ったのか?
まだまだ物語は続きます。
前作「時の地図」がハチャメチャな中にも面白かったので、期待したのですが・・・
フェリクス J.パルマ「宙の地図」
引き続きH・G・ウェルズが登場
彼の「宇宙戦争」は、ベストセラーとなり、人気作家としての地位を確立しつつあった
そこに現れる、自然史博物館に空飛ぶ円盤が隠されているという情報をもたらすアメリカ人作家・・・
物語はそこから遡り、19世紀初めの南極探検隊の悲劇に・・・
そこには何故か作家デビュー前のエドガー・アラン・ポーが・・・・・・
ここまでは辛抱できたのですが、凶暴な火星人?エイリアン?が退治された?次の展開からが
どうしてもページをめくれなくなってしまいました
しばらく放置して再チャレンジをくりかえしましたが、やっぱり読めない
甚だ不本意ですが、途中棄権!とさせていただきます
R・D・ウィングフィールド「冬のフロスト」
お待ちかねのフロスト警部
天敵マレット署長がフロストに厳命するのが、
管理職にとってもっとも辛いお題「所定外労働時間の削減」です
残業を根底から削減せよ!
ただし、成果は決して損なわないように!
加えて署長、上役にもっとオベンチャラ使おうと、
よその署に人手を貸し出してしまう有様・・・・・
事件が無ければ、それもノープロブレムなのですが、
デントン署は今や事件の吹き溜まり状態になりつつあります
連続少女誘拐事件、売春婦連続殺人事件、コンビニ武装強盗に
フーリガンのご一行、怪盗枕カバーに、白骨死体遺棄事件・・・・
限られた人材と限られた時間で捜査を進めるフロストたちですが、
どの捜査も空振りばかり・・・
フロストの「勘」も今回ばかりは冬眠状態なのか・・・・
「時短」の推進!って部下をいかにも守ってる様な錯覚を与えてしまうけど、
実際、現場での「時短」ってキツイよね
定時になったから、早く帰れ!って怒鳴ってる上司、けっこういるけど、
モチベーションは落ちるし、中には仕事を持ち帰る「勘違い部下」も出てきちゃう
時短で成果を出したら、ウツが増えちゃった!っていう可笑しな部署もあるよね
皆さんの職場では、「時短」、上手くいってますか?
1ヶ月ほど前、会社で研修を受けた
テーマはずばり「内部統制と企業倫理」・・・
だいたいこういう研修は、本社から管理部だの監査室だの人相の悪い方々がやってきて
過去の不適切な事例などを挙げながら、善良な社員をいじめるというもの
配られた資料も、以来机の中につっこんだままだったのですが・・・
先ほど探し物している時に再び登場してきました
表紙を捲ると、研修の時には気にならなかった部分が・・・・
以下、資料のままを書くと
■内部統制(internal control)の語源
control=contrast(照合)+roll(巻物)の合成語
中世の英国の荘園で、所有する羊の数が巻物に記載された数とあっているかどうかを
付き合わせるところから生まれた・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
これってけっこう大変だ・・・
広い領地で、動き回る羊たちを1頭、1頭、記録台帳(巻物)と照らし合わせていく作業です
福島の汚染水はコントロール出来ている?
羊を数えるよりはるかに放射能は手強いぞ
柵を作れば羊は囲えるが、水はどんどん流れていく
安倍総理が使った「control」、外国人には想定以上のメッセージを送ってしまったのかもしれません
いっそ「覆水盆に返らず」(It is no use crying over spilt milk)って言っちゃえば良かったかも
コントロールが勝敗を分けるのがこちら・・・
高校野球秋季大会が春日球場でも始まりました
「緩急つけて!」「低めにコントロール!」
両校のOBたちから大きな声がかかります
ホルヘ・ルイス・ボルヘス「伝奇集」
有名な「バベルの図書館」が収録されている短編集です
「バベルの図書館」とは・・・・
中央に巨大な換気孔をもつ六角形の閲覧室の積み重ねで成っている
閲覧室は上下に際限なく同じ部屋が続いており、閲覧室の構成は全て同じ
閲覧室の壁の内、4つの壁には5段の本棚がそれぞれに設置されており、各段に32冊ずつ本が収納されている
残りの壁はホールに通じており、そのホールを抜けると別の閲覧室の回廊に続いている
ホールには左右に扉があり、それぞれ立ったまま眠る寝室とトイレになっている
螺旋階段が設置されており、それを使って上下の閲覧室に行くことができる
明かりはランプという名の果実がもたらしてくれる
司書たちはそこに住み、そこで生涯を終える(死体は換気孔に投げ捨てられる)
捜索係や翻訳者なども存在する
全て同じ大きさの本であり、一冊410ページで構成される
さらにどの本も1ページに40行、1行に80文字という構成である
これまでに書かれたすべての本の翻訳、これから 書かれるすべての本の翻訳、それらの本の落丁・乱丁・誤訳版、および不完全な版を指摘した解説書、解説書の偽書、解説書の偽書一覧目録(これにも偽書あ り)等のすべてを含む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
というものなのですが・・・・
ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」で出てきた迷宮のような図書館がこのバベルの図書館とも言われております
実際に建設しようとすると・・・イメージできますか??
でも、ひょっとしたらこの図書館、今後の電子化された世界をいち早くイメージしていたのかもしれない
全ての書物が電子化されれば・・・
バーチャル空間にどういう風に書棚を構成するのは、それこそ自由自在・・・
重力、その他の物理的な事象から解き放たれた図書館は宇宙的な無限に存在しうる
図書館内の移動は瞬時に行うことが出来、検索や翻訳も・・・・
全てを同じ大きさに揃えることは簡単だし(大きさというものからの解放)、
奇数ページの書物は存在し得ないということも解決できそうだ
バベルの図書館は既に無限に存在しているのかもしれません
ホルヘ・ルイス・ボルヘス編纂「新編バベルの図書館」
イギリス編Ⅰを購入
旧版30巻を国別に合本編纂したもの
このイギリス編Ⅰにはウェルズ、ワイルド、サキ、チェスタトン、キプリングの
小品三十数編が納められています
こういう本は一気読みなどせず、少しずつ時間をかけて楽しみましょう
オスカー・ワイルドの「幸福の王子」も入っているのですが
今日まで私はこれをアンデルセン作と思い込んでいました(汗)
途中、マッチ売りの少女が出てくる場面などがあり、 混乱したのでしょうか? 恥ずかしい限りです
初めてこの話を読んだとき、
王子様がわがままでツバメがかわいそうだと思ってました
だって先を急ぐツバメを何日も足止めして、南に向けて飛べなくしちゃうんだもん・・・・
角背(平背)の堅牢な製本で武器としても使用できそう
リトルプリンスが乗せられているのは
独レーマー社製ベビーシートだ
我家でも娘が生まれた時に使っていました
当時のデザインはもっとシート生地がカラフルで、持ち手が真っ赤でした
お産をした病院の先生が、出産前からこのレーマー社のベビーシートをしつこく薦めており、
確か病院で購入したのでした
このリトルプリンスのように退院時から即使えるのがミソです
家の中でも、キャリーとしても使え、車内での取り付けも簡単
メルセデスベンツの純正ベビーシートとしても採用されています
少し大きくなって買ったのが同じくレーマー社のチャイルドシート
その名も「プリンス」でした
今はこのタイプの販売はされていませんが
国産メーカーのものと比べ、とても軽く(片手で持てる)、シンプルな装着操作が重宝しました
ベンツ純正だと真ん中のロゴの部分がベンツのエンブレムとなります
イギリスの‘くまのパディントン‘からくまモンに招待状が届いた
「日本で今一番HOTな君」って書かれたら、
「プレゼントも用意してるよ」って言われたら、
くまモン、急遽海外出張届け出してイギリスに行っちゃいました
たどり着いたのはBMWのオックスフォード工場
ここではあのMINIを作っているのだ
パディントンといっしょに工場見学し
特別仕様車くまモンMINIをプレゼントとしてもらっちゃった
くまモンも暑苦しいスタイルだけど
パディントンのオーバーコートスタイルはもっと暑苦しい
くまモンは熊本県職員なので公務中、金品は受け取れないんだって
贈られたMINIは日本国内MINIショールームに展示されるそうです
↑以上 MINIのプロモーションでした
ちょっと出すぎ感のある、くまモンですが
あの東国原なんとか県知事に比べたら、まだ楽しいよね