「たいした問題じゃないが―イギリス・コラム傑作選」
今世紀初頭にエッセイストとして活躍したガードナー、ルーカス、リンド、ミルンの作品を集めたものです。ミルンは「くまのプーさん」で有名なA・A・ミルンです。
ガードナーとリンドの作品はちょと堅苦しく理詰めでユーモアはあるんだけど退屈な印象。一方ルーカス、ミルンのは発想自体に面白さがあるのでどれも楽しめるものでした。
一番おかしかったのはルーカスによる新聞記事の誤植の話。bankerがbakerとなってしまったことによる顛末はちょっと身につまされるものが・・・。
巻末の解説で書かれているのですが、
この4人の文章はかつて受験生の間で人気のあった原仙の「英文標準問題精講」でけっこう取り上げられていたんですって。たぶん実家の押入れに今でもあるんでしょうが、持ってるだけで勉強している気になる本でしたね。
この本は私も読みました。
そしてやはり誤植のところが笑えました…が、多少制作に携わっている身
誤植には苦い思い出があり我が身に置き換えると笑えませんでした。
カタログ1万冊、訂正シールを貼った覚えがあります。
何度も文字校するのですが、まさかという落とし穴があるんですよね。
今でも仕上がったあとでついチェックしてしまい、印刷屋さんに
「今さら見つけられても困るんですよね」って言われます。
今は昔よりコラムが書きづらくなっていると思いますが、作家の皆さんには
勇気を持って書いていただきたいです。
まだ訂正シールで済めばいいですが、そうじゃないと・・・・、怖すぎる・・・。
発泡酒が発砲酒になっている笑える誤植もけっこうありますね。