英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

海から見たイギリス近代史

2007-12-28 | イギリス

「図説イングランド海軍の歴史」 小林 幸雄

海軍という概念の成り立ちと代々の王権(政権)でのその存在、一般に海軍本部と訳されることの多いAdmiraltyの成立と変遷、そして記録に残る多くの海戦でのイギリス海軍勝敗云々・・・。
全体を通してシーパワーの確立が歴史にどのように寄与したかが述べられていく。
ただ、どうも表現が講談調で古めかしく馴染めないんだなあ・・・。正直前半は投げ出したくなった部分もありました・・・・・。後半ようやくスペイン継承戦争あたりから引き込まれ始めたような・・・・。動力を持たない帆船故の艦隊操作の難しさと、長い年月頑なに守られてきた一列に連なってすれ違いざまに砲撃しあうという戦術をから解き放たれたネルソンの偉大さ!はよく理解できました。
図説と表されてましたので、もう少し艦船の機能、設備、武装に関する資料があればなあ、というのが感想でした。(ホーンブロワー、ジャック・オーブリー等のファンにとっては・・・)

クリスマス・ページェント

2007-12-18 | 日常

土曜日は娘の通う幼稚園でクリスマス・ページェントが行われました。
司祭による礼拝の後、恒例の子供達による降誕劇が催されます。今年の娘の役は「羊飼い」の一番目です。何とか台詞を間違えずに務めを果たすことが出来ました。
教室にそれぞれ戻り、最後のローソクに火を点し、アドベントカレンダーも最後の窓を開きます。そしてみんなで聖歌を歌い、子供達からそれぞれのお母さん、お父さんへの手作りのプレゼント(リース)が渡されます。それから・・・お待ちかね!ちょっと早いサンタクロースからのプレゼントが何故か教室の隅に隠されていて・・・・、一人一人プレゼントを頂いてお家に帰りました。
プレゼントの中身はスゴロクでした。それからが大騒ぎ。娘と家内の3人でスゴロクをやったのですが、何べんやっても娘が途中「スタートに戻る!」にコマを進めてしまいドベばっかり・・・。仕舞いには「もういい!スゴロクなんて大嫌い!」となってしまい、大泣きに・・・・。なんて気を使うプレゼントをくださったのでしょうかね。

15%減のクリスマス

2007-12-14 | 日常
残すところあと2週間。クリスマスモード全開!といきたいところですが、今年はいまいちトキメキがありません。
理由は・・・・、そう・・賞与の15%ダウンです。それに加え、株式相場の低迷で運用成績が振るわない子供達(投資信託)の所為でしょうか。15%も下がると宝くじを買うのも気が引けたりして・・・。どこぞのコラムで「投信を買うぐらいなら宝くじを買え!その方がよっぽど科学的だ!」なんてことが書かれていましたが、やっぱり買おうかな・・・。だいたいインドの子供達だけが元気があって、肝心の日本の子供達がアメリカの子供達の影響でさっぱり元気が無いのはどうにかならないもんですかねえ。
お金が減った減ったと家で話していたら、聞いていた娘から言われました。「おとうさん、土曜も日曜日も会社に行ってきたらいいのに」  どうも会社に行くとそれだけでお金がもらえると思っているみたいです。
結局ボーナスが出て買ったものは・・・
ガソリンを満タンにしました。(高い!ハイオクだとドキドキしますね。国民はもっと怒れ!)
今のところそれだけです。

写真は我家のツリーです。狭いスペースに無理やり立ててますのでテレビの3分の1が観えなくなってしまいます。娘へのプレゼントもまだ買っていません。サンタさんへの手紙には「こなぷん」のどれでもいい・・と、お願いしていましたが、どうしましょう。

Cabinet War Rooms

2007-12-12 | イギリス
首相官邸のあるダウニング街10番地から一筋違いの場所にCabinet War Roomsはあります。ここはドイツ軍によるロンドン空襲に耐えながらチャーチルが指揮を取った場所〔シェルター〕です。最近はチャーチル博物館も併設されているとか。私が訪れたのは93年の春、観光客の多いウェストミンスター広場から程近いのにけっこう人影は疎らです。入り口で入場料を払い日本語の音声ガイドを借ります。いかにも退役軍人といった風情の係員が「JAP!」と呟き、露骨に嫌悪の顔をこちらに示して器具を乱暴に渡してきたのには正直ムカッときました。「何ならもっぺんやるかい?!」とは言いませんでしたが・・・・。
中は、無線室、作戦会議室、チャーチルが寝ていたベッド、寛いでいた居間などが当時のままのレイアウトで保存されています。だから何なんだ?なのですが、ロンドン隠れスポットです。ちなみにその時いっしょに入った連れは「ここのどこが面白いのか?」と不機嫌でしたが。運営は帝国戦争博物館の分室という形で行われています。
コースの最後にはショップがあり、チャーチルと戦争に関するグッズが売られています。その時購入したのが写真のポスターです。我が家のどの部屋のインテリアにもマッチしないのでずーっと天袋にまるめて仕舞いっぱなしです。


Cabinet War RoomsのHPは

もうすぐ12月8日

2007-12-05 | イギリス

A・J・P・テイラー
「イギリス現代史 1914~1945」


税込み8400円する大著です。主にレファレンスとして利用しています。
第一次世界大戦の始まり(1914)から第二次世界大戦の終結(1945)まで、大英帝国が大きく舵を切り、混乱の時代とどう対峙し、局面を打破して来たかが多彩な視点で描かれています。

長期化する英独戦争の打開を模索するチャーチルが、日本の真珠湾攻撃の一報を聞いてどれだけ英国の勝利を確信したか・・など非常に面白い事象だと感じました。英国はヨーロッパ紛争に関心を示さない米国をなんとか参戦させようと画策していたが、日本との開戦により日独防共協定によりドイツが米国に宣戦布告することで否応無に米国を連合国側としてヨーロッパ戦線に引きずり込むことに成功した訳ですね。

ちなみにルドルフ・ヘスの来英の話はまったく出てきません。オフィシャルな歴史では取り上げる価値の無い事項ということでしょうか。