goo blog サービス終了のお知らせ 

英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

ちびくろさんぼ

2006-05-23 | イギリス
原題は「The Story of Little Black Sambo」
元々はスコットランド人、ヘレン・バナマンが自分の子供のために作った手作り絵本だったそうです。その後1899年にイギリスの出版社から出されましたが、著作権の管理をきちんと行なわなかったことから様々な海賊版が出版され、多種多様な「ちびくろさんぼ」が世の中に登場しました。日本で一番売れた岩波版もそのひとつです。
子供時代、この岩波版が家にあり、それこそボロボロになるまで読んだ記憶があります。トラが溶けてバターになるというお話、原色が鮮やかななイラスト、リズミカルな文章、そしてラストのおいしそうなホットケーキ・・。いまでも「ちびくろさんぼ、おまえをたべちゃうぞ。」「どうかトラさんたべないでください。このあかいうわぎをあげるから」・・・・・かなりの部分を暗唱できますよ。
この「ちびくろさんぼ」、人種差別問題を理由に88年に一斉回収、そして絶版となったことは有名ですが、何が本当に問題だったのかの議論もなく自主規制がひかれた様に思えます。
昨年、瑞雲舎からこの岩波版が復刊となり、娘によく読んであげてます。娘のお気に入りは、トラが近づいてくる「ぐるるるるるるるるるるるる・・・」というところ。
親子2代で楽しめる本です。

でも瑞雲舎さん、本はもっと丁寧につくりましょうよ。この表紙にしても絵が右にずれてますよ。きちんと作った絵本なら、子供もちゃんと大事にします。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿