英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

コンラン?・混乱!

2006-06-13 | イギリス
01年夏のロンドン。
当時ポーツマスに従兄弟が住んでいたので、呼び出してご飯を食べようと言うことに。せっかくだから美味しい店にしましょう。で選んだのがコンラン卿がプロデュースした「 Le Pont de la Tour 」。クリントン前大統領がイギリスを訪問した際、ブレア首相が最後の晩に「イギリスらしい思い出を」とお連れしたレストランです。朝、ホテルから電話で予約を行いピカデリーのジャパンセンターで従兄弟と落ち合い店に向います。
店があるのはタワーブリッジ南詰東側、テムズに面するButlers Wharf Buildingの1Fにあります。このビルから東のデザイン・ミュージアムまでコンラン卿がプロデュースしています。
通されたテーブルはテラス席。眼前にタワーブリッジを見渡せる最高のロケーション。ちょっと期待しちゃいます。
でも・・ん?各持ち場に配されたウェイターの態度がどうもプロっぽくありません。私たちのテーブル横に立っていたウェイターは、コインでしきりに手遊びしています。そしてその度にコインを落として「チャリン!」という音が・・・。もちろんそれを拾ってまた遊ぶ・・・飲食店で働くものの常識を疑います。
それからオーダーを取りにくるのが遅い。ソムリエにワインをオーダーしても出てくるタイミングがおかしい・・・等々問題が。でも寛容を旨とする我々日本人は「料理が美味しければいいでしょう」と悠然と構えます。
その時いただいた料理は前菜が・・(忘れました!)メインに私がスズキを、妻がポークを、従兄弟がウサギ料理だったのですが、従兄弟がそのウサギ料理を切り分け口に入れた瞬間、マネージャーが突然テーブルにやってきて「お料理は美味しいですか?」と従兄弟の横に跪きオカマ口調で語りかけます。従兄弟は英語がペラペラなので平然と
「ええ、とっても。でもこれはウサギの肉ですか?」
「いいえ、それはチキンでございます。私どものミステイクでサーブしてしまったのです」
「はあ・・・チキンですか・・ウサギは初めてなので楽しみにしてたのですが」
「申し訳ございません。すぐにお取り替えいたしますので」
「いや、けっこうです。これも美味しいですから」
「そうですか、それでは引き続きお楽しみください」
(翻訳一部想像)
もう、こうなってくると無茶苦茶です。
ウサギはどこのテーブルに行ったのでしょうか?
従兄弟に「どうして替えてもらわなかったの?」と聞くと、
「これ以上混乱させると何食べさせられるかわかんないじゃん。チキンが無難かなって思って・・・」とのこと
確かにオペレーション全体が混乱しています。中には走っているウェイターもいます。だから店全体がざわざわした感じです。これが陽気なイタリア料理系ならいいんでしょうが・・・・。
肝心のお味の方はと言うと
美味しかったですよ。ただイギリス料理としてですが。
私が食べたスズキのグリルにしても、ここまで火を通さなくてもよいのにという具合だし、ソースにしても正直どんなものだったか忘れてしまうレベルでしたね。
ただワインリストの豊富さと価格のお手頃感には魅力のあるレストランでした。
それとデザートも美味しかったです。

で三人の評価は
・味はやっぱりイギリス料理だ。
・ロケーションは最高だ。(ライトアップされたタワーブリッジ)
・オペレーションは最低だ。(その晩だけだったかもしれませんが)
・ワイン好きには魅力的な店だ。
・フロアマネージャーは多分ゲイだ(憶測です)
・けっしてスタイリッシュではない!

お会計はブルゴーニュの白を2本空けて三人で当時のレートで4万6千円(税サービス料込み)ぐらいだったでしょうか。もちろんチップはあげません。

最新のお店情報は↓
Le Pont de la Tour


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2 コメント

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はじめまして (しも)
2006-06-13 21:15:03
はじめまして。

英国というワードで検索しました所こちらに辿りつきました。(まだ立ち上げられたばかりの頃で…随分とROMさせて頂いていたのが恐縮です)

いつも簡潔で清廉とした文体で、未訪の土地話にウキウキと楽しませて頂いてます。(今回の替えてもらわなかったエピソードに不意にクスッとさせられました)

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こちらこそ (ぷりめら)
2006-06-14 17:25:34
見ていただいてありがとうございます。

しもさんも英国好きですか?

楽しい情報があったら是非教えてくださいね。
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