~聴覚障害6級~

話せる。歌える。
聞こえているけど聞き取りにくい。
感音性難聴者が適当に呟きます。

教習所にて

2009年11月27日 | 子ども時代~成人時代
今から18年前の28才の時に通った教習所。

教習所では、補聴器をつけて通いました。
補聴器に対する期待は少々はずれたけれど、
しないよりは補聴されていると思ったからです。


講義は必ず最前列の席に座ったので、
内容はほぼ理解できたと思います。
筆記試験は、全て一発合格でした。


問題の実地。

車と言う密室で、隣に教官がいる状態でしたので、
補聴器を左耳につければ、教習内容はほとんど理解できました。

が、声の波長と言うか、声の質と言うか、渇舌なのか、
すぐそばで話してくれても、聞き取れない場合がありました。

聞き返すと、「何で1回の説明でわからないのかっ。」と怒られました。

健聴者にとって、同じ話しを2度させられることは、
こんな簡単な話しの内容が理解できないほど頭が悪いのか、
人の話しを聞いていないのか、と解釈していることが多く、
本当にうざいようですから仕方のないことです。

そこで補聴器をしている耳を見せ、
「難聴なんです。すみません。」と申告をしました。

「それならそうとちゃんと言ってください。」と言われました。


難聴なんです。
聞き取れません。


そのたびに「すみません。」と謝ってしまう。
よくよく考えると、何で謝らなきゃならないんでしょうね。
こちらは何も悪いことをしていないのに。


そして「難聴なら初めにちゃんと言ってください。」


今なら最初からそう言えることも多いけれど、
言えない空気、言えない環境、言えない雰囲気と言うものがあるのです。
難聴を言ったらそこで終了的な。

「すみません。」と謝らなければならない障害です。
言い出しにくい障害だと言うことです。
聾の方に比べると、はるかに理解されにくい聴覚障害です。


怒ってくれた教官のおかげで、
その後は難聴の生徒だと言うことでの教習となりました。

まぁ、特に何かの配慮があったわけではありません。
無線教習が免除されたくらいでしょうか。
教官達も配慮して聞き取りやすく話してくれたかどうかは、
私にはわかりませんでした。


ある若めの教官は、路上教習の際、
私が難聴者だと言うことなのか、一言も言葉を発っしませんでした。

指で「そこを左。」「そこを右。」と合図するのみ。

何か話しても聴こえないと思ったのでしょうか。
どう接すれば良いのかわからなかったからでしょうか。


結局、申告すればしたで、何も教えてくれなくなるのです。

何も話してくれなくなることはよくあることです。
だから、申告することに多少の抵抗があるのです。


一部の教官からはきちんと教えてもらえなかったけれど、
実地試験も本免で1回落ちたのみで、無事、免許取得。


今思うと、あの時、免許を取っておいて本当に良かった。
今の車生活に大いに役立っています。

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