~聴覚障害6級~

話せる。歌える。
聞こえているけど聞き取りにくい。
感音性難聴者が適当に呟きます。

劇場字幕G・マーク覚え書き

2013年07月09日 | 字幕
歌舞伎座にて、座席で同時解説の字幕が見れるポータブル字幕「劇場字幕G・マーク」

日本初の劇場常設ポータブル字幕表示モニターとのことです。

株式会社イヤホンガイド



2013年4月、新しい歌舞伎座で字幕ガイドサービスがスタートしました。

専用モニターに、舞台がわかり、楽しめる情報を文字表示します。

前席背面に取付器具がついている席(1階席・2階席)では、これにセットし、角度を調節してご覧になれます。

取付器具がない席(3階席及び、各階の最前列)ではお手に持ってお使いいただきます。


【字幕ガイド内容】
セリフや詞章の要約、場面の状況などをわかりやすく伝える「解説チャンネル」と
上演台本の内容をそっくりご覧になれる「台本チャンネル」の2種類をボタン操作により切り替え可能。

お客様にお好みの内容をお選びいただきます(将来はチャンネル数を増やす予定)。


【レンタル料】
1 台 1,000 円
(保証金は不要です。
 代わりに、ご利用時に携帯電話番号、または松竹歌舞伎会会員番号をご登録いただくか、身分証をご提示願います)
* 各部200台限定の貸出となります。
* 団体向け、及び一幕見席ではレンタルいたしません。




電光字幕システムで培ったノウハウを駆使し、
お客様一人一人が手に持って使うタイプの無線のポータブル字幕機のサービスを開始。

2009年9月には東京劇術劇場の「ザ・ダイバー」日本バージョン公演で、
また同年11月にはBunkamuraシアターコクーンの「奇跡の人」公演で、聴覚障害者をサポートする機器として、
一部の方にご利用いただくテスト運用を実施。

「演劇がこんなに楽しいものだとは知りませんでした」という嬉しい感想をいただきました。

このポータブル字幕システムは、8チャンネルの切り替えができるので、
個々のお客様が自分に合ったチャンネルを選択して表示できることが大きな特長です。

例えば、英語圏以外からのお客様に対するサービスを充実させるためにその他の外国語のチャンネルを用意したり、
細かい文字が読みづらいお年寄り向けに大きな文字のチャンネルを用意したり、
逆に子供向けに簡単な言葉で説明をするチャンネルを用意したりと、
あらゆる層の方に一つのシステムで対応することができます。

また、フルカラーのディスプレイで、画像や動画の表示も可能なので、
画像を使った説明や、次回公演の予告などにも利用できます。




常設字幕装置操作劇場
新国立劇場 (東京都)
国立能楽堂 (東京都)

G・マーク設置劇場
国立劇場 (東京都)
国立文楽劇場 (大阪府)
国立劇場おきなわ (沖縄県)

『目からの』同時解説
イヤホンガイドは耳からの同時解説システムだが、
イヤホンガイド誕生から20年後の1995年に発足した舞台の新電光字幕『G・マーク』は目からの同時解説システムである。

現在では「オペラは日本語字幕で楽しむ」ことが常識となっているが、
1980年代には、イヤホンガイドでグランドオペラの来日引越公演の同時解説を行って、音楽ファンの方から大変歓迎されていた。

80年代後半に舞台字幕が登場し、数年はイヤホンガイドと併用された。

その間、イヤホンガイドを利用する観客は70%を越えていたが、
「耳からの解説はいいが、せっかくの音楽の楽しみが味わえないのは残念」という声もあり、再考することになった。

当時オペラで使われていた字幕は、スライド・フィルムによるものだった。

これは、コメントの制作に時間がかかったり、
文字の訂正に手間がかかるので誤った文字や翻訳が何日も表示されたり、
舞台照明によって文字が薄れたり、
舞台の上に表示されるので首が疲れるなど観客のクレームも、欠点も多い代物だった。

当社ではそうした字幕欠点をリサーチし研究し、
1995年(平成7年)電光表示板で使われるLED(発光ダイオード)を使用し、
コンピュータで制御する劇場字幕システム「G・マーク」を完成、
東京・渋谷のシアターコクーンで開かれた国際交流基金招聘の
フィリピン・ミュージカル「エル・フィリ」(タガログ語上演)で表示デビューさせた。

「G・マーク」の評判はたちまち業界に広がり、日を追ってオペラ・京劇・文楽・歌舞伎・能へと進出した。

当社では、G・マーク1号機の性能に満足することなく、観客の皆様の声を反映してどんどん進化させている。
 ・舞台の雰囲気に呼応するように字幕の明るさも変化する…
 ・歌手や俳優の声の表情にあわせて字幕が現れては消えてゆく…
 ・広い会場でも狭い会場でも使用できる…
 ・手早く設置できる…
 ・目にやさしい文字色で表示する…
 ・登場人物のキャラクターに合わせて文字の大きさや形も変化する…
 ・映像と字幕と融合させて舞台に投影する…

 ・どの席からも楽しめるような形にする…
 ・必要な時に必要な情報を選べるようにする…
 ・タテヨコどんな表示も可能にする…
 ・世界中の言語が表示できる…

現在も皆様の声を大切にして、G・マークを進化させ続けている。


歌舞伎座の小型字幕ガイド機はどうなった?

舞台用字幕

字幕info

台詞が聞き取れないと言うこと。

2013年07月04日 | 雑記
歌舞伎座のG・マークについて、このブログに書こうと思っていた時から、
すでに3ヶ月も経ってしまいました。

G・マークは、難聴者向けと言うよりも、歌舞伎初心者向けな感じのようですね。

耳から聞き取れない部分の全てが字幕になっているわけではないようですが、
それでも有り難いバリアフリーだと思ってます。

また後日、G・マークについてはまとめておこう。


今日は、台詞が聞き取れないと言うことについて。

私のような難聴者はそんなことはいつものことで、多少の諦めもあるので、
舞台やコンサートでは、ところどころ判別できる単語などから想像(創造)して、
だいたいのことを把握しているつもり。

把握できなかったことは、舞台ならパンフレットでそれらを補ったり、
コンサートのMCなどは、ツイッターでレポをあげてくれる方々から、それらをあとから補う。

舞台の台詞も、ツイッターでbot化して下さってる方もいるので、
いつもパズルのピースのように、あとから色んなことを補うことができてます。

ツイッターと言うインターネット上のツールだけど、文字起こしをしてくれるのは「人」。

本当に有り難い。


映画は字幕上映しか観賞しないし、
観賞したかったけど字幕上映の日程や映画館に出向けない時は、
DVDの発売まで待ち、レンタルで観賞するので問題なし。

ただ、映画のDVDには、今だに字幕付きではないものもあるのが、少々難点ですね。


ドラマは字幕放送がほとんどなので、字幕にして観賞しているので、
最近は内容も台詞も、全て把握できて楽しく観賞できてます。

イヤホンやヘッドホンをつけて観賞すれば、耳からも台詞も音楽も心に入ってくる。

昨夜放送されたあるドラマ。

子役のさらに小さい時期設定の子役の子の演技は自然で上手だと思ったけど、とても舌たらずだった。

でも私は字幕にして観ていたので、台詞は全部把握できてたんだけど、
健聴者の方々が、
「台詞が全く聞き取れなくてイライラした」
「台詞が聞き取れないから不快だった」
「初めて字幕をつけた」と。

健聴者は聞き取れないとイライラしたり不快に思うんですね。

難聴者は聞き取れないのは普通のこと。

健聴者がイライラしたり不快に感じることは、別に普通のことで、
イライラもしないし、不快とも思わないです。


ドラマでも色んな番組でもそうだけど、字幕放送は台詞をそのまんま出てくるわけではなく、
時には簡略化してあったり、省略していることもあります。

また、台詞からは登場人物の役名がわからない時でも、
字幕の中に登場人物の名前が表記されていることもあるので、
字幕で観ていると、役名が早くからわかっていたりもします。

字幕はどのようにして作成しているのか、いつだかの新聞に掲載されていてざっと読んだけど、
編集された映像から文字起こしをする過程など、沢山の人々が関わって出来あがるもの。

そんな面倒くさいことはしない(できない)と言う番組もあるので、
字幕放送をして下さる番組は、推します(贔屓にします)ね。


台詞が聞き取れないと言うことに対しての、健聴者の気持ちはそういうものなのかと、
ある意味、勉強になりました。

イライラしたり不快だったり。

難聴者は聞き取れないことを、そういう風には思いませんから。