~聴覚障害6級~

話せる。歌える。
聞こえているけど聞き取りにくい。
感音性難聴者が適当に呟きます。

アシストホーン

2010年07月31日 | 雑記
10年程前でしょうか。

名古屋の中日劇場まで遠征して、
あるミュージカルを観劇したことがあります。

当時は名称は覚えていなかったけれど、
劇場内で補聴用品を貸し出していただけるとのことで、
どんなものなのか試してみたくて、借りてみました。


中日劇場公式サイト内の、劇場案内→施設サービス→貸出をクリックすると、
アシストホーンと言う、ちょっと聞き慣れない説明が出てきます。

私は、これを借りました。

借りる時に3200円を支払って、返す時に3000円を返金してもらうシステム。
実質、200円で借りることができます。

今の私なら、障害手帳を持っているので、100円で借りることができますね。

当時も、その値段だったかは記憶にないですが、
どの劇場でもある、オペラグラスの貸し出しの保証金システムと同じですね。

貸し出し時に保証金を取らないと、持って帰ってしまう人もいるからでしょう。

保証金が5000円と言う劇場もあると記憶しています。
勿論、保証金はオペラグラス返却時に戻ってきます。



アシストホーンは、上演中に、写真のような結構大きめのヘッドホンをつけるので、
正直、ちょっと抵抗がありました。

隣の席の人の「何これ?」的な視線を感じたし。


アシストホーンは、赤外線補聴システムと言い、
客席どこにいても、周りの雑音を拾わず、均一で明瞭な音声しとの説明があります。


中日劇場で、4度程、アシストホーンを利用させていただいたのですが、
もう、ホントに感激するくらい、よく聴こえ、よく聞き取れました。

台詞も歌詞も、音も、音や声の方向も、綺麗でクリアで、
いつもより感動したのを覚えています。


私の聴力は、この赤外線補聴システムに合っているのかな。

補聴器や集音器よりも、ずっと鮮明に聴こえた聞き取れたの記憶があります。

今、試してみたい気持ちがあります。
10年前とは聴力も違っているんでしょうし。


他にアシストホーンを導入している劇場はないものか、ちょっと調べてみました。


収穫はなかったのですが、アシストホーンのコラムを見つけました。


16年前に、日本で初めて導入したのが、中日劇場とのこと。
2006年現在で、300件以上の公共施設など、様々な場所に導入しているとのこと。

ちなみにこのシステムは1985年にアメリカにて、
聴覚障害者の方のために設計されたシステムとのことです。



私は趣味の関係で、今まで色々な劇場で観劇してきました。

青山劇場・青山円形劇場・日生劇場・帝国劇場・シアタークリエ(芸術座)・
旧東京宝塚劇場・東京グローブ座・博品館・新橋演舞場・歌舞伎座(リニューアル中)・
紀伊國屋サザンシアター・日本青年館ホール・東京芸術劇場・博多座・
近鉄劇場(廃館)・東京国際フォーラムホールA・C・明治座などなど。

コンサート会場になると、もっと様々な場所へ出向いています。


しかし、アシストホーンのようなものを導入している劇場は、
中日劇場しか出会ったことがありません。

見逃していることもあるかもしれませんが。



アシストホーンを導入している劇場などのまとめがあると助かるのですが、
アシストホーン株式会社の公式サイトを閲覧しても、わかりませんでした。


しかし、このサイトのトップページにある日本地図の納入実績「近日公開」とあるので、
知りたいことがわかる日も近いかな。


サイト内に、対話用補聴システムサウンドディレクターと言う商品が紹介されています。

サービス窓口での対話にお困りの様子を良く見かけます。
話し手の内容が正確に伝わらないため、
話しを続けることをあきらめてしまうことがあります。

と、説明があります。

そうなんです。

窓口って言う場所は、本当に聞き取りにくい。
カウンターがあることで、すでに相手の声がくぐもってしまう感じ。

サウンドディレクターの詳細を見ると、こんな感じで使用するんですね。

色んな場所の各窓口に導入されていたら、助かるなぁ。

でも、導入するほど、需要がないんだろうなぁと思います。

聴覚障害って、障害の中でも軽く見られてるし、
障害をわかっていても、面倒くさい対応をされることが多いから。

見た目でわかる障害を持つ方に対しては、みんなが親切にできるのにね。



で、各劇場のことをちょっと調べていたら、東京国際フォーラムの、
施設ガイド→サービス施設に、難聴者補助設備を導入していると書いてありました。

が、バリアフリー情報を見ると、車椅子の方と、視覚障害の方向けのサービスだけでした。


聴こえているけど聞き取りにくい聴覚障害は、感覚的にわかりにくいため、
サービスもしにくい部分が多いのかもしれませんね。


アシストホーンさんに、期待しています。

最近見たもの②

2010年07月26日 | 字幕
先日、ある夏のコンサートツアーの、
リハーサル見学会と言うイベントに参加しました。

場所は、横浜アリーナ。


コンサートではないし、リハーサルの一部が見学できるってことだったので、
モニターの字幕には期待していなかったのですが、
約10曲、全部に、字幕を付けてくださってました。

感激です。

モニターさえ、つけてくれていないと思っていましたから。


モニターは、会場内の4ヶ所設置されていました。
大きなモニターですから、どこの席でも、どれかしらのモニターを見ることができます。


勿論、今回も、事務所にお礼メールをしておきました。

曲の歌詞字幕があることで、
楽しみが増える、見た目ではわからない身体障害者がいること。
バリアフリーに貢献して下さっていることに感謝していることなど。

コンサートスタッフの方が、読んで下さると嬉しいな。


今回も、車椅子席が設置されていました。
イベントだと言うのに、本当に嬉しいことです。


ただ、マイクで話す言葉は、当然のことながら字幕には出ないため、
内容がわからなかった部分も結構ありました。

まぁ、いつものことですが。


後日、ファンクラブ会員専用のサイト内で、
その時のダイジェスト映像を見ることができました。

話している内容にも、字幕をつけて映像化して下さったので、
あの時、こんな風、こんなことをしゃべってたのか、
と言うのがわかり、大変嬉しかったです。


今回、同年代の方とご一緒していただいたのですが、
私の難聴のことも、よく理解してくれている方なので、
よくわからなかったことなどを尋ねると、詳しく説明してくれたので助かりました。

いつもありがとうございます。





それから、私は、舞台などを観劇する前に、予習をしておくことが多いです。
ネット上では「ねたばれ」と呼ばれているもの。

ある程度、内容を把握していないと、台詞が聞き取れていないため、
内容がほとんどわからない事態に陥るので、予習日は必須です。


それを知っていらっしゃる方が、ブログでねたばれをアップしてくれます。

勿論、私のために書いてくれているわけではなく、ご自身の観劇記録なのですが、
私は、いつも彼女のブログのねたばれ内容を必ず読んでから、観劇しています。


私的に、とても読みやすく、わかりやすいねたばれのため、
どんなに長文でも、混乱することがなく、
頭に中に、すぅーと入ってしまいます。

観劇中にメモなどを取って、もっともっと、詳しく書く方もいらっしゃいますが、
白紙状態の頭の中で、上手に整理できることが大切なので、
彼女のねたばれが、一番好きで、愛読しています。


いつもありがとうございます。



で、先日、ある舞台を、彼女のねたばれでしっかり予習してから観劇しました。


しかし、私はもう、お芝居部分は無理かもしれないと思いました。

時折聞き取れる台詞の断片と、役者の動きなどで憶測しても、
ストーリーを全て把握するのは、困難でした。

目で感じる部分(ダンスなど)を楽しむのが、主流になりつつあります。


今はマイクの性能も優れていて、
かつ、声がよく通っていて、凄くよく聴こえてくるのに、
言葉(台詞)が不鮮明で聞き取れませんでした。


5列目以内で見ることができれば、多少、聞き取りはいいのですが、
10列目以降だと、聞き取り率がかなり低くなることが、改めてわかりました。

劇場の天井の高さと言うか、空間的なものもあるかもしれませんが。


アドリブが多い舞台だったので、そのタイムリーなオチに乗れませんでした。

アドリブが客席に受けて、拍手喝采だった場面は、
そのアドリブは、全部、みごとに聞き取れませんでした。

だけど、客席に合わせて、一緒に拍手し笑ってしまう私。

何で演技してしまうんだろう、私。

でも、その場の空気と言うか、流れと言うか、
意味がわからなくても、大勢の人達と同じ反応をするのは、
もう、本能のようなものなのかもしれません。


正直、何が面白かったのかわからないことに、
ちょっと落ち込んで、ちょっとさみしい気持ちになりました。

同じ空間で同じ瞬間に、普通の人が、ごく普通に楽しく感じることが、
私にはできないんだなぁ。


観劇後、彼女のねたばれで復習しました。

あ~、あの場面はこうなのか、あの場面はこういう展開なのか、
あの場面のアドリブはこんな感じのことを言ってたのかなぁとか、
事後確認で楽しむ。



とりあえず、ご一緒してくれた方に、
覚えている範囲のアドリブを教えていただくことにしました。

でも、アドリブって、事後確認で楽しむものじゃないんですよね。
その場のタイムリーな空気の中で楽しむもの。


でも、それができないので、沢山の人のご厚意(お手間)を受け、
それに感謝しつつ、私なりの楽しみ方を築くしかないです。



今後、お芝居的な要素が多いものは、極力避けようかなと思いました。

集団の中での孤独感が切ないから。

ショー的要素が多いもので、観劇など楽しめるといいな。

最近見たもの

2010年07月21日 | 字幕
最近、娘と長男に薦められて、東野圭吾作品を読んでいます。

「容疑者Xの献身」と言う作品がとても良かったので、
感想や感動など、色々と娘に話していたら、
娘がTSUTAYAからDVDを借りて来てくれました。





右が原作本、左がDVD。


原作は映画になったそうで、娘も長男も、映画も観ているとのこと。
その映画のDVDでした。


ヘッドホンをつけて観れば、だいたいの内容はわかるけれど、
日本語字幕があったらいいなぁと思ったていたら、
本編が始まる直後に、





この場面を出してみたら、「SET UP」があったので、クリック。

クリックしたら、この場面が出てきました。





やったっ。
日本語音声字幕付きのDVDでした。

音声と字幕と両方を楽しめるものを、どんどん利用できたら嬉しい。


映画DVDも感動したので、2度も観賞してしまったんですが、
ヘッドホンで聴きながら、字幕を速読しながらの観賞で気付いたこと。


普段、補聴器をしていても、どっちの方向から音が聴こえて来るのか、
また、音の遠近感などが、今ひとつ掴めないんですが、
ヘッドホンを利用すると、それがよくわかることに、改めて気付きました。


例えば、画面には映っていないけれど、
左側にいる役者さんの台詞は左の耳から聴こえてくる。

その役者さんが移動すると、台詞も左から右へ移動して聴こえてくる。
近くから遠くへ行ってしまう音などもわかる。

つまり、画面に映っていなくても、声だけで動きなどがわかる。


また、ちょっとした音や、足音なども、その方向方角から聴こえてくる。

画面に映っていなくても、移動しいてること、遠くへ行ってしまうことなどが、
全て耳に聴こえてくる方向でわかる。


台詞がなくても、音だけで語ったり推理していくことができるんですね。


今現在の補聴器には、音や声の方向感や遠近感が、まだまだ不足していると思います。

補聴器の開発や研究をしている人達は、
難聴者の聴こえを良くすることに重点を置いているんのだろうし、
それが、最も重要なのですが、
何と言うか、私は、音や声に立体感がない中で生きているんだなと思いました。


聴こえていても、聞き取れていても、健聴者の多才な聴力には、
すでに未知のものがあると思いました。


加えて、難聴者は、聴こえている声や音に鮮明感がないですから、
字幕と音声の両方を取り入れてくれることで、
かなり、助かる部分、広がる部分、楽しめる部分が多いです。


東野作品については、高校生の次男も最近、読み始めました。
良い傾向です。




観たかった映画の日本語字幕版には、行きそびれてしましました。

残念…。


またの機会に。

映画字幕雑記

2010年07月07日 | 映画
最近の邦画は、日本語字幕上映も増えています。
勿論、上映期間や劇場が限定されていますが。

観たい邦画があったので、ネットで調べてみたら、
期間も劇場も限定されていましたが、日本語字幕上映がありました。

日本語字幕を上映している劇場で、
一番近い所が電車で1時間以上の劇場ってこともあって、
結局、観に行くことができませんでした。

残念…。

字幕なしでも観に行こうかな。
新しい補聴器で、どれだけ台詞が聞き取れ、どれだけ内容が把握できるか。


とか思っていたけど、再度調べてみたら、
行ける範囲の劇場で字幕上映があるとのこと。

今、話題になっている作品だからね。


字幕上映は、劇場が限られるだけでなく、
だいたい期間も限定で、2~3日間ってことが多いです。

都合が合えば、観に行って来ますっ。




今日は、冬に字幕上映を観に行った邦画作品を紹介します。

これはその時の看板。






公式サイト

公式ブログ



ある程度、宣伝はあったものの、あまり流行らなかった作品です。
大コケと言われています。

でも、私は、シンプルで汚れも混ざりけもない、美しい世界だったと思ってます。
大好きでした。

戦前の日本の雪国でのお話しでした。


東京・千葉・埼玉の3ヶ所の字幕上映を観に行きました。
上映期間が、2週間ずつずれていたので、2週間ごとに観に行った計算です。


恥ずかしながら、主役の子(当時、小6)の握手会にも参加しました。
主役の子の母親より年上な私。

現地ではかなり恥ずかしいと思ってたけど、
子どもの付き添いで来ている私と同年代くらいの人も多かったし、
勿論、私のような子どもの付き添いではない同年代の人もちらほら。


握手をするために並んでいる時に、ベテランスタッフから、
「今日は来てくれてありがとうございます。」と、個人的にご丁寧に挨拶され、
何だか嬉しかったです。


主役の子に「映画、楽しみにしてますっ。」と言ったら、
「はい、ありがとうございますっ。」と大きな声で答えてくれました。

至近距離で、大きくはっきりした声だったので、
可愛い声が、はっきりくっきりと聴こえ、そして言葉も聞き取れました。



そのシンプルな邦画が、この夏、DVDになるそうです。



スノープリンス 禁じられた恋のメロディ [DVD]

東宝

このアイテムの詳細を見る




詳細は、ココ


日本語ガイド字幕対応のDVDのようです。
とても嬉しいです。

アマゾンさんで割引で販売しているので、購入しようと思っています。


これからも観たい映画はどんどん観に行こうっ。

邦画でも洋画でも。
勿論、日本語字幕上映のものを選んで。

着うた

2010年07月03日 | 雑記
今日、好きな曲が着うたとして配信されることを知りました。
しかも、フルで。

つまり、CDと同じように、
曲の最初から最後まで聴けると言うことなのでしょうか。


着うたを利用したことがないので、どんな音が聴こえるのかわかりません。
CDと同じような仕上がりの音なのでしょうか。


以前、このあたりや、このあたりの記事の中で綴ったけれど、
私は、電子音が聴こえません。

つまり、携帯本体から生ずる音が、全く聴こえません。
補聴器をして、何とかかすかに聴こえる程度です。

←人の声は電子音じゃないため、携帯電話で通話はできます。


先日購入した、デジタル補聴器を着用すれば、
もしかしたら普通にクリアに聴こえるかもしれませんが、
まだ、試したことがありません。


着メロが流行った時期も、色々、試みたりしましたが、何も聞こえず。

色々な着信ボイスが配信されて、ダウンロードしてみたけれど、
結局聴こえてこないので、楽しんだことがありません。


そして、今度、好きな曲が着うたとして、配信されるとのこと。

CDになっていない曲なので、是非とも聴きたかったけれど、
携帯から生ずる音としての着うたですから、たぶん、聴こえないでしょう。

携帯用のヘッドホン(イヤホン)をつければ、聴こえるでしょうが。


まぁ、試してみたくても、私の携帯機種は古いので、
ダウンロードできないかもですが。


CDやDVDなら、クリアに聴こえるので、
できれば、携帯からの音じゃなく、形あるものから曲を聴きたかったな。


みんなが普通に楽しめるものを諦めなきゃならないことがある時、
話しに乗れないし、人に気を遣わせることになることもある。


まぁ、仕方ないですね。

その好きな曲は、DVDに録画してあるので、それで我慢しますわ。