ドビュッシー(1862〜1918)の小品ですが、なんとも変わったタイトルの曲です。
ドビュッシー自身が、「形式が即興的で、スケッチブックから引きちぎってきたような音楽を書くことを夢見ている」と語ったそうで、いろんな楽想をつなぎ合わせたような音楽かな…。
原題のD’un cahier d’esquissesのesquisseは、下絵、素描、草案というような意味で、cahierはノートなので、ノートに書き留めたあふれ出るアイデアを色々使ってみたかったのか…とか考えてしまいました。
とりとめない音楽ではありますが、なんか不思議な感じで、私は好きですね。
1903年の作曲で、初演は1910年に、パリの独立音楽協会でこの曲に関心を持ったラヴェルによって行われました。
ドビュッシーが自身の演奏を残しています。
普通の楽譜は、5線譜2段の大譜表で書かれますが、全曲を通して3段譜になっているのも、その後の先駆けとなっています。