今日は、「喪失と再生」がテーマの一日。
映画を観たのは、東京ミッドタウン日比谷でした。
もちろん、勝手に私がそう思っているだけです。
でも、晩秋に逝ってしまった茶々子の誕生日がもうすぐやってきます。
春は再生の季節。
茶々子のいない空虚な気持ちはなかなか埋まらないけど、一歩を踏み出すきっかけをつかみたいなと思って見つけたのがこの映画です。
東日本大震災の津波で、突然いなくなってしまった親友を思い続ける主人公の心の傷みやとまどいを、岸井ゆきのさんが繊細に演じていて、それだけでも、じわじわっときました。
震災のシーンは、儚げなアニメーションで表現されていて、生々しさはありません。
でも、物語の中盤、親友を探しに行った主人公が新たに造られた防潮堤の前を歩く姿が描かれるのですが、その防潮堤の巨大さに、あの日の津波の映像が蘇ってきました。
また、ビデオカメラに向かって、あの日の出来事を語る地元の人々の言葉と、その眼差しの強さに、心を揺さぶられました。
でも、これは、決して震災映画ではありません。
友情のような、愛情のような、不思議な心の繋がりのようなものを描いているのだと思います。
いなくなった親友の死を受け入れられなかった主人公は、被災地への旅の中で、親友の死を受け入れ、その上で、一緒に生きていこうと歩き始めます。
そばにいなくても、ずっと、どこかで繋がっていることを信じられる。
多分、それが「親友」だよね。
随所に、心に突き刺さるような言葉が散りばめられていて、原作を読んでみようかなと思いました。
映画を観たのは、東京ミッドタウン日比谷でした。
残念ながら雨で、日比谷ステップ広場のblossom gardenも人はまばらでした。