今日は、早起きして、川崎で映画を観てきました。
朝一番の
「名探偵コナン」がちょうど始まった後だったので、がらんとしています。ちょっと拍子抜けですが、大混雑を避けるための朝一番なので、狙い通りです。
パンフレットも並ばず買えました。
あ、観たのは「コナン」ではありません。
浜辺美波ちゃんが出ているので、観たい気持ちはありますが、きっとロングランするだろうから、いろいろ落ち着いてからにしようと思います。
(でも、売り切れると困るので、パンフレットは、買いました)
で、川崎まで来たのは、この映画のためです。
松山ケンイチ主演の「Blue/ブルー」です。
近所のシネコンではやらないので、プチ遠征です。
東京は論外、横浜だとお昼からの上映で、コナンで混雑するのが見えているので、朝早い上映がある川崎にしました。
マスクは二重、水筒、クレベリン持参。
終演後は寄り道せずにさっさと帰宅。
でも、そこまでした価値はあったと思える映画でした。
決して派手じゃないけど、じわっと心にしみいるような、そんなタイプの映画です。
松山ケンイチ演じる瓜田が、とにかくいいのです。
努力家で、技術はしっかりしてるのに、実戦では全く勝てない。
いろんな感情を心に秘めて、いつも穏やかな微笑みの仮面を被っている温和な性格のボクサー役。
嫉妬も怒りも悲しみも、全て押し殺していた瓜田が、たった一度だけ本音を吐き出すシーンの静かさがよかった。
どんなに努力しても報われない。
自分には才能がないとわかっていても、好きだから諦められなくて、必死にしがみついて生きている。
そんな無様とも言える姿がカッコいいし、そして、本当に強い人間なんだと思えてくる。
ブルーとは、ボクシングでは、挑戦者を意味する色なんだそうです。
挑戦者であり続けるためには、無駄になるかもしれない努力を続けなくてはならない。
挑戦者であることの厳しさと、挑戦者でいられる幸福。
瓜田だけじゃなく、東出昌大演じる小川も、柄本時生演じる楢崎も、みんな努力は報われない。
だけど、ラストの二人の走り続ける姿に、長靴で静かにシャドー・ボクシングを続ける瓜田の姿に、なんかいいなと思った。
これからも、挑戦者として生きていく諦めの悪い男たちのカッコ悪いかっこよさ。
きっと、一般受けはしない映画だけど、好きです。