唐茄子はカボチャ

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幸福の黄色いハンカチ

2007年11月27日 | 男はつらいよ・山田洋次
幸福の黄色いハンカチ

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最初の方はなんだか武田てつやさんの無茶とわがままさがちょっと嫌だったんですけど・・・後半の高倉さんの物語と、それを聞いていくうちに彼の本当のまじめさとか優しさとかがでてきて、無口になった分かっこよくなりました。桃井さんも同じで、さいしょの不思議女みたいな印象からやっぱりその辺をきっかけに印象が変わってきます。目つきが違うのかな?

高倉健さんも、やっぱり後半のくよくようじうじしているところが人間臭くていいです。

倍賞さんは、たたずんでいるだけで泣けてくる。「はるかなる山の呼び声」や寅さんを見たせいもあるかもしれないけれど・・・ほんと、役者でない時もすごいいい人なんだろうなあ・・・と思わせてくれます。健さんが「みんな嫁にしたくなる」云々ありましたけど、そのとおりです。

この映画で倍賞さんは基本的に回想の中でしか登場しません。最後の再開シーンも、ワンカットだけ大きな顔があったけど、他はひいてとってます。その遠くから見ている感じがとてもいいです。その大きな顔のワンカットもいらないぐらいとてもひいた感じが良かったです。

映画的には、若者2人は、相手の女性を遠くからしかみてない、最後まで想像の人で終わるのって面白いし、それで終わってよかったと思うんですけど・・・現実的には、その後もその四人の交流があってほしいなあなんて思いました。せっかく心が通じ合った3人なんだからっていうのはあります。

警察署という緊張がはりつめた中での渥美さんの登場シーンはすごい。一気に優しい空間にしてくれます。

赤い旗が翻る当時のデモ行進もみれます。