唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

おくりびと

2009年11月22日 | 映画 あ行
結構泣きました。人の死をテーマにしているから仕方がないのだけれど・・・
人の死をその遺族に喜んでもらえるように心を込めて演出するというのも大事なんですね。
死を扱う仕事が、死を商売にしている汚らわしい職業のように思われてしまいますが、だれかがやらなければならない仕事であることもたしかで・・・
そういう点で、いろいろ考えましたが、現実の葬式なんか見てると、本当に無駄な演出が多いのもたしかで。知り合いの葬式のときの司会のわざとらしい北朝鮮かよ!と思うような話し方もそうだし・・・葬儀場が周りの住民のことも考えずに建設される計画があったりとか、お墓だって今は自動販売機みたいになっちゃってるみたいだし・・・人の死が、お金によって軽くなってしまうような気がしてしまいます。

そんな世の中だからこそ、心を込めて、本当に死を惜しむ人たちに見送られて旅立つことができれば、それが一番の幸せな人生(の終わり)なのかもしれませんね。

広末さんは好きな顔なんだけど、この役には向いてないな。というか、これだけじゃないかもしれないけれど・・・

1つの死にいろいろな家族模様とか、物語があって、そういうのもいいですね。

でも、先頭のおばあちゃんを焼くときのあのせりふはいらなかったんじゃないかな?

石文のエピソードも、最後に感動させてくれました。

みてるときに邪魔が入らなければもっと良かったと思います。

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大いなる陰謀

2009年11月22日 | 映画 あ行
アメリカの誤り。失敗。イラクやアフガンの泥沼化の中で、共和党議員の起死回生の作戦・・・なんでしょうか・・・しかし、そんなもの、いっそう抜け出せなくなるだけのような気がするんだけど・・・

でも、この映画でおもしろかったのは、イラクやアフガン戦争の失敗を認めつつ、でも、それを撤退という形で行動できない心情というか・・・感情というか・・・戦争そのものが誤りだったのではなくて、情報の誤りとか、何たらかんたら・・・手の問題が間違っていた程度に考えているのでしょう。だから、引けない。引く気もない。

そしておもしろいのが、マスメディア批判です。泥沼化して、批判を始めたメディアに、政府は誤りを認めた。だが、お前たちはどうなんだ?と訪ねるところは一気にグサッと来た気がしました。それまでの記者の批判的な意見が、がらっと覆されちゃったというか・・・政府だけではこの戦争は成り立たなかった。政府とマスメディアの力が戦争に向かわせたという事実が突きつけられたときに、記者さんは一気に自分の問題として捉えたわけですね。

生活のために仕事を続けて生きるのか、ジャーナリスト本来の役割、自分の正義を貫いて、仕事を追われるか、そういう選択が迫られたときにあなたならどうする??となるわけです。

そんな2人のやり取りと違うばしょ・・・ずっと離れた戦場では、実際にその作戦が実行されていて、そこで、2人の兵士が生きるか死ぬかの状態に追い込まれている。

その背景には、アメリカの貧困が見え隠れしてきます。金のあるなしで人生の可能性を閉ざされてしまう悲劇です。

もう一つ、天才的な生活に困っていない若者にも選択が問われるわけですね。

損ないろんな立場で、この戦争にどうかかわっていたのか、これからかかわろうとするのかが問われるわけです。それは、この戦争だけでなく、アメリカという国をどこへ持っていこうとするのか、それぞれの立場から問われるような気がしました。

正しい選択かどうかは別として。

この間の戦争がアメリカにとって、どれだけ重いものだったのか・・・
こういう映画のなかからでも、感じることができます。
アメリカ人がこの問題をどう取り上げるのか・・・
そこに、アメリカ人の世界観というか、到達点が見えてくるような気もします。
そんな深い話じゃないかもしれませんが・・・


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