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1982年 30作
田中裕子さんがきれいでかわいくて、たまらないです。寅さんが駅に迎えに行ったときのあの喜びよう。そして寅さんの腕にぎゅっとしがみついて・・あんなことされたらたまらんでしょうなあ・・・
あんな女の子には幸せになってほしいと思うのもわかります。でも、彼女が幸せになるってことは、自分の手を離れることなんですね。寅さんはつらいところです。
最後の電話でのやり取りも泣けます。「何で黙っていっちゃったの?いっぱい話したいことあったのに・・・」こんなこといわれたら、もう、どうにかなっちゃうよ。しかも最後の別れ方がちょっと気まずい別れ方だっただけにいっそうきますね。
寅さんに悩みを打ち明けるシーンの「好きだから悩んでるのよ。わかってよ」といって涙をつっと流すところがまた良いです。「寅さんにしかられた」といったときの表情もたまらんです。
寅さんがあまりはちゃめちゃなことをしないので安心してみることができました。寅さんもすこしずつ年を取っているのでしょう。
「おれから恋をとったら造糞器だよ」ってのは面白かったです。
また記事が消えてしまった・・・まったく・・・
沢田さんと寅さんのやり取りを楽しそうに見ているさくらさんが良いです。
最後の「二枚目はいいなあ・・・少し妬けるぜ・・・」みたいなセリフも「少し泣けるぜ」
殿山さんがお坊さん役で出てましたね。
2008-02-01
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「花もー嵐もー」と歌う寅さんの歌詞がそのまま題名になっていました。(いまさら気づいたのか?)
寅さんは「ああ、三郎青年の運命やいかに」みたいに最初は二枚目だけど融通が利かない三郎青年の恋の行方をちょっと引いたところから面白そうに見ています。三郎青年よりも自分のほうを蛍子さんは好いてくれているという、「勘違い」からなのですが、やっぱり蛍子さんは最初の段階から、三郎青年の「付き合ってください」といういきなりの告白の意味がひっかかって、気になっていたのですね。
2枚目だからあんなことを平気で言えるのかもという疑いもあったと思います。あの寅さんと2人での飲み屋のシーンは表向きの言葉の中に見え隠れする本当の気持ちがでていました。それを寅さんは三郎青年はふられたと思い込んだわけですが・・・
寅さんのいいところは、そのあとに自分のことはおいといて、三郎青年と蛍子さんをくっつけようと奮闘するところなんですけど・・・さくらさんはそんなおにいちゃんをみて、人のことより自分のことを心配してほしいわけですけど・・・
2人の仲がうまくいったときに、寅さんは、自分が用無しだったことに気づいちゃったのですね。2人は2人で勝手にうまくやっていく。自分は確かにみんなに好かれるけれども、人生を左右するような重要な位置には結局入り込めない存在でした。
寅さんはみんなを引っ掻き回すようなイメージがあるけれど(とらやの騒動のせい?)、じつは、自分の人生を引っ掻き回されてしまっているような気がしました。まあ、性格のせいもあるけれど、本気でがんばっているのに報われなくて、周りの笑いものになってしまうわけです。一回ぐらいうまくいってもいいのに、うまくいきそうなときも自分で壊してしまう。
一番融通の利かないのは結局寅さんですね。
最後に螢子さんとの電話のシーンはまた泣いちゃいました。螢子さんが寅さんをすごく頼っていたことがわかるシーンでもあり、同時に寅さんなしでも生きていくんだなあ・・・と思っわされちゃうところでもあります。
駅に迎えに行くシーンは名シーンだなあ・・・
2008-08-23
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いつもの失恋しちゃう寅さんとはちょっと違います。失恋だったのかな・・・
まあ、いつもの、自分中心に思い込んでいて、一方的な思い込みを打ち砕かれるのとか、逆に相手が寅さんを思いはじめて、逃げていっちゃうようなやつとは違って、2人をくっつける役割を果たします。
あれだけ蛍子さんに甘えられたら、男だったらいい気持にならないわけがありません。
三郎青年よりおれのが良いんだってよ!と、うかれちゃうのもわかります。ああいう状況であれば、みんな心で思うことです。寅さんの場合、それが顔や行動に出ちゃうというだけですもんね。
でも、今回は、それだけなんです。
ふられて落ち込んだ三郎青年を見て、ほっとけなくなって、自分をえさに蛍子さんを呼び出して、見事三郎青年とくっつけるわけです。
仮に、そのまま寅さんを蛍子さんが好きになっちゃったとしたら、寅さんは黙って出て行くんでしょうね。
今回も、ここしかないタイミングで去ります。寅さんの去り際はいつも見事です。2枚目でかっこつけです。
そのかっこよさは、たぶん、男の美学、寅さんの美学があるんでしょうね。シリーズのどこかで、ちらさんが、かっこつけずに、自分の好きという気持ちでかっこ悪くても相手にぶつかれば、何回かは結ばれていたでしょう。でも、たぶん、長く続かないのかもしれませんが・・・
それがわかっているからこそ、寅さんは逃げるように旅立ってしまうんですね。
今回も、最後の電話のシーンが泣けます。
どうして黙って行っちゃったの?と蛍子さんに愛情たっぷりに責められたら、もう、たまりませんなあ…あれは田中裕子さんならではですね。
恐ろしく甘え上手ですね。男はみんな落ちますね。