唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

エリザベス:ゴールデン・エイジ

2011年09月22日 | 映画 あ行
エリザベス:ゴールデン・エイジ 【Blu-ray ベスト・ライブラリー100】
クリエーター情報なし
ジェネオン・ユニバーサル


ケイト・ブランシェットさんの魅力がたくさん詰まってます。
強いだけでなく、心の乱れとか嫉妬心とか、人間的な部分を出すことでエリザベス1世の高感度がアップします。

王という地位は神から与えられたもので暗殺の首謀者とはいえ、自分が「王」と肩書きがついている人を殺す命令を出すということが神への冒涜となり、実際に、それを攻撃の口実にされてしまうわけです。結局2人とも謀られたっていうことでしょうね。
宗教の争い、そしてそれが侵略の口実になり、略奪するのもとされるものの図式が世界の当たり前の図式になっていた時代です。

君主制自体が正しいとされている時代の正義のあり方というのは、いまの正義の形と違うのかもしれません。それをお魔の人間の考え方にあてはめようとするのは結構大変でしょうね。

そういう点では、あまりその辺が胡散臭く感じなかったのも、この映画の優れたところなのかもしれません。

なんというか、登場人物に共感したり、そこに入り込んだいはしなかったけれども、負ければ自分が首を切られるような自体の中で、数の上では負けるたたかいで、死を覚悟して立ち向かう決断をする。しかも、自分の命だけでなくて、国の人々の多くの命も奪われる。そんなときに、どんな決断をするのか。大きな責任がある決断です。まあ、勝ったから良かったようなものの。その決断は自分にはできませんね。
しかし、実際に、こういった偉い人たちが、国民のことを思っているかというと、実はそうではないわけですけれども。この映画は、そこを人間エリザベスというものを押し出すことでカバーしているのかもしれませんね。

ドラゴン怒りの鉄拳

2011年09月22日 | 映画 た行
ドラゴン怒りの鉄拳 [Blu-ray]
クリエーター情報なし
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン


本当に怒りの鉄拳って感じです。
鉄拳だけでなく、最初から最後まで怒りがうごめいていて、そのエネルギーをすべて拳にため込んで一気に吐き出します。
この前にイップマンでは自然体の強さというか、自然の力を利用してそれを最大限に引き出すといった印象ですが、この拳は自然の力に立ち向かう精神の力とでもいいますか、この場合、自然というよりは、大日本帝国の支配下におかれた中国人がその力に逆らう力というかそんな気もします。

格闘シーンだけではありません。師匠の埋葬シーンやお墓でのラブシーン、その前の犬かなんかを食べてるシーン、すべての演技が力がこもっていて、何となく体が強張ってしまいます。すべての動作が怒りに満ち溢れている感じがします。

そんな怒りが渦巻く世界の中で、女の人がとてもかわいいのです。
それで、なんかどこかで見た雰囲気だなと思ったら、最近の前田敦子さんはあんなイメージですね。
顔のパーツが中心によっていたりしてちょっと日本的でない顔でそんなにきれいだと思えないんだけどなぜか気になる存在だった彼女がなぜ総選挙で一位なのかがわかった気がしました。人気というのはその人のまとっている空気なのかもしれませんね。
この女の人は、ドラゴンの道の人と同じでしょうか。すごくかわいくてきれいで見とれてしまう顔です。

人力車のシーンは夜から朝方になってまた夜になるのがよくわからないシーンですが、あれは、朝の5時ごろで、光が届かないところに行ったという解釈なのかな?たまたま時間がなくて、あんなつなぎ合わせになってしまったのかわかりませんが・・・

上海で次々に鶴下がった死体が発見される。犯人は誰だ!といった、サスペンス調の雰囲気もあります。

主人公が、怒りで自分を抑えられなくて次々人を殺していく様は、モンスター映画のようでもあり・・・
あの通訳の人を殺したときに、「なぜ手を出したんだ!」と叫ぶシーンは、相手に対してでなく、自分自身に対してのような気がします。

それにあの芸者さんみたいな人の踊り。ヤーレンソーランと踊りながら、すごい腰をくねらせて、おっぱいブルブルやって、あれはすごいですね。お茶を持ってくる女のひともなんかガサツだし。

あんないろいろ変装してあれが何の意味を持ったのかはわかりません。

そういう突っ込みどころはあるのは事実ですが、それ以外のその怒りのエネルギーによって、そんな無粋な突っ込みは吹き飛ばされてしまいます。

武術は、心身を鍛えるためのものという教えを守ろうとするのも大事ですが、自分の身を守るためのものでもあると思うので、やられたときにきちんと自分の身を守る力を身につけるぐらいの力をつけてほしいと思いました。

ヌンチャクのシーンは本当にかっこいいです。そして一人一人を倒した後の決めポーズがまた何とも言えなくかっこいいし。本当にすごいものを見せていただきました。
ロシアの人はあのくぎ打ちシーンとか鉄パイプを曲げるのとか、本当にやってるんですかね。鉄パイプのシーンは曲げるときにカットが変わっていて、曲げながらちょっとプルプルしているので、たぶん違うと思います。くぎももしかしたら、刺すところは薄くなっているのかもしれませんが、それでも、すげえ!と思ってしまいました。