唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

少林寺三十六房

2011年09月05日 | 映画 さ行
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キングレコード


少林寺36房。ああ・・・懐かしい・・・といいたいところですが、もしかしたらはじめてみたのかも知れません。
少林寺はお寺です。(あたりまえですが・・・)だから、その武術を鍛える目的も、その考え方が反映されるんですね。相手を痛めつけるためのものではなく、権力を取るためのものでもない。身を守ることと、精神の鍛錬なわけです。仏の道を知るためのものでもあるのでしょう。
前に何かの本で、中国は哲学的なものを究める人は世俗から離れていくみたいなことを読みましたが、自分の中に真理を求めるということなのでしょう。だから、少林寺で修行してクンフーの達人になっても、それを外に向かって、社会の中で行使することは基本できないみたいですね。

しかし、その社会から離れた世界でも、社会と無縁でいることはできない。少林寺にも変化を求められるわけですね。それでこの主人公は入門を許可されたわけです。

カンフー映画も、実は社会とは無縁ではいられない。
結構、ワンスアポン・・・のウォンフェイフォンにしても、イップマンにしても、そのときの社会の情勢に翻弄されちゃったりしてますからね。弱いものが虐げられる社会に対して、正しい道をさししめすのが武闘家でなくてはいけないということでしょうかね。

戦いのシーンが結構面白いです。修行の成果が戦いに表れていることが観るほうにわかるように作られてます。修行はうそをつかないといおうことですね。
刀と三節棍(漢字合ってる?)の戦いが面白い。少林寺に剣はないそうです。刀だそうです。刀の面を体にくっつけるようにつかう。これも身を守る道具としての刀の役割みたいですね。

パッセンジャーズ

2011年09月04日 | 映画 は行
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ワーナー・ホーム・ビデオ


飛行機事故の真相は…
いわゆる社会派映画にしては何か違和感があって・・・
その違和感がなんなのか、その途中では話からなったけど、結末がわかると、そういうことなのね。と妙に納得してしまいます。

観終わった後に落ち着く場所に落ち着いた安堵感と、でも、その真実の悲しさに、何とも言えない気持ちになります。
お姉さんへの愛が美しい…

アンハサウェイさんは美しいですね。意志の強い美しさがあります。
もし、男はつらいよがあらためてつくられるならば、アンハサウェイさんでいきましょう。

イップ・マン 葉問

2011年09月02日 | 映画 あ行
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日本がいなくなったと思ったら、イギリスがいたんですね。中国の複雑な歴史がここにもあります。

サモハンキンポーがかっこいい。
ドニーイエンもかっこいい。
奥さん役の人も出番は少ないけど美しい。

でも異種格闘技はみたくなかったな。相手はボクシングでグローブはめてますからね。
猪木対アリじゃないけど、違うルールのスポーツが対戦するときに公平なルールってありえないですもんね。

そして、この映画を見てると、カンフーよりボクシングのが強いの?と思っちゃうぐらい、達人2人がぼこぼこに殴られてダウンとられてますからね。なんとなくカンフーの一撃一撃が弱弱しく感じてしまいました。

キックもつかんだり投げたりもできるのに、ボクシングにあれだけ劣勢になっちゃうと、本当に中国武術の不名誉になってしまいます。

洪拳の人・・・サモハンさんの役の人は、基本イップマンさんと同列という扱いだったから余計に何かハンデが必要だったと思います。病気だったという設定だったのかもしれないけど、それならイップマンがやられすぎ。今までの美しい舞とはちょっと違ったかな? やばいからキック無しと途中でルール変更されたけど、それははじめからそのルールにすべきでしょう。

イップ・マン 序章

2011年09月01日 | 映画 あ行
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切れ味鋭いカンフーアクションをずっと前に見たときから気になる存在だったドニーイエンさん。知らないうちにというか、気になるといいながらぜんぜんチェックしてないうちにいろんな映画に出ていたんですね。
この映画でもすばらしいカンフーアクションをみせてくれます。

実在した武闘家、詠春拳のイップ・マン(葉問)さんという人のお話です。ブルースリーのお師匠さんだそうで、この映画にも、変な木人みたいなやつが出てきます。テレビで少年隊の人がそういえばこんなのやってたなあ・・・なんて、思いながら見てましたが、淡々と、軽やかに、すごいスピードで棒と戯れてます。

劇中で、創始者は女性だったといってましたが、なるほど、やわらかくしなやかな拳です。相手をひらりとかわして連打を浴びせるみたいな・・・ほんと、百烈拳のようにバタバタバタと拳をあてます。力強さというよりはほんとにバランスがすごいと思います。相手を倒すのも相手の重心や力点を計算に入れたような身のこなしというか、そういう計算されたアクションの美しさを感じました。

アクションが美しいだけでなく、そのイップマンさんが生きた時代、日本に占領されていた時代の民衆の苦しみが見えてきます。
軍人の武闘家が、いくら純粋に武闘家を気取っても、その人の行い、侵略して民衆を苦しめる行動そのものが武闘家としての生き方が問われるわけで、ただ、強いか弱いかを競うことが武闘家ではないという信念が伝わってきます。

武闘家とはその人の生き方なんですね。

強いからこそ、人にやさしくならなければいけない。
強いからこそ、命を賭けて正しい道を進まなければいけない。
勝っても負けても殺されるかもしれないという状況で、正しい道、中国人としての行き方を貫いた姿は感動的です。

あと、奥さんがすごくきれいな人なんだけど、映画は初めてのようです。誰にでも初めてはある。まさに、そんな中で輝いていた女優さんですねえ。そして、今まで家庭を大事にしてほしくて、だんなさんの武闘家の仕事?を嫌って、応援してこなかった。彼の大切なものなのに・・・そして、これが最後の試合になるとしたら、応援できるのは最初で最後になるというところは泣きました。

あと、警察のひと、生きるために、日本軍に従う道を選んでしまうわけですが、その生き方も完全否定するのはかわいそうですね。だって、そうでもしないと、彼や彼の家族は死んでしまうわけですから。そして、彼も命の危険を冒してイップさんをかくまうわけですからね。

北の武闘家も力を誇示したり山賊みたいなことをするのは、飢えたくないから。そういう点で、ああなった背景があるところがいいです。

日本人の描き方が弱いところは残念だけど、それでもよくがんばったんじゃないかな?

面白かったです。