時、うつろいやすく

日常のたわいもない話…
だったのが、最近は写真一色になりつつある。

じいさんの映画

2013-02-09 18:17:58 | 

夢の中で映画を見ていた。

主人公は私のじいさん(祖父)だった。

舞台は第二次大戦時中の南米。

じいさんが米軍の捕虜になっているときの騒動を映画化したものだった。

R15指定になるくらいの血なまぐさい映画だった。

捕虜となったじいさんが脱獄するのだが、その際のアクションが激しかった。

敵のラテン系の男たちを次々と残忍な荒業で始末していくのだ。

見ていて身内でありながら引いてしまった。

じいさんの方が完全に悪者になっていた。

映画はたったの20分で終わってしまった。

もちろん、うちのじいさんに脱獄の経歴はない。

残忍だったわけでもない。

むしろ尊敬すべき好人物だった。

ただし、南米で捕虜になった過去はある。

じいさんから当時の話を聞かされたことはほとんどなかった。

すべては私が夢の中で創作したものである。

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『丘の屋敷』

2013-02-09 00:00:32 | 読書

1959年、シャーリイ・ジャクスン作。

旧タイトルは『山荘綺談』。

そのあと『たたり』を経て『丘の屋敷』となる。

スティーブン・キングいわく

「この百年間に世に出た怪奇小説で傑作といえるのは、わたしには

ジャクスンの『たたり』と、『ねじの回転』の二作だけという気がする」

54年前のホラーである。

キングはけしておべっかをいっているのではない。

たたりものの先駆的な作品なのに貫禄を感じてしまうほどの重量感がある。

今風のビジュアル系ホラーとは真逆の静的心理ホラーである。

技法としてはこちらの方がよりテクニックを必要とする。

ただし、静的心理ホラーという点では、『丘の屋敷』よりさらに61年前に書か

れた『ねじの回転』の方が勝っている。

根源的な「ぞくっ」とくる恐怖感は『ねじの回転』の方が格段上である。

★★★~★★★☆

 

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