夢の中で映画を見ていた。
主人公は私のじいさん(祖父)だった。
舞台は第二次大戦時中の南米。
じいさんが米軍の捕虜になっているときの騒動を映画化したものだった。
R15指定になるくらいの血なまぐさい映画だった。
捕虜となったじいさんが脱獄するのだが、その際のアクションが激しかった。
敵のラテン系の男たちを次々と残忍な荒業で始末していくのだ。
見ていて身内でありながら引いてしまった。
じいさんの方が完全に悪者になっていた。
映画はたったの20分で終わってしまった。
もちろん、うちのじいさんに脱獄の経歴はない。
残忍だったわけでもない。
むしろ尊敬すべき好人物だった。
ただし、南米で捕虜になった過去はある。
じいさんから当時の話を聞かされたことはほとんどなかった。
すべては私が夢の中で創作したものである。