Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

アイスバーグがやって来た

2009-06-12 20:00:00 | ロンドン

6月ともなれば、イギリスの庭では薔薇が美しく咲き競う。それでは私も、と近くの園芸用品専門店に出掛けた。

つるバラ、大輪のバラ、オールドローズ、さすがイギリス、それ程広くないお店でも、バラの特設コーナーには様々なバラが置かれている。

最初は温室に置かれていたミニバラにしようかと、店員さんに声を掛けるも、ミニバラは花の寿命が短い、と言われて諦める。

次いでバラの特設コーナーで、いろいろな花を見比べるが、最初から色は白と決めていたので、選択肢は限られた。

その中からアイスバーグという、初心者向け(と後から知ったが)の白バラを購入。こんなに美しいバラが初心者向けなんて、感謝!

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親切なお姉さんは、消毒の仕方、肥料のあげ方、植え替え用の鉢の大きさ、植え替えの仕方の指示、などなどしてくださった上に、家まで手持ちで帰る、といったら、こんな袋に入れてくれました。ありがとう。

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赤い指を持った私、今回はどこまで行けるだろうか?


サロネン-マラ7@フェスティバルホール

2009-06-12 01:30:00 | コンサート

エサ=ペッカ・サロネン指揮、フィルハーモニア管弦楽団。2009年6月11日、ロンドン、ロイヤルフェスティバルホールにて。

Berg: Three Pieces for Orchestra, Op.6

Mahler: Symphony No.7

Esa-Pekka Salonen: Conductor

Philharmonia Orchestra

もし生きる時代と場所を選べるのならば、是非20世紀初頭のウィーン、と思っているのだけれど、そんな中で生まれたベルクのこの作品は、素人の私には

「何が言いたいの?」

である。尤も、相変わらずのフィルハーモニアなので、「本当にこういう曲なのかも分からない」。それこそウィーンフィルあたりで聴いてみたら納得いくだろうか?

マラ7は、よく言われることであるが第一楽章~第四楽章までと第五楽章の性質が全く違うので、私にはどうも、第一楽章~第四楽章+(何かオペラのようなものの)序曲に感じられた。

このマラ7にはいろいろな楽器が使われて、それも面白い。カウベル、ルーテ(占い師の筮竹のようなものが纏められているのがそれと思われる)、銅鑼ではないけれど、金属の板を叩いて音を出したり、ギター、マンドリンも登場。チューバはユーフォニウム持ち替えのようだった。

チューバ(ユーフォ)の音がとても良かった。マンドリンは、E線の調弦が?な感じだったが。。。久しぶりに聞く音色は懐かしかった。リストを使わない弾き方をしていた。それにしても、大学で指導してくださった先生は、本当に上手だったのだと、改めて感じた(失礼!)。

偶然、友人夫妻に出会って、そのまま遅い夕食へ。音楽の話をしていると、時間はあっという間に過ぎてしまう。帰宅は12時近かった。9時間後の友人訪問に備えて、徹夜で掃除!!


ピョートル・アンデルシェフスキ@フェスティバルホール

2009-06-09 23:00:00 | コンサート

ピョートル・アンデルシェフスキ、ピアノリサイタル。2009年6月9日、ロンドン、ロイヤルフェスティバルホール。

Schumann: Gesange der Fruhe for piano, Op.133

J.S. Bach: Partita No.6 in E minor for keyboard, BWV 830

Janacek: In the Mists

Beethoven: Piano Sonata in A flat, Op.110

地下鉄が午後7時からスト、とのことで、早めに出掛けたのだが、Bakerloo Lineはその前から止まっていて、バスにて向かう、がラッシュアワーとも重なって、到着はぎりぎり。ストが拍車を掛けたのか、お客さんも非常にまばらで気の毒な感じ。

バッハはいい。ところが、聴いているうちに、モーツァルトのホットケーキ効果ならぬ、コーヒー喫茶効果が。。。国立の喫茶店『書簡集』を思い出す。そこでこの曲を聴いたのかは定かでないが、バッハのピアノ曲を聴くことが稀(ゴールドベルク以外)な私にとって、どうもバッハのピアノは家で聴くものではなく、ちょっとこだわり系の喫茶店で聴くことが多かったからだろう。ちなみにアンコールの2曲目もバッハと思うが、題名を知らない曲で、最初は「何だろう?」と思ったのだが、暫くして喫茶店がまず頭に浮かび、「あ、バッハか」であった。かなり間違った思考回路の私である。

ヤナーチェクは、親しみやすい曲に思われた。アンコール1曲目も何か民族音楽のような気がしたが。聴いていて日本の「夏祭り」のような曲、と感じた。

ベートーベン、これは私の中にバックハウスの演奏が深く刷り込まれているので、フレージング、テンポ、いろいろ新しかった。気に入ったところもあれば、そうでないところも。アンデルシェフスキは、ある意味キーシンと対極的なピアニストという印象を受けた。分散和音はとても綺麗に弾き、歌も歌えるのだが、和音の力強く早いパッセージなどは、なんとも頼りない感じ。シューベルトの遺作ソナタを弾いたら、綺麗に歌えるのではないか、と思い、サイン会でお願いしてしまった。

演奏会の後、恒例のサイン会。流石にCDを買う気にはなれなかったので、カメラだけ持って、手の写真をお願いした。

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何処かのサイトに「ポーランドの千秋様」と書いてあった。家族の中で、ただ一人、千秋に対して何の好感情も持たない私であるが、それでも、千秋が気の毒ではないか、と思うのは私だけだろうか。

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ベネズエラへ行きたい

2009-06-06 18:00:00 | Gustavo Dudamel

2009年6月2日、Simon Bolivar Youth Orchestra of Venezuelaが、ドゥダメル指揮で、イツァーク・パールマンと共演したらしい。次は、ヨー・ヨー・マと共演するとか。羨ましい。

こうした超一流の演奏家と共演する機会を得ることで、SBYOVのメンバーは、本当に美しい音、本当に素晴らしい音楽とは何かを、体得してゆくに違いない。10月のParis公演では、一回りも二回りも音楽的に成長した彼らに会えることだろう。

しかし、Paris公演まで待っているという手はない。早速British Airwayのサイトで、カラカスへ行くには幾らするのか調べてみた。

British Airways does not currently fly to Caracas.

カラカスは地の果てか?

Expediaで調べてみると、

Air Franceで£456から。意外と安い。が、今エアフラで南米へ行きたくないのは私だけではないはずだ。

あ、でも需要が減って安くなるかも?

真剣に検討する自分が怖い。


エフゲニー・キーシン、ピアノリサイタル@バービカン

2009-06-05 23:30:00 | コンサート

エフゲニー・キーシン、ピアノリサイタル。2009年6月5日19時30分。バービカンにて。

Prokofiev: Ten Pieces from "Romeo and Juliet" - excerpts

Prokofiev: Piano Sonata No.8

Chopin: Polonaise-Fantaisie

Chopin: Three Mazurkas

Chopin: Etudes - excerpts

20年ぶりのキーシン。

前半のプロコフィエフ-ロメジュリのピアノ版を予習用に購入したCDで聴いていて、「やっぱりオケよね」と思っていたのだが、彼が弾くと、ピアノでも十分に華麗だ。日本ではソフトバンクのCMで有名な「モンタギュー家とキャピュレット家」、こちらでは人気番組「Apprentice」のテーマ曲として有名。日曜日の最終回では、キーシンのピアノ演奏で「You are hired (firedではなく)!」はどうだろう?

ピアノソナタのコーダはもう見事としか言いようが無く、これをトリにしてもよいかも、と思った。プロコはピアノの名手だった、というが、そうでもなければこんな曲は書けまい。

プロコではピアノをかなり酷使するので、途中から調律が気になっていたが、ちゃんと休憩中に調律師さんがやってきてくれて安心。

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後半のショパン。私がそれ程ショパンを好きでないからか、最初のポロネーズは、まあ、こんなものかしら、と聴いていた。でも、練習曲になって、彼の信じられないようなテクニックが披露されると、もう目は鍵盤を舞う手に釘付け。かなりしっかりした大きな手で、「ガン、ガン、ガン、ガン、ががががーっ!!」と弾くかと思えば、アルペジオを弾く時にはウェーブのように動くクラゲの襞状態。「革命」を聴くと、あの頃(20年以上前!)を思い出す。

満場の拍手に応えてアンコールは3曲。やはりプロコは良い。「どうだっ!」と言わんばかりの演奏。皆スタンディングオベーション。それを見てキーシンも満足そうに微笑んでいた。終演は22時を回っていた。

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さて、恒例、手の写真。「May I take a picture・・・」で彼は、勿論、と言ってくれたのだが、「of your hands」でちょっと驚いて、でも、律儀にポーズをとってくれた。

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手の写真シリーズは、演奏家の性格が表れてとても興味深い。そういえば、演奏会でお辞儀をする時も、左肩をちょっと下げて、とても丁寧。

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演奏会の構成としても、知名度のある曲で始め(テクニックも要求されるのだろうが、彼にとっては朝飯前、丁度良いウォーミングアップか)、次いでメインともいえる彼の特長が遺憾なく発揮できるプロコのソナタ、後半は知名度の高いショパン、最後はそのエチュードで再び自分の得手を披露、という(素人目には)良く練られたプログラムだったと思う。個人的にはショパンよりベートーベンを聴きたかったけれど。いずれにしても、彼は、将来間違いなく21世紀前半を代表するピアニストと言われることだろう。


ウィスペルウェイ、チェロリサイタル@ウィグモアホール

2009-06-03 01:30:00 | コンサート

ウィスペルウェイ、チェロリサイタル。2009年6月2日。ウィグモアホール。

Beethoven: Cello Sonata in F Op.5 No.1

Britten: Suite No.1 for solo cello Op.72

Debussy: Cello Sonata

Franck: Sonata in A (arr. for Cello and piano by Jules Delsart)

Pieter Wispelwey: Cello

Paolo Giacometti: Piano

史上最高価格がついたとかいう1760年製ガダニーニの音色を楽しみに出掛けた。

最初はベートーベン。いくつかのブログでウィスペルウェイのベートーベンが高く評価されていたので、楽しみにしていたのだが。。。これが最も高価なガダニーニな音なのか、と耳を疑う。楽器がその力を十分に発揮できていないように感じた。

ところが、次のブリテンでは、楽器が鳴り始めて安心した。弓を弦に水平に当てて、少し強めに引いた時の音の何と深く、美しいことか。ウィスペルウェイ本人と、会場への聴こえ方が違うのかもしれない。彼は比較的斜めに弓を当てて弱音を作るのだが、そうすると音が濁る気がした。

後半はドビュッシーとフランク。フランクは、原曲を今年の3月に同じウィグモアホールでジョシュア・ベルで聴いている。そのことを思い出していた。何が違うのだろう。何故あの時は泣けたのだろう。ヴァイオリンとチェロの違いなのか。最後のAllegretto poco mossoは、非常にシンプルなのだが、張り詰めたようなヴァイオリン独特の高音が、心理的かつ生理的に人の心を締め付けるのだろうか。

帰宅後、早速自分のヴァイオリンで弾いてみた。美しいメロディは確認できるけれど、胸を締めつけられるような感動はない。何故だろう?

あ、きっと、使っている楽器が安いからだ。そうだ、そういうことにしておこう。


スウェーデンの鉄道:アーランダエクスプレス&X2000

2009-06-01 00:00:00 | ヨーロッパ

アーランダエクスプレスは、ストックホルムのアーランダ空港とストックホルム中心部を20分で結ぶ。

空港では、チケットはエスカレーターに乗る前、エスカレーターがプラットホームについた後、プラットホーム上でも購入可能。片道240SEK、往復で購入すると460SEK(2009年5月29日購入時)。車内でも購入可能だが50SEK高いらしい。

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車内の様子はヒースローエクスプレスとほぼ同じ。

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スピード表示や

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温度表示(日曜日のストックホルムは快晴で夏のような暑さ)があるところが面白い。

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これがX2000。ストックホルムとヨーテボリを3時間強で結ぶ。

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一等車の車内。一等車ではWiFi接続が無料である。一等と二等でそれ程料金に違いが無かったので(一等は833SEK-便による、二等は720SEK程度だったと思う。Internetで座席指定も含め予約可)、これはお徳。

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車窓からはスウェーデンの美しい風景を見ることができる。

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1日で往復、という少々強行軍だったけれど、行き帰りともに一緒の電車に乗っていた方も。新幹線で神戸あたりまで日帰り出張、という感じか。

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ストックホルムに21時50分着。北欧の夏は日が長い。