風の生まれる場所

海藍のような言ノ葉の世界

空や雲や海や星や月や風との語らいを
言葉へ置き換えていけたら・・・

パートナーの意味

2008年01月17日 00時34分04秒 | エッセイ、随筆、小説


知人が熟年離婚をしていた。
離婚についても、奥様が亡くなっていた事実も
今日はじめて知った。
正直、ショックだった。
離婚については随分と前に
それらしい話を聞いたことがあるが
本人から直接耳にしたわけではないので
私からは絶対に触れない話題のひとつだった。


今日ほど
知人が東京のど真ん中に引っ越しした理由や
芸事に打ち込む理由が
痛いほどに伝わってきた。


仕事でもご苦労をされてきたが
今は大成功を収められている。
私は彼が何不自由なく
贅沢な暮らしをしているなどと
浅はかな考えでいた自分を恥じた。
私はバカだ。
想像以上にちっぽけで
愚かで
どうしようもないと思った。


罰が当たったのだろう、
今日は外出をしていても気分が乗らない。
内省したところで今さら
性格が劇的に変化するわけもなく
けれど、自分を恥じた。
私にはとても大切な知人なのに
何ひとつ察することなどなく
何年も時間が経過してきたため、
自己嫌悪に陥る。
当然だろうが
なんだか切ない。
つくづくと思う。
人は表面的なものでは
その人を語れない、と。
それなのに、
私ときたら。
仕事上の大切なパートナーとなる人の事情もわからないとは。
今夜はやけ酒をがぶ飲みしたい気分だ。
飲めないくせに、
酒を浴びたい。
今後お会いしたとき
どのような顔をすればよいのか、
ちっぽけな私には
その答えが見つかりそうもない。