NATO、冷戦後最大規模の軍事演習へ ロシア抑止狙う

北大西洋条約機構（NATO）軍事委員会のバウアー議長は2024年に
大規模な軍事演習を実施すると表明した=ロイター

 

 

【ブリュッセル=辻隆史】

北大西洋条約機構（NATO）は2024年に冷戦後最大規模の軍事演習を実施する。ドイツとポーランド、バルト3国で計4万人以上が参加する見込み。ロシアがNATO加盟国に攻め込んできた状況を想定し、素早く防衛や反撃ができるよう訓練する。

「集団防衛の新時代が到来する。我々はかつてないほど強く、準備が整っている」。NATOの軍事機構トップ、軍事委員会のバウアー議長は9月の記者会見でNATOの防衛力を強調した。

来春に予定する演習「ステッドファスト・ディフェンダー」は4万人以上の兵士、50隻以上の艦船による実践的な大規模演習となる。ロシアをモデルとする国が主導する連合軍が加盟国に攻め入る事態を想定する。

ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、欧州ではロシアの直接の脅威に対する警戒が高まった。バルト3国のエストニア、ラトビアなどロシアと国境を接する加盟国ではロシアが将来自国にも攻撃をしかけてくることへの危機感が強い。

NATOの根幹である集団安全保障を定める北大西洋条約第5条は、加盟国への攻撃をNATO全体への攻撃とみなす。最大規模の軍事演習により加盟国が一体となった防衛力を示し、ロシアによる侵攻を踏みとどまらせる狙いがある。

演習には加盟31カ国のほか、加盟手続きを急ぐスウェーデンが参加する見通し。スウェーデンについてはトルコが加盟を容認する方針に転じたものの、同国とハンガリーは正式に批准していない。スウェーデンは多数の戦闘機や潜水艦を持つ北欧の軍事強国でもある。加盟を前提に演習に加わりNATOとの結束を示す。

演習はNATOが近年力を入れる「即応性」を重視した内容になるもようだ。22年にまとめた戦略概念で「前方防衛」の考えへの転換を表明した。ロシアと国境線を有するバルト3国などにあらかじめ部隊や装備を配備し、侵攻に対し迅速に対処する体制をめざしている。

安全保障の新領域とみなすサイバー攻撃や偽情報の拡散への対応も課題となる。サイバー攻撃で軍や民間の情報・生活インフラが使えなくなる恐れがあり、世論が敵国に操作されれば軍事活動にも影響を与えかねない。

NATOは23年6月にもドイツで史上最大規模の合同空軍演習を実施した。最大1万人が参加し、米国は最新鋭の戦闘機F35を投入した。ウクライナ危機に伴う急激なインフレなどでドイツが疲弊する隙を突き、架空の軍事同盟が同国の一地域を占領するシナリオを想定した。

演習には日本の航空自衛隊からも関係者が訪れ、現代的な要素の強い戦争への対応を学んだ。

ロシアによるウクライナ侵攻によりNATO内にも新たな問題が生じた。ウクライナは戦場で大量の弾薬を消費している。バウアー氏によると、加盟国から弾薬や装備品の価格が高騰しているとの意見が出ている。

同氏は軍需産業の生産能力が不十分だと指摘し、官民で供給拡大を急ぐべきだとの考えを示した。

 

 

 

日経記事　2023.10.17より引用

 

 

 

ロスチャイルド財閥ｰ226 アメリカ新世紀プロジェクト（PNAC）とネオコン

ネオコンの定義として、１９９７年に結成されたシンクタンクの、アメリカ新世紀プロジェクト（PＮAC）を支持する人たちのことをネオコンという場合もあります。

 

２００３年に起こされたイラク戦争に、ブッシュ政権を背後から駆り立てたのは、ＡＥＩ（アメリカン・エンター・プライズ研究所）のワシントン事務所に間借りしている「アメリカの新世紀のためのプロジェクト（プロジェクト・フォー・ザ・ニュー・アメリカン・センチュリー）」（ＰＮＡＣ、ピーナック）と呼ばれるグループでした。

ブッシュ政権は。このＡＥＩから多くの専門家（ポリシー・メーカー）政策立案者を迎えており、保守派言論人の資金源になっています。

世界には大小合わせて約３５００のシンクタンクがあるようですが、その多くはアメリカに所在しています。　圧倒的に多くの人材を抱えているシンクタンクはぎくわずかであり、大帝の場合は１０人前後で運営されています。　

アメリカでこれだけ多くのシンクタンクがあるのは、冷戦という背景があったからです。　第二次大戦のアメリカには、ロックフェラーやモルガンが資金を提供した外交問題評議会（ＣＦＲ）という老舗のシンクタンクがありました。

冷戦時代になると、ランド研究所やジョージタウン大学戦略国際問題研究所（ＣＳＩＳ）、フーバー研究所、ヘリテイジ財団といった主に軍事戦略を立案するシンクタンクが次々と設立されていきました。

親中になびく安倍政権を公然と非難した直後、安倍首相が健康を理由に突然辞任しましたが、この時、公然と非難したのがＣＳＩＳです。　

安倍さん、入院もせずに元気でしたけどね。

そして菅政権が誕生し、以後、菅・岸田政権では、反中親米政策をとっています。

そして、安倍元首相が、再度首相に返り咲こうと活動を始めた矢先、安倍元首相は、山上容疑者の手製の銃で暗殺されました。

リンカーン、ケネディ、安倍元首相暗殺の共通点　https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/62b46eec87d1a18e8da9195e4d353d64

 

シンクタンクには、東部エスタブリッシュメントの財団が、資金提供したのは民主党系のものと、１９７０年代頃から現れた「ニューライト」と呼ばれる対ソ強硬派によって作られたネオコン系のシンクタンクがあります。

 

ＰＮＡＣのメンバーを見てみましょう。　役職は当時のものです。

・アービング・クリストル（アメリカン・エンタープライズ研究所）創設者
・リチャード・チェイニー副大統領
・ドナルド・ラムズフェルド国防長官
・ポール・ウォルフォウィッツ国防副長官

・リチャード・アーミーテージ国務副長官
・ジョン・ボルトン国務次官
・ダグラス・ファイス国防次官
・エリオット・エイブラムズ国家安全保障会議上級部長
・リチャード・パール前国防政策委員会委員長
・ルイス・リビー副大統領首席補佐官
・デーヴィッド・フラム（大統領のスピーチライター）
・アリ・フライシャー（ホワイトハウス報道官）
・ジェグ・ブッシュ（ブッシュ大統領の弟）
‣他

 

アービング・クリストルは、ネオコンのゴッド・ファーザーと呼ばれる人物で元トロッキストです。　トロッキストとはとロッキーの永続革命論を信奉する国際共産主義者ですが、思想転換してネオコンになりました。

クリストルはネオ紺の牙城とされるシンクタンク「アメリカン・エンタープライズ研究所」の創設者で、この設立にあたって資金提供したのがＮＭロスチャイルド社の、ア－ウィン・ステルザーです。

リチャード・チェイニーは実質的にブッシュ政権の支配者で、奥さんもアメリカン・エンタープライズ研究所の幹部を務めています。

強硬派シオニストの内。在米の集団がネオコン、在イスラエルの集団が右派政党リで、クードでネタニヤフ首相もリクード党です。

 

イスラエル右派の在米ロビー団体が、アメリカ・イスラエル公共問題委員会（AIPAC）です。

AIPACは今、一番影響力を持っているイスラエル・ロビーで、民主党・共和党の大物たちは大体操られています。　アメリカ・ハンドラーズです。

彼らはスピーチしている背後、また机をよく見て下さい。ＡＩＰＡＣの文字があります。

 

 

　　　

　　

 

　

 

　

・ロスチャイルド財閥ｰ222　スカル＆ボーンズ（米国版イルミナティ）
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/42763195526a62c0ca739f0f9f8ac3ee

 

２００４年の米大統領選ですが、共和党のブッシュ、民主党のジョン・フォーブス・ケリー、どちらもスカル＆ボーンズのメンバーです。　秘密結社スカル＆ボーンズで大統領選を戦っていたのです。

 

 

アメリカの政治家を影で支配しているのは国際金融財閥（ロスチャイルド・クーンローブ・ゴールドマンサックス・ブラックロック・ロックフェラー・モルガン）の他、メロン財閥・デュポン財閥、そしてスカル＆ボーンズです。 

次からの投稿で、スカル＆ボーンズにも有力なアメリカを影で動かしている秘密結社があるので紹介しますね。

 

・ロスチャイルド財閥-111 国際金融財閥の序列
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/af41696ec05203f68b46d63b897e9b3d

・ロスチャイルド財閥-215　ロスチャイルド当主　ANAホテル（赤坂）でのプライベート会合
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/15e42c79348485224e0b9ae63ca899e4

 

・ロスチャイルド財閥ｰ222　スカル＆ボーンズ（米国版イルミナティ）　
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/42763195526a62c0ca739f0f9f8ac3ee

・ロスチャイルド財閥ｰ223　ネオコン
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ec25633641a286c475b6cc36a5033f10

 

・デュポン財閥
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/5226329b578cb7902e701c57de715b54

トランプ政権の4年間、国際金融財閥やネオコンのスカル＆ボーンズを潰そうとした具体的政策を言ってみなさい。何もありません。　　そのくらい分かりなさい。

 

・【事実】2016年、トランプ・ブームはマケドニアの小さな町ヴェレスの若者たちのデマから始まった。
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/02dc2fa491e85b3d17884ebf16907127

・トランプとQアノンのデマを信じる阿呆たち-1 ～トランプはDSと戦っている？　アホか
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/358b3a0253fd576b529d92a0057dca71

・トランプとQアノンのデマを信じる阿呆たち-2 ～トランプは平和主義者で暗殺も戦争もしない？　アホかhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/56dd7b8ead46e7304879c33ee5f4e10b

 

 

 

 

 

(おまけ)

・ロスチャイルド財閥-111 国際金融財閥の序列
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/af41696ec05203f68b46d63b897e9b3d

・ロスチャイルド財閥-215　ロスチャイルド当主　ANAホテル（赤坂）でのプライベート会合
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/15e42c79348485224e0b9ae63ca899e4

・ロスチャイルド財閥ｰ85　ヴェネチアの黒い貴族： 人類史絶対勝者のルーツhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ee17d9c2af99e8fb646a1c44d6e8e129

・ロスチャイルド財閥ｰ19　キューリー夫人とRTZ(リオ・チント・ジンク）そして原子力産業　
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/3f899728fe268d13f0714305cf0ad65b

・ロスチャイルド財閥ｰ12　ワデスドンマナー
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/85e7f5f8045775dd842672d531813728

・ロスチャイルド財閥ｰ220　シオニズム運動
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/9a6c68c76fcb17fc31f4be46f4d932d8

・ロスチャイルド財閥ｰ222　スカル＆ボーンズ（米国版イルミナティ）
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/42763195526a62c0ca739f0f9f8ac3ee

・ロスチャイルド財閥ｰ223　ネオコン
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ec25633641a286c475b6cc36a5033f10

 

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哲学・宗教・思想　ここまでの投稿記事一覧
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ロスチャイルド財閥ｰ225 ネオコンの定義

本来は、左翼・リベラル派（米民主党）から、軍事優先の保守（共和党）に寝返った人たちの事を指します。


日本でのカウンターパーツの,代表的人物が『産経新聞』の古森義久・編集特別委員がいます。　もともとは、反日・左翼の『毎日新聞』の海外特派員であり、ベトナム戦争報道にも参加しています。

古森は１９８７年、産経新聞に移籍してからは、ワシントン支局長として活躍しました。　９０年代後半の一時期には初代中国総長を務めた親中派。　アメリカの保守的なシンクタンクであるヘリテイジ財団やＡＥＩ（アメリカン・エンタープラズ研究所）たちとも、強いパイプを持っています。

勘違いしている阿呆の日本国民が多いのですが、アメリカの共和党は、親日・反中露と思い込んでいる人がいます。　　

米ソ冷戦の最中、中露分断を図り、当時世界の最貧国のひとつであった中国に、同盟国並みの巨額の資金援助・技術援助を行い、今日の中国を創ったのは、共和党のバックにいるロックフェラー財団です。

１９７２年、共和党のニクソン大統領が訪中し、毛沢東主席と北京で首脳会談を行いました。その席で巨額の援助を約束しています。　これが起点です。　米政権は反日・親中です。

 

また、産経新聞の例を見ても、古森氏とお友達の安倍首相の例を見ても行った政策は、完全に反日・親中です。

・リンカーン、ケネディ、安倍元首相暗殺の共通点　

https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/62b46eec87d1a18e8da9195e4d353d64

 

そしてアホボンの尻を舐める高い早苗も、２０１６年の安倍政権で壮右大臣に任命された途端に、演説とは真逆に同盟国アメリカを裏切り、ソフトバンクと癒着しHuawei 基地局を大量導入しました。

高市はもともと過激なリベラル左翼として有名でした。　松下政経塾を卒業後、反日・親中の小沢一郎率いる新進党に入党し、小沢と反市活動をやっていたバリバリの反日左翼。　

再婚で話題となった山本拓も新進党で反市活動をやっていたド左翼。　高市の実の弟は山本拓の秘書という一族挙げての反日左翼。

高市・山本共に国民からそっぽを向かれ、自民党に鞍替え。山本拓は親中で有名な二階派に所属。　高市はまるでネオコンよろしく、愛国右翼のコスプレ中。　

自民党では、当時実力者の森喜朗に猛烈アタックし、押しかけ女房状態。　後に清話会も脱会します。

 

・ジャパン・ハンドラーズ　孫正義（そんまさよし）https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/523dee0992a8475c597f482e6686a827

 

産経の産経も、昔の左翼時代の思想は心の奥底のどこかで、捨てきれず、「ネオコンなど存在しない」と言いだす始末「『ナイーブな帝国アメリカの虚実』（ビジネス社）」。　虚実あるのは、この男です。

言ってみれば彼自身が、民主党を捨てて雪崩をうつように共和党に転向した、アメリカのネオコン第一世代と同じような思想的屈折を共有しているのです。

今日の日本の政界、論壇は、元過激左翼で保守愛国右翼のコスプレをやっている連中が多いので、注意が必要です。　権力を持たした途端に、裏切られて反日政策をとられ、気が付けば中国・ロシアに本当に侵略されてしまう可能性があるのです。

 

 

（参考資料）

・ロスチャイルド財閥ｰ223　ネオコン
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ec25633641a286c475b6cc36a5033f10

・ロスチャイルド財閥ｰ222　スカル＆ボーンズ（米国版イルミナティ）

https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/42763195526a62c0ca739f0f9f8ac3ee

 

 

 

(おまけ)

・ロスチャイルド財閥-111 国際金融財閥の序列
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/af41696ec05203f68b46d63b897e9b3d

・ロスチャイルド財閥-215　ロスチャイルド当主　ANAホテル（赤坂）でのプライベート会合
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/15e42c79348485224e0b9ae63ca899e4

・ロスチャイルド財閥ｰ85　ヴェネチアの黒い貴族： 人類史絶対勝者のルーツhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ee17d9c2af99e8fb646a1c44d6e8e129

・ロスチャイルド財閥ｰ19　キューリー夫人とRTZ(リオ・チント・ジンク）そして原子力産業　
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/3f899728fe268d13f0714305cf0ad65b

・ロスチャイルド財閥ｰ12　ワデスドンマナー
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/85e7f5f8045775dd842672d531813728

・ロスチャイルド財閥ｰ220　シオニズム運動
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・ロスチャイルド財閥ｰ222　スカル＆ボーンズ（米国版イルミナティ）
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/42763195526a62c0ca739f0f9f8ac3ee

・ロスチャイルド財閥ｰ223　ネオコン
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ec25633641a286c475b6cc36a5033f10

 

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Apple、中国でiPhone15販売苦戦 迫るファーウェイ

iPhoneが中国リスクに揺れる中、ファーウェイは生産拡大を狙う=ロイター

 

米アップルの2023年のiPhone生産は2億2500万台前後と、22年と同水準にとどまる見通しだ。9月に発売したiPhone15は欧米では好調だが、中国で初期販売数が前機種に比べ5%減った。

中国・華為技術（ファーウェイ）は年内にスマートフォン新製品1000万台を集中生産する。24年には全体で倍増の6000万台規模とし、アップルを追い上げる。

滑り出し好調の米国販売、中国が相殺

複数のサプライヤーによると、アップルが部品会社などに通達する「フォーキャスト」と呼ばれる生産予測は前年並みにとどまる。うち新機種のiPhone15シリーズは8500万台前後という。アップルは機会損失を避けるため、フォーキャストは例年多めに通達することが多い。

懸念視されているのは中国市場だ。香港の調査会社カウンターポイントは17日までに、iPhone15の発売後17日間の中国での売れ行きが、前年モデルに比べ4.5%少ないと推計した。滑り出しが好調な米国での販売を相殺する形だ。

米調査会社のIDCによると、23年のスマホ全体の出荷台数は過去10年で最低水準になると見込まれている。アップルの最終的な出荷台数は年末年始の商戦をみるまでわからないが、予測ベースではiPhone15の投入効果は市場の起爆剤となるまでには至っていない。

スマホ市場は成熟化し、機能面で革新が薄れている。アップルは周辺半導体の開発に後れが出たことも大きい。通信用半導体の自社開発品への切り替え計画を進めていたが頓挫した。ソフト面での技術開発が難航したとの見方がある。

アップルは米半導体大手クアルコムからの通信用半導体の調達契約を26年まで3年延長して乗り切ることになった。自社半導体への切り替えは大きな設計や機能変更のカギを握るため、あるサプライヤーは「これで少なくとも3年は大きな変更を打ち出せなくなった」と分析する。

さらに中国は政府や国有企業でiPhoneの使用制限範囲を拡大した。アップルは米中対立を背景に中国リスクを軽視できなくなってきた。

「アップルの分食う戦略」

呼応するかのようにファーウェイは高機能スマホ「Mate60Pro」の増産を急いでいる。

ファーウェイは年内にまずシリーズで1000万台を集中生産する計画だ。調達を急いでおり、部品会社は11月には部品供給を終えるという。正式な発注ではないものの、2024年は「6000万台規模を目標にするという意気込みを伝えてきた」（サプライヤー）という。

 

「ファーウェイは中国の規制の影響を受けるアップルの分を食っていこうという戦略だろう」。アップルとファーウェイの双方に部品を供給するある企業の幹部はこう分析する。

ファーウェイは米国の制裁以降、虎視眈々（たんたん）と爪を研いできた。トランプ米政権下で半導体や高速通信規格「5G」の技術規制を受け、低価格スマホブランド「オナー」を分離した。半導体の世界シェアはかつてトップ10に入ったがランク外まで転落していた。

今夏に投入した高機能スマホ「Mate60Pro」は搭載する半導体の回路線幅が7ナノ（ナノは10億分の1）メートルで、5Gに相当する通信に対応しているとみられている。

カナダの調査会社・テックインサイツは、ファーウェイが自社開発し、中国の製造受託会社、中芯国際集成電路製造（SMIC）が製造した「キリン」チップが搭載されていると結論づけた。

アップルが搭載した3ナノ半導体に比べると2世代前の技術だが、先端品に分類される7ナノ相当の半導体搭載は世界に衝撃を与えた。

特殊製法で7ナノ相当実現

ファーウェイは7ナノ実現に必要なオランダのASMLが得意とする極端紫外線（EUV）を使った露光装置を使わずに出荷した。従来の露光による工程を複数回繰り返す複雑な手法で性能を引き出したと専門家はみており、生産性は悪いが、なんとか最新技術をアピールした形だ。

ファーウェイ自身は新型スマホを5Gと公称していない。米国は5G関連技術の輸出を制限しており、批判を避けるのが目的とみられる。ただソフトの動作により5G相当のスピードを生み出せるようにしているという。

Mate60Proは機能についてもワイヤレス充電や衛星通信といった機能を盛り込み、あくまで中国国内でiPhoneの代替品としての位置づけを狙っている。

 

ファーウェイの暗躍に対し、米国では議会を中心にさらなる規制強化を求める声も出てきている。スマホをめぐる勢力図は米中の思惑を色濃く反映しながら今後決まることになりそうだ。

アップルは日本経済新聞の取材にコメントしなかった。ファーウェイは「開示できる情報はない」と回答した。

（シリコンバレー=渡辺直樹、台北=龍元秀明）

【関連記事】

• ・ファーウェイ、｢5G｣新スマホ火種　7ナノ半導体実用化か
• ・ファーウェイが再び新型スマホ投入、5G対応か
• ・中国、iPhone使用制限　地方・国有企業に拡大

 

 

 

日経記事　　2023.10.18より引用

 

 

 

 

 

 

 

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上川外相「強い憤り、正当化されぬ」 ガザ病院爆発

 

上川陽子外相は18日、パレスチナ自治区ガザの病院での爆発事案に関し「罪のない一般市民に多大な被害が発生し、強い憤りを覚える」との談話を発表した。「病院や一般市民への攻撃はいかなる理由でも正当化されない」と訴えた。

「攻撃」との表現を使った。ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルの衝突が続いており、イスラエル軍は同軍が空爆したとの報道を否定した。

上川氏は「これ以上、一般市民の死傷者が出ないよう全ての関係者が国際法を踏まえて行動することを求める」と記した。市民の安全確保と事態の早期沈静化に向けて「各国と連携しつつさらに尽力していく」と主張した。

 

 

 

日経記事　2023.10.18より引用