大英帝国の繁栄の鍵は何でしょうか?
産業革命による機械化・自動化、そして7つの海を支配した海軍力。
それは正しいのですが、海軍力でいえば、地中海防衛易の主役であるフェニキア人(カルタゴ、カナンにいたフェニキア人の一支族)、彼らに勝利した古代ローマ帝国。
そして北ヨーロッパではバイキング、さらに中世ヨーロッパを支配したハブスブルグ帝国、世界のを制した太陽の沈まない国スペイン、そのスペイン国王はハプスブルグ家のカール5世。
その後、カトリックの盟主であるハプスブルグとスペインは宗教戦争(カトリックvsプロテスタント)に敗れ、スペイン領のオランダは独立。
確かにそれらもありますが、イギリスが世界を制する理由にはなりません。
答えを言うと良質な石炭です。
イギリスは今はヨーロッパの北の方に位置していますが、約3億年前の石炭紀は、パンゲア大陸の一部で赤道に位置していました。 ドイツのルール炭田も同じで赤道付近に位置していたのです。
約5億年前のカンブリア紀に、多くの動植物が栄え、赤道付近は植物が生い茂っていたのです。そして熱帯のイギリスでは良質な石炭が大量にできたのです。
どういうことかと言えば、根は地中に埋もれ、上側は酸素の触れ、動植物(キノコなど)に食われ分解・風化してなくなりますが、根は地中で熟成されていったのです。
そして根は分解されずに地中の熱で熟成されていきました。
石炭の始まりは泥炭(でいたん)です。 湿った地中にあったので、分解されなかったのです。
水分を多く含んでいるので、重量の割には純粋な炭素の純度は低く、燃やすと水蒸気になったり、不純分もあるので臭いです。
この泥炭がもう少し熟成したものが褐炭(かったん)です。 水分はだいぶ抜けて固くなり、不純分も水分と同時に抜け高純度な炭素成分となります。
もっと熟成が進んだものが瀝青炭(れきせいたん)で、成分の80~90%が炭素という、軽量で燃やすと効率の良いエネルギー源となります。
この良質な石炭は、イギリスの西側のウェールズ地方に多くあり、戦争で戦艦の燃料には最適で、価格は高かったけど世界中から取り合いになっていたほどです。
当時(江戸時代)は世界覇権は大英帝国vsロシア帝国です。
実はロシアもこのイギリスの良質な石炭を購入したかったのですが、イギリスは徹底して邪魔をして、同盟国の日本は日露戦争に勝利することが出来たのです。
水分が少ないので燃やしても煙(水蒸気)がでないので、敵に見つかりにくい。
そして、船に燃料の石炭を多く積んで、長い航海に出るため、少しでも軽く、エネルギー効率の良いイギリスの石炭(瀝青炭)は戦争に有利だったのです。
これが世界の海を制した理由です。
後に、日本も明治時代に輸入しましたが、蒸気機関車、そして繊維産業に必要な自動紡績機にも威力を発揮し産業に貢献しました。
また、鉄鉱石も採掘時には酸化し酸化鉄になっているので、製鉄業では炭素(石炭)で還元して酸素を取り除かねばなりません。
そして鉄を溶かすにも大量の石炭が必要です。 そして重たい鉄を運ぶにも、鉄道(鉄の線路と蒸気機関車)が必要です。
またいうまでもなく、戦争で兵隊や重たい大砲、水食糧を運ぶにも蒸気機関車と、蒸気船は大きな威力を発揮します。
これが、大英帝が繫栄したした理由の一つは石炭紀に精製された大量の良質な石炭を有していたことで、いうまでもなく自動機械の開発にも成功したからであります。
PS.おまけとして大英帝国の金本位制については南アフリカで採掘したダイヤモンド王のセシルローズ、そして彼に資金提供したロスチャイルドの影があります。
彼らが作った秘密組織がラウンドテーブル(円卓会議)であり、世界をイギリス領にする計画を立て植民地化を進めました。
セシルローズが亡くなった後、ミルナ―卿があとを継ぎ、ミルナーの幼稚園と呼ばれる人材育成を行い、さらにアメリカを取り込むようになります。
南アフリカで何故ダイヤモンドがおおく採れるのか。そして金・白金・パラジウムの世界の産地なのか? これは約20億年前に、地球の歴史上最大級の隕石が南アフリカに落下して、青の時の圧力と熱で、このような宝石や貴金属が生成されたのです。
今でも南アフリカにはこの時の巨大なクレーターがあり、盆地になっています。
何が言いたいかと言えば、国際政治経済や戦争を語るにも、地球史・地質学含む科学技術が大きく関係をしています。
文系科目だけではなく、理系科目も含めて、幅広く勉強されることを若者に期待します。
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