Renaissancejapan

哲学と宗教、財閥、国際政治、金融、科学技術、心霊現象など幅広いジャンルについて投稿しています

台湾地震、800人以上負傷 TSMCは従業員避難

2024-04-03 22:49:45 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業

 
   3日、台湾・花蓮市で倒壊した建物=TVBSテレビ提供・AP

 

【台北=龍元秀明】

世界最大の半導体受託生産会社(ファウンドリー)である台湾積体電路製造(TSMC)は3日、同日午前に発生した台湾東部沖を震源とする地震を受け、安全のため一部の工場で従業員が避難したと明らかにした。

TSMCは「現時点で従業員は安全で、仕事に戻り始めている」と説明した。詳細な状況は確認中という。台湾全土で工場の建設工事を停止し、検査後に再開することも明らかにした。

 

TSMCは半導体受託生産で世界シェア6割を占める最大手。生産能力の9割以上が台湾に集中している。

台湾の気象当局によると、震源に近い東部・花蓮県で最大震度6強を観測した。TSMCが本社を置く北部・新竹市は最大震度4、主力工場を置く中部・台中市は最大震度5弱が観測された。

 

台湾の消防当局によると、日本時間の3日午後5時半時点で9人の死亡、821人の負傷が確認された。127人が倒壊した建物などに閉じ込められているという

 


ラピダスがIBMと約400の共同研究、2nm半導体量産へ技術習得

2024-04-03 22:28:32 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業

アルバニー・ナノテク・コンプレックスのクリーンルームでラピダスとIBMは研究を進めている(写真:日経クロステック)
アルバニー・ナノテク・コンプレックスのクリーンルームでラピダスとIBMは研究を進めている(写真:日経クロステック)

 

半導体企業Rapidus(ラピダス)は最先端半導体の量産に向けて、米国での研究開発を加速する。

米ニューヨーク州アルバニーの半導体研究拠点「Albany NanoTech Complex(アルバニー・ナノテク・コンプレックス)」では、技術提携する米IBMと約400の研究テーマに取り組み、量産技術の確立を急ぐ。

 

ラピダスは2nm世代半導体の量産に向けて400近い研究テーマに取り組む(出所:日経クロステック)

ラピダスは2nm世代半導体の量産に向けて400近い研究テーマに取り組む(
出所:日経クロステック)

 

 ラピダスとIBMが日本の報道機関に公開したアルバニーの研究拠点では、日米の半導体技術者が協力して2nm世代半導体の研究開発に取り組む。

同研究拠点は、300mmウエハー対応の研究開発施設として米国で最大の規模を誇り、ロジックICやチップレット、アドバンストパッケージングなど最新の研究テーマに取り組む。

 

マンハッタンから北へ240km余り離れた自然豊かな小都市に位置し、ラピダスの他にも東京エレクトロンや米Applied Materials(アプライドマテリアルズ)、オランダASML Holding(ASMLホールディング)など、多くの企業が研究開発拠点を構える。

研究開発の現場は、イエローランプで照らされた広大なクリーンルームの中にあり、最先端半導体の開発に欠かせないEUV(極端紫外線)露光装置をはじめとする様々な製造装置が並んでいる。

 

IBMはここで2021年に世界初となる2nm世代のテストチップを開発しており、GAA(ゲート・オール・アラウンド)ナノシートと呼ぶ新しいトランジスタ構造に期待が高まっている。

 

ラピダスは約100人の技術者をアルバニーに送り込んだ(写真:日経クロステック)
ラピダスは約100人の技術者をアルバニーに送り込んだ(写真:日経クロステック)

 

 

ラピダスはこの技術を基に2nm世代半導体の量産を2027年に始める計画を掲げており、現在約100人の技術者をアルバニーに派遣して技術の習得を進めている。

ここで技術を学んだ技術者は今後、北海道千歳市に建設するラピダスの製造工場「IIM(イーム)」のパイロットライン立ち上げや量産化に携わる予定だ。

 

ここでラピダス側の技術トップとしてアルバニーに常駐して技術開発を主導するのは、米国法人Rapidus USのリサーチフェローを務める福崎勇三氏だ。

同氏は、IBMとラピダスが取り組む2nmロジック技術共同開発プロジェクトの指定エグゼクティブである。今回、同氏は現在取り組んでいる開発テーマや将来の目標を語った。

 

福崎氏はIBMの研究開発体制について学びが多いと語る(写真:日経クロステック)
福崎氏はIBMの研究開発体制について学びが多いと語る(写真:日経クロステック)

 

IBMとの協業で「開発スピード」に学び

ラピダスは技術マイルストーンにおいて、半導体の性能向上や、歩留まり改善につながる寸法制御などの数値目標を設定している。

アルバニーの研究拠点では半導体を試作して配線など各種条件を評価し、フィードバックするという、目標達成に向けた改善サイクルを回している。福崎氏はマイルストーンの達成度合いについて明言を避けたが、「順調にクリアしている」と語る。

 

IBMとラピダスの技術者が共同開発に取り組むゼン・ビルディング(写真:日経クロステック)
IBMとラピダスの技術者が共同開発に取り組むゼン・ビルディング(写真:日経クロステック)

 

アルバニーの研究拠点に滞在するラピダスの技術者約100人のうち、およそ半数がプロセス技術者である。

さらに、電気的な特性や信頼性を評価するデバイス技術者と、デザインルールの策定やより良い設計ができるようにするデザイン・イネーブルメントに取り組むデザイン技術者が約4分の1ずつを占める。

 

アルバニーで技術者が取り組む研究テーマは1人当たり3、4テーマあり、全体では400近くに上る。

 福崎氏はIBMとの協業について、開発スピードなど学びが多いと語る。「目標に至るまでのアプローチの中で、一つひとつの条件の検討や確認・評価といったサイクルを回すのが非常に速い。これほどまで次々にサイクルが回って改善が進んでいくのは、私の経験にはない」(福崎氏)。

 

 

AI向けにカスタム製品を供給

ラピダスが2nm世代半導体の市場として想定するのは、AI(人工知能)半導体や高性能コンピューティング(HPC)、エッジAI、AIデータセンターなどだ。

福崎氏は「将来あらゆる場所でAIが活用されるようになる」として、汎用品ではなく特定の用途向けに、少量多品種で高付加価値の製品を短いサイクルで供給する計画だ。

 

 ラピダスは前工程だけではなく後工程、設計支援も一貫して手掛けることで、短TAT(ターン・アラウンド・タイム、製造に要する時間)を実現するRUMS(ラピッド・アンド・ユニファイド・マニュファクチャリング・サービス、ラムス)を目指す。

製造で得たデータをフィードバックして設計を改善し、開発効率とスピードを高めながら、コスト削減を図る。

 

将来は設計業務も

 ちなみに、ラピダスで設計支援に携わる技術者は、半導体の設計そのものを手がけるのではなく、設計のための環境づくりに専念する。

ロジック半導体の開発には複数のプレーヤーが連携する必要があり、ラピダスのように製造プロセスを提供するファウンドリーのほか、ロジック半導体の基本回路であるスタンダードセルを提供する企業、EDA(電子設計自動化)ツールを提供する企業、ロジック半導体の設計者である半導体メーカーなどが協力する。

 

「ラピダスの設計エンジニアは設計の土台をつくる。設計自体を手がけることは当面ない」(福崎氏)。

 ただし、将来は半導体設計業務の一部をパートナー企業から請け負うことを想定している。EDAツールを扱える技術者を既に多く採用しており、状況に応じて適材適所で配置していく。

 

 

2024年度から新卒採用を開始

ラピダスは2027年には技術者を1000人規模に増やす方針を掲げている。

しかし、国内外で半導体人材の引き合いが強まる中、人材不足の懸念が高まっている。ラピダスはこれまで即戦力重視で、実務経験のある社会人と、博士課程を修了した大学院卒生しか採用していなかった。2024年度からは大卒生や高等専門学校(高専)卒業生の新卒採用も実施する。

 

将来は海外の半導体人材を採用することも想定する。ラピダス社長の小池淳義氏は2023年7月にインドを訪れ、政府や民間企業との提携を模索した。

福崎氏は「具体的な計画は未定」としつつも、インドから半導体エンジニアを獲得する可能性についても触れた。

 

試作ラインを迅速に立ち上げ

北海道千歳市の工場の立ち上げでは、アルバニーで知見やノウハウを習得した技術者たちが連携しながら多くの製造装置を早急に導入し、短期間で稼働できるようにする。

技術的なハードルは高いものの、綿密な計画とシミュレーションにより実現は可能だと意気込む。福崎氏は「今後はパイロットライン立ち上げのために帰る人員分を補充しながら、アルバニーでの研究開発体制を維持しつつ2027年の量産に寄与していきたい」と説明した。

 

 今後は半導体製品の性能を高めるチップレット技術も重要になる。ラピダスが生産する2nm世代半導体だけでは最終製品を構築できず、他のプロセスノードの半導体や基板材料など必要な技術を外部から調達する必要がある。

他社とのパートナーシップについて福崎氏は「まだ回答できない」としたが、2.5次元/3次元(2.5D/3D)実装などの先進パッケージングの開発も進めているとした。

 

IBMは半導体エコシステムで支援

 IBMの研究部門、IBM Researchの半導体部門(IBM ReSemiconductors)トップで、ハイブリッドクラウド・リサーチ部門バイスプレジデントでもあるMukesh Khare(ムケシュ・カレ)氏は、2nm世代半導体の商用化に向けてフォトマスクの開発や、パフォーマンス及び歩留まりの向上に取り組んでいることを紹介した。

同氏は、IBMがアルバニーで持つ幅広い半導体エコシステムが競争力につながると指摘する。

 

カレ氏は日本の半導体エコシステムを高く評価する(写真:日経クロステック)
カレ氏は日本の半導体エコシステムを高く評価する(写真:日経クロステック)

 

アルバニーの研究拠点はIBMや東京エレクトロン、ニューヨーク州のパートナーシップにより約20年前に設立された歴史がある。

現在では大手半導体メーカーのほか、EDAベンダーや半導体製造装置メーカー、TOPPANホールディングス、米DuPont(デュポン)、信越化学工業、JSRといった材料メーカーがエコシステムパートナーとして参加。

 

2nm世代をはじめ様々な半導体技術の開発に取り組んでいる。

 日本はロジック半導体の開発で後れを取っている。それでもカレ氏はチャンスはあるという。「日本には競争力のある装置・材料メーカーや才能のある技術者など2nm世代に必要なエコシステムが整っている。ラピダスの量産に向けてIBMは必要なあらゆるサポートを提供していく」(同氏)。

 

 

日経記事2024.04.03より引用

 

 


荏原、「2ナノ」対応装置開発 先端半導体実用化に弾み

2024-04-03 22:22:59 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業

  微細化に対応した装置開発で先端半導体の実用化を後押しする

 

 

荏原は半導体の回路線幅が2ナノ(ナノは10億分の1)メートルに対応する半導体研磨装置の開発にメドをつけた。

微細な回路の層をより多く積み重ねるために、各層をこれまでよりも平たくすることができる。半導体メーカーと共同で開発も進め2025年ごろに実用化を目指す。

 

荏原が手掛ける半導体研磨装置はCMP装置と呼ばれ、ウエハーに回路を形成する「前工程」で用いられる。

薬液を流しながら、研磨パッドを回転させてウエハーの上に積み重ねる絶縁膜や金属膜で覆われた回路の層を磨き、平たんにする。

 

層の表面が平たんになると次の層を積み重ねやすくなる。微細な回路では緻密に積み重ねる必要があるため、より平たくする技術が必要になる。

このほど研磨パッドの制御方法などを改良し、回路線幅が10ナノで求められる平たん度から50%以上改善し、2ナノに対応できる技術にメドを付けた。

 

荏原はCMP装置の累計出荷台数で3000台を超え、米アプライドマテリアルズに次ぎ世界シェア2位を占める。荏原は現在、3ナノに対応した半導体研磨装置を実用化している。

今後、さらなる回路の微細化や多層化を見据え、ウエハー表面の平たん度を高める。加工の精度を左右する研磨パッドの表面状態や厚みなどの監視技術を高め、パッド表面を最適な状態に自動で整える機能などを充実させる。

 

ベルギーの半導体研究開発機関imec(アイメック)が示す半導体ロードマップによると、23年時点では3ナノが実用化の段階にある。

さらなる微細化をめぐっては、韓国サムスン電子や台湾積体電路製造(TSMC)は25年に2ナノ品を量産するとみられる。

 

荏原の24年12月期の連結業績は売上高にあたる売上収益が前期比9%増の8270億円になる見込み。このうちCMP装置を含む精密・電子は7%増の2650億円とけん引する

。半導体の国際団体SEMIは、24年の半導体製造装置の売上高は2年ぶりに回復し、25年には過去最高を更新する予測を示す。半導体市況の回復や半導体微細化需要に対応した開発強化で、さらなる成長を目指す。

 


シャープ「亀山工場の貸し出し検討」 液晶パネル黒字狙う

2024-04-03 22:16:29 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業

  
  三重県の亀山工場などで一部空間の貸し出しを検討する

 

シャープの沖津雅浩副社長は3日までに日本経済新聞の取材に応じ、赤字が続く液晶パネル事業に関して、工場の一部空間の貸し出しを検討していることを明らかにした

亀山工場(三重県亀山市)や三重工場(同県多気町)の建屋の一部を他社に貸し出す考え。液晶工場の余剰設備を減らし、早期の黒字転換を目指す。

 

シャープの2023年3月期の液晶パネル事業は市況の悪化により664億円の営業赤字となった。

直近の23年10〜12月期も四半期ベースで6期連続の赤字を記録した。液晶事業の立て直しが喫緊の課題となっている。

 

沖津氏は前期の液晶事業について「市況の回復に期待したが、大型も中小型も良くならなかった」と語る。

「亀山や三重に空いている空間がある。受注規模に応じた体制にする」と述べ、両工場の縮小方針に言及した。貸出先の候補は明かさなかった。

 

液晶事業を巡っては大型パネルを手掛け、23年3月期に6年ぶりの巨額赤字に転落する最大の要因になった生産子会社、堺ディスプレイプロダクト(SDP、堺市)の立て直し策も注目されている。

沖津氏はSDPを他社へ売却したり、親会社の台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業向けの部材生産の拠点に転換したりする案は「今の時点で話は出ていない」と強調した。

 

その上で、5月に予定する24年3月期通期の決算発表の前後に液晶事業の改善計画を公表するとした。SDPの生産停止を視野に入れて計画を策定しているとみられる。

 

 
 
 
日経記事2024.04.03より引用
 
 

トクヤマ、水素貯蔵の素材を量産 輸送を手軽に

2024-04-03 22:12:26 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業


     トクヤマが量産を始める水素化マグネシウム

 

化学メーカーのトクヤマは3日、水素の貯蔵や輸送に使う水素化マグネシウムの量産を始めたと発表した。

水をかけると水素が発生する素材で、軽くて常温常圧で保管できるのが特徴だ。脱炭素の流れで水素の用途が広がれば、貯蔵や輸送向けに需要が増すとみている。

 

水素化マグネシウムを生産する技術を持つバイオコーク技研(東京・千代田)と共同で、徳山製造所(山口県周南市)に製造装置をつくる。

年産30トンを目指す。基礎化学品のカセイソーダを製造する際に発生する水素の一部を吸着させて製造する。

 

水素は体積が大きいため、低温・高圧で液体化して運ぶのが一般的だが、コストが高い。

水素化マグネシウムは水をかけると化学反応し、貯蔵している水素の2倍の水素を生成することができる。輸送が簡単になれば、活用の幅が広がる可能性がある。

 

 

 

日経記事2024.04.03より引用