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NATO、台湾有事激化で「関与の可能性」 関連機関分析

2024-04-16 23:22:17 | NATO・EU・ウクライナ・ロシア・中国・中東情勢


    ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部=AP

 

【ブリュッセル=辻隆史】

北大西洋条約機構(NATO)の研究・教育機関である「NATO国防大学」は15日、台湾有事で想定される対応に関する報告書を公表した。

戦闘が激化した場合、集団防衛を定める北大西洋条約第5条の発動を含めNATOが関与する可能性があると分析した。

 

NATO国防大はローマに本部を置く関連機関。

報告書は学術的なもので、NATOの公式見解ではない。ただ台湾有事についての分析は珍しい。今後のNATOの戦略立案の参考となる可能性がある。

 

「NATOと台湾有事」と題した報告書は、台湾中央研究院で米欧研究を手がける李語堂アシスタント・リサーチ・フェローが執筆した。

まず中国の武力攻撃が、NATOの第5条発動につながる可能性を検討した。第5条は1つの加盟国への攻撃を、全加盟国への攻撃とみなす。有事が台湾周辺に限定された場合、発動の可能性は低いと明記した。

 

戦闘がエスカレートし、米軍基地のあるハワイが攻撃されるケースも取り上げた。ハワイやグアムは、第5条の集団防衛義務の適用外と言われてきた。

第6条は第5条の適用範囲について、欧州・北米・トルコの締約国の領域と「北回帰線以北の大西洋地域の島」に限定しているためだ。

 

報告書ではハワイの定義づけ次第では、第5条発動があり得ると示唆した。もっとも仮に中国のハワイ攻撃で第5条を発動しても、NATO加盟国の行動は限定的だとも指摘した。

台湾有事の場合、米欧がどのような連携をとるかといったシナリオも示した。米国がNATOの同盟国に対し、中国への制裁を呼びかける可能性があるとした。

 

インド太平洋で英国やフランス、ドイツ、カナダなどが米軍の作戦の支援を求められる事態も想定されると記した。

米国が台湾に集中することで、欧州の守りが手薄になるリスクも取り上げた。報告書は米国とNATOが有事に備え、あらかじめ共同で対処計画を取りまとめるべきだと提起した。

 

 

【関連記事】

 

 

日経記事2024.04.16より引用

 

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岩間陽子のアバター
岩間陽子
政策研究大学院大学 政策研究科 教授

分析・考察

NATO国防大学(NDC)のウェブサイトに掲載された全6頁の短いものです。https://www.ndc.nato.int/research/research.php?icode=42 著者はNDCの研究者ではなく、見解は著者単独のものであることは明記されています。

第5条は米国本土に中国から攻撃があれば、当然発動され得ます。ハワイやグアムへの攻撃であれば、通常の解釈ではないが状況によっては、という指摘で、ハワイで大きな被害が出ればこれも考えられない事ではありません。

9.11の時のような状況でしょう。ただ、中国が米国との全面戦争を望むとは考えにくいので、実際には可能性は低いでしょう。

一研究者の思考実験という性格のものですが、改めて米国の同盟国であることの意味を指摘したという意義はあると思います。

 


欧州とアジアつなぐ支援の鎖 ウクライナ復旧へ地雷除去

2024-04-16 23:09:06 | NATO・EU・ウクライナ・ロシア・中国・中東情勢


地雷処理機を視察したベズカラバイ二ー㊧、ドラピアティー両次官(山梨県北杜市)

 

ロシアの侵略が続くウクライナの政府高官らが先週来日した。

目的はカンボジアなどで日本が培ってきた地雷や不発弾を除去する技術の視察だ。日本がアジアで取り組んできた国際協力がウクライナ経済の復旧にも貢献する。

 

「地雷の除去はウクライナ経済の復旧に重要な意味を持つ」。

建設機械の製造・販売を手掛ける日建(山梨県南アルプス市)を訪れたウクライナ経済省のイホール・ベズカラバイ二ー次官は日本の積極的な協力を呼びかけた。

 

日建は1990年代に内戦が終わったカンボジアなどで建機を改造して開発した地雷処理機を使って、地雷や不発弾の処理に取り組んできた。

同社の施設では、緊急車両として白く塗られた処理機がうなりを上げて植物を取り除いたり土を掘り起こしたりする作業を実演。訪日団は担当者らの説明に熱心に耳を傾けていた。

 

ウクライナはロシアとの戦闘の結果、地雷などが埋設された地域の広がりが「世界で最悪」(ウクライナ政府)の状態になっているとされる。

危険地帯は一時、17万4000平方キロメートルまで拡大したが、地道な努力で現在は15万6000平方キロメートルまで減った。それでも国土の4分の1以上に及んでいて、すべて除去するには少なくてもあと10年はかかるという。

 

 

指揮とる次官も被害者

実はこのベズカラバイ二ー氏、ウクライナ兵としてロシアとの戦闘に携わっていた2015年、最前線近くで軍用車両を運転中に地雷の被害に遭った。

左足を失って義足生活となり、官僚になる道を選んだ。「地雷は危険な兵器で、戦闘が終わっても影響が続く」。

 

戦争とそこで使われる地雷の悲惨さを身をもって痛感する人物が、政府の地雷除去対策を引っ張る。

「特に農業への影響は甚大で、地雷除去が経済の復旧に貢献する」と話す。

 

危険地帯のほとんどが農地で、世界有数の穀倉地帯と呼ばれたウクライナの農業生産に大きな打撃を与えているためだ。同国の小麦輸出が滞ったことで、世界的な穀物価格の高騰にもつながっている。

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地雷処理機の説明を受けるウクライナ政府の訪日団(山梨県南アルプス市)

 

一行は来日前にカンボジアにも足を運んだ。

日本の国際協力機構(JICA)が携わる協力プロジェクトとして、日建が処理機を提供して現地で続く地雷除去の現場を視察した。今後、ウクライナでの地雷処理にカンボジアの経験を生かす考えだ。

 

日建の処理機は輸送中で、近くウクライナに届く。

カンボジアのプロジェクトに長年かかわってきた日建の雨宮清会長は「カンボジアで得た知識を活用しつつ、現地の事情に合わせた支援をしていく」と、今後装備などをウクライナの実情に沿うように適宜対応すると説明する。

 

 

「カンボジアの知識いかす」

「カンボジアの知識をうまくウクライナでいかすし、逆にウクライナでこれから我々が得る経験をカンボジアにも伝えていける」。

ベズカラバイ二ー氏と一緒にウクライナから来日した内務省のボグダン・ドラピアティー次官は将来の夢を語る。

 

ウクライナではまだ戦争の終結はみえないが、その中でもできる地域からできる限りの復旧を進める必要がある。

遠く離れたヨーロッパと東南アジアの両国が、日本の支援も受けながらつながっていく。

 

 

 

日経記事2024.04.15より引用

 

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詫摩佳代のアバター
詫摩佳代
慶應義塾大学法学部教授

分析・考察

多くの国が存在する中で、地雷や不発弾の除去に関して、ウクライナが日本を訪問先に選んでくれたことを大変嬉しく、誇らしく思います。

平和の構築というイシューに関して、日本の過去の経験や実績が国際的に定評を得ていることを示すものだと思います。

また、日本の国際貢献の一つの特徴として、官民連携が挙げられると思いますが、今回も日本の企業が官と連携しながら、特定の分野の国際協力を着実に展開していることも注目ポイントではないでしょうか。

終わりの見えない戦争ですが、足元に目を向ければ、やるべきことは山積しています。日本ができることを着実にこなしていくことが国際社会の秩序を取り戻していく上で、重要だと思います。

 

 


ライシ師、「緊張の高まり望まず」プーチン氏と電話協議

2024-04-16 23:05:06 | NATO・EU・ウクライナ・ロシア・中国・中東情勢


   イランのライシ大統領(2023年9月)=ロイター

 

ロシアのプーチン大統領は16日、イランのライシ大統領と電話協議した。

ロシア大統領府によると、ライシ師は対立するイスラエルへの攻撃について「これ以上の緊張の高まりを望んでいない」と述べたという。プーチン氏は双方の対立に自制を求めた。

 

両者は中東情勢やイランによるイスラエルへの攻撃について議論した。プーチン氏は双方に報復を控え、破滅的な結果をもたらす対立につながらないよう求めた。

ライシ師はイスラエルを念頭に、イランの攻撃は限定的なものだと指摘し、緊張をこれ以上エスカレートさせるつもりはないと強調した。

 

イランは13日夜、イスラエルに向けてドローン(無人機)や弾道ミサイルを発射した。

米国やイスラエルはほとんどを迎撃し被害は限定的だったものの、報復の応酬に発展しかねないとの懸念は強まっている。

 

イスラエル・ハマス衝突

<button class="buttonStyle_bnsd047 button_b1npj8pm lightFollow_l1htvmtg withIcon_wmdj4sp button_b112zex0 text_tmkk1ga icon_iq9yvql" title="トピックをフォローする" data-rn-track="main-topic-under-article" data-rn-track-category="follow_button" data-follow-button="" data-popover-target="follow-button" aria-pressed="false" aria-label="トピックをフォローする"></button>パレスチナのイスラム組織ハマスが10月7日、ロケット弾や戦闘員の侵入によってイスラエルへの大規模な攻撃を仕掛け、イスラエルが報復を開始しました。最新ニュースと解説記事をまとめました。

 

 

日経記事2024.04.16より引用

 

 

 


ロシアでガソリン高騰 ウクライナの製油所攻撃響く

2024-04-16 22:57:19 | NATO・EU・ウクライナ・ロシア・中国・中東情勢


ロシアの製油所ではウクライナのドローン攻撃が相次いだ
(3月13日、ロシア西部リャザン州、提供動画のスクリーンショット)=ロイター

 

産油国ロシアでガソリン価格が高騰している。ウクライナによるロシアの製油所への攻撃が相次ぎ、国内主要取引所での3月の卸売価格は2023年末から一時5割上昇した。

政府は3月から半年間のガソリンの禁輸を決めた。

 

国内最大のサンクトペテルブルク商品・原料取引所によると、一般的なレギュラーガソリン(オクタン価95)の1トンあたりの価格は、24年3月下旬に昨年末比で一時5割高となる約6万5千ルーブル(約10万7千円)とおよそ半年ぶりの高値に急騰した。

4月に入っても6万ルーブル前後で推移している。

 

ウクライナは24年に入り、ロシア各地の製油所へのドローン(無人機)攻撃を繰り返しており、設備の損傷による生産減が卸売価格の上昇につながった。

ロシア紙コメルサントによると、ロシアの石油会社は3月最終週のガソリン生産量を2月平均から12%削減した。

 

1月には南部クラスノダール地方にある石油大手ロスネフチの製油所への攻撃で火災が起きた。3月にはモスクワの南東にある西部リャザン州の製油所が標的となるなど、被害は10拠点以上に広がった。

ロシア政府は2月末、ガソリンの輸出を3月から6カ月間禁止すると発表した。ノワク副首相は「国内の需要増に対応し製油所を計画的に維持するため禁輸を決めた」と述べた。

 

プーチン大統領は11日、ロシア軍がミサイルなどでウクライナ各地のエネルギー施設を攻撃した狙いについて、ウクライナによるロシア石油施設攻撃への対抗措置だったと主張した。

 

 

店頭で販売されるガソリンの小売価格は小幅上昇にとどまっている。ロシア連邦統計局によると、レギュラーガソリンの価格は23年末から4月上旬までで0.9%上昇した。

石油会社が備蓄していたガソリンの市場供給を増やしていることや、政府による価格統制が影響しているとみられる。

 

政府はウクライナ侵略による国民生活への負担を抑制するため、生活必需品の価格維持など経済対策を進めてきた。

政府は23年9月にも国内の燃料高騰を受けて軽油やガソリンの輸出を一時的に禁止した。独立系メディアはウクライナ侵略の長期化でロシア軍が使う燃料が増えた点などを指摘していた。

 

ロシアでは燃料需要は春から夏にかけて増加しやすく価格上昇圧力が高まりやすい。気温が上昇し農作業向けの需要が高まるほか、観光需要も高まり人々の自動車での移動の増加が見込まれる。

 

ウクライナ侵略

<button class="buttonStyle_bnsd047 button_b1npj8pm lightFollow_l1htvmtg withIcon_wmdj4sp button_b112zex0 text_tmkk1ga icon_iq9yvql" title="トピックをフォローする" data-rn-track="main-topic-under-article" data-rn-track-category="follow_button" data-follow-button="" data-popover-target="follow-button" aria-pressed="false" aria-label="トピックをフォローする"></button>2022年2月、ロシアがウクライナに侵略しました。戦況や世界各国の動き、マーケット・ビジネスへの影響など、関連する最新ニュースと解説をまとめました。

 

 

日経記事2024.04.16より引用

 

 

 

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習氏「中独で世界に安定を」 首脳会談、欧州に再接近

2024-04-16 22:45:08 | NATO・EU・ウクライナ・ロシア・中国・中東情勢


会談する中国の習近平国家主席(手前右から4人目)とショルツ独首相(手前左から4人目)=CCTVから

 

【北京=田島如生、ベルリン=南毅郎】

中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は16日、訪中しているショルツ独首相と北京の釣魚台国賓館で会談した。中国国営中央テレビ(CCTV)が伝えた。

習氏は5月にフランスへの訪問を予定する。欧州の中核である独仏を経済で引き込み、欧州連合(EU)が検討する対中規制の切り崩しを図る。

 

ショルツ氏の訪中は2022年11月以来で、首相就任後は2度目となる。環境相ら3閣僚のほか、高級車大手BMW社長ら独企業トップとともに14日に中国入りした。上海市や重慶市を視察した。

習氏は16日の会談で「中独は第2位、3位の経済大国だ。世界にさらなる安定をもたらすため協力すべきだ」と述べた。ショルツ氏は「ドイツは保護主義に反対し、自由貿易を支持する。EUと中国の良好な関係促進へ役割を果たしたい」と語った。

 

両首脳はロシアによるウクライナ侵略や中東情勢についても話し合った。ショルツ氏は習氏にロシアに侵略をやめさせるため働きかけるよう求めた。会談後、釣魚台国賓館内の庭園を散歩し、昼食をともにした。

中国は欧州外交を重視する。習氏は5月上旬にフランスやハンガリーを訪問する方向だ。

 

フランスではマクロン大統領と会談し、経済問題などを話し合う。マクロン氏が23年4月に訪中した際は、習氏が2日連続で一緒に会食するなどして厚遇した。

 

 

背景には、米国が主導する先端半導体の対中輸出・投資規制への警戒心がある。日本やオランダも同調し、中国の技術開発や産業政策に影響を及ぼしたとされる。

習氏が3月に訪中したオランダのルッテ首相と北京で会談し、この規制をやめるよう促した。

 

「人為的に技術障壁をつくり、サプライチェーン(供給網)を寸断させるのは対立を招くだけだ」と強調した。

独仏との関係強化を通じ、EUによる中国企業への規制強化を回避する思惑もある。

 

EUは中国政府から多額の補助金を受けた中国製の電気自動車(EV)や太陽光パネルが域内の競争を阻害しているとみて調査を始めた。

結果を踏まえてEUが制裁関税を課せば、中国の輸出戦略に響く可能性がある。習氏はショルツ氏との会談で、中国製のEVと太陽光パネル、リチウムイオン電池を挙げ「世界の供給体制を豊かにしただけでなくインフレ圧力を緩和した」と力説した。

 

米欧が問題視するEVなどの過剰生産能力を巡っては「客観的にみるべきだ」と反論した。

中国企業に対して「公平で透明性があり差別のないビジネス環境」を提供するよう求めた。

 

中国の欧州接近は11月の米大統領選も絡む。

北大西洋条約機構(NATO)に加盟する欧州各国の国防費負担が少ないと問題視してきたトランプ前大統領が勝利すれば、米欧関係がきしむ恐れがある。中国にとっては米欧にくさびを打ち込む好機となる。

 

 

ショルツ政権はメルケル前政権の対中融和路線からの軌道修正を図ってきた。

23年7月に中国に関する初の外交戦略をまとめ、過度な経済依存を避ける「デリスキング(リスク軽減)」を打ち出した。それでも対中関係を重視せざるを得ない事情がある。

 

ドイツの主要な経済研究所が3月下旬に公表した共同予測で、24年の実質成長率は0.1%とほぼ横ばいだ。

ドイツ商工会議所はマイナス0.5%と厳しい見方を示す。景気浮揚に向け、8年連続で最大の貿易相手国だった中国とのビジネス拡大は欠かせない。

 

CCTVによると、ショルツ氏は16日の中独経済諮問委員会で「中国はドイツにとって最も重要な経済・貿易パートナーだ」と発言した。「中国企業の対独投資を歓迎する」と表明した。

もっとも、主力産業である自動車は中国市場で苦戦している。中国の自動車業界団体によると、ドイツ車の乗用車販売台数のシェアは直近のピークである19年の24.2%から23年には17.8%に下がった。

 

 

メルセデス・ベンツグループの中国での新車販売台数は24年1〜3月、前年同期比12%減のおよそ17万台に落ち込んだ。

フォルクスワーゲン(VW)グループは8%増の約70万台だった。EVは2倍近く伸びたものの中国新車販売でのEV比率は6%にとどまる。

 

中国市場での売り上げ減を危惧する産業界からは、対中規制強化への慎重論があがる。ドイツ自動車工業会はEUが検討する中国製EVへの追加関税に反対の立場だ。

ヒルデガルト・ミュラー会長は14日、独紙ウェルトとのインタビューで「中国とのビジネスによりドイツで多くの雇用が確保されている」と表明し、貿易摩擦による雇用への悪影響に懸念を示した。

 

【関連記事】

 

 

日経記事2024.04.16より引用

 

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岩間陽子のアバター
岩間陽子
政策研究大学院大学 政策研究科 教授

分析・考察

ショルツ氏の「時代の転換点」(Zeitenwende)は対ロシア関係だけで、対中国政策は変更の必要はない、というのが基本のようです。

13日にベルリンtaz紙に掲載されたインタビューでも、「私の前任者がしたように」見解の不一致が存在する問題についてもオープンに話し合う、としており、基本的にメルケル路線から変更に必要がないという考えが見えます。

独中ともに、経済の不調から立ち直りたい局面にあり、利害が一致しているのでしょう。EVで輸入制限を設けようとしているEUとも対立しています。

ドイツの立ち位置は明らかにポーランドやバルト諸国などとは違っており、今後欧州の中をまとめて行けるのか極めて心配です。