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「政治に触るな」 トランプ化した町に漂う気まずさ 【現場発】中西部オハイオ州ヤングスタウンにて=飛田臨太郎

2024-07-06 07:00:47 | トランプ政権


中西部オハイオ州ヤングスタウン郊外の工場地帯にあるバー「ロッソ」

 

5月末、米国中西部のオハイオ州ヤングスタウンの郊外を訪ねた。ここは鉄鋼産業で知られるピッツバーグや、自動車の街デトロイトとも地理的に近く「ラストベルト(さびた工業地帯)」と呼ばれる地域のなかにある。

人けのない工場地帯の一角にたたずむバー「ロッソ」に足を運んだ。近くにはかつてゼネラル・モーターズ(GM)の工場があったが、その跡地には数年前に台湾企業の電気自動車(EV)関連工場などが入っている。

 

地域の労働者はもともと民主党支持が多数派だった。だが、2016年のトランプ前大統領が登場し、保護主義的な政策を相次ぎ打ち出したあと共和党色が強まった。

「トランプ化」した町として知られるヤングスタウンで、老舗バーに集まる製造業の労働者たちに本音が聞けないかと考えた。

午後4時過ぎには仕事帰りの労働者で店内はいっぱいに。何人かと政治の話をして、閉店間際まで残ったのは私一人だった。すると女性マスターがおもむろに話しかけてきた。

 

 

「『政治には触らないこと』これが母から受けた教えよ」

他の客とのやりとりを見ていたのだろう。途中で止められることはしなかったが、政治の話題を持ち込んで欲しくないという思いを感じた。

 

私は有権者の生の声を聞くために、地域で根付いてきたレストランやバーを探して歩くことが多い。昼に向かったのは、市内中心部で100年以上続いたレストラン。ここの男性マスターは民主党支持者だという。

「トランプ支持がすっかり広がってしまった。でも、また彼が大統領になったら米国の分断は最悪なものになる。俺は反対だ」。本音を話してくれたマスターだが、一人の客が入ってくると話はぴたりと止まった。

 

「もうだめだ。政治の話はしないでくれ。彼はMAGA(トランプ支持者の呼称)なんだ。またケンカになる」

製造業が栄えたこの一帯でも、ヤングスタウンは象徴的な街だった。労働組合の影響力は強く、加入する労働者たちは結束して民主党を支持してきた。

 

長年、組合員として民主党を応援してきたジノ・ディファビオさんは16年からトランプ支持者に変わった。ディファビオさんに同調した友人の一人は、民主党を支持する職場の上司から「裏切り者」として追い出させられそうになり裁判になったという。

「かつては仲間だった」という事実が余計に、人前で政治の話をしづらくする空気を作っているのだろうか。

 

異なる意見を自由に交わそうとする雰囲気はそこにはなかった。気まずさが漂うバーカウンターで今の米国の断片を感じた。

 


オハイオ州東部のマホニング郡の共和党本部の前にかけられた看板

 

 

 

 

日経記事2024.07.06より引用

 

 

 

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仏下院選、7日決選投票 極右優勢も過半数厳しく

2024-07-06 06:20:57 | NATO・ウクライナ・ロシア・中国・中東情勢


マクロン大統領㊧とアタル首相が率いる与党連合は下院での議席を大きく減らす見通しだ
(写真は6月18日、イルドフランス地域圏)=ロイター

 

【パリ=北松円香】

7日にフランスの国民議会(下院、定数577)の選挙の決選投票が実施される。

世論調査では極右のRN(国民連合)が第1党に躍進するが、過半数には届かないとみられている。

議会の多数派だった中道の与党連合は議席を大幅に減らし、RNと左派連合に次ぐ第三の勢力となる見込みだ。投票結果は即日開票される。

 

 

与党・左派の候補者調整が効果

調査会社Ipsosなどによる3~4日の世論調査では、どの党派も過半数を取れず、議会が迷走する可能性が高まっている。

共闘勢力を含むRNの獲得議席は175から205の見込みだ。下院解散前の88から大きく伸びるが、過半の289には届かない。左派連合の新人民戦線(NFP)は145~175議席で2番手に付ける。

同調査によると与党連合は118~148議席となる。解散前の250議席から大きく落ち込む。

 

 

6月30日の第1回投票前には、RNが過半数を獲得し、極右内閣が誕生するとの見方もあった。

だが与党と左派が多くの選挙区で候補者を一本化して票を集め、極右候補の当選を阻止する戦略を取ったことで形勢が変わってきた。

 

RNのバルデラ党首は、過半数が得られなければ首相に就任しないとしている。RNを率いるルペン氏はRN以外の議員と協力して過半数の勢力形成を目指す方針も示したが、同党に同調する議員がどの程度いるのかははっきりしない。

与党と左派の選挙後の連携の見通しも不透明感が拭えない。RNに議会の主導権を握らせないためには、両派が協力する必要がある。

 

だが左派の最大勢力である急進左派の「不服従のフランス(LFI)」と与党はこれまで激しく対立してきた。

 

 

ロシアが選挙介入か

下院選を巡る有権者の対立が深まり、仏国内では不穏な空気が漂う。

ダルマナン内相によると下院解散以降、全国で51人の候補者や支援者らが暴力行為に遭った。仏政府は7日夜から全国に警官など治安維持担当者3万人を配置し、治安悪化に備える。

 

ロシアによるとみられるSNSなどを通じた選挙戦介入も報告されている。

仏国立科学研究センター(CNRS)の分析によるとX(旧ツイッター)上で、中東情勢を巡る極右と左派の対立をあおる不自然なアカウントが見つかったという。ロシアの情報操作だとみられると指摘する。

7月3日には一部の仏メディアが、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が仏下院選後の治安悪化を警戒してパリ五輪の延期やキャンセルを視野に入れていると報道した。

IOCは直後に声明を発表し、「フランスとIOCに対する偽情報工作の一環だ」と報道を否定した。

 

 


【タカオカ解説】アメリカ大統領選挙 トランプ氏再選に待った?バイデン大統領撤退で新たな後継者か 民主党大逆転なるか?

2024-07-06 06:17:47 | トランプ政権

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