獏の食わず嫌い

プロ野球を好きになってほんの45年です。阪神のせいでネガティブ根性が骨まで染み付いております。

東京ドーム二戦目

2008-05-07 23:12:42 | 野球
素晴らしい試合だった・・・はずだった


とってとられてまた取り返して・・・

そんな凄い試合だったのに。。



まずは金本さん。
本当に凄すぎる。

頭部デッドボールを食らった直後の打席でホームラン。
金本さんを出迎える味方ベンチの選手ですら笑顔が引きつっていたように見えた。

デッドボールが当たる瞬間、金本さんは残像が残らないように、いつも背中を向けて後頭部のヘルメットの一番丈夫な上の角辺りに当てるように身をかがめる。
そして、いつもいつもなのだが、デッドボールが当たった直後の打席はあえてインステップして踏み込むように心がけてスイングするのだ。

それは「気持ち」とか「根性」とかでは説明できない、練習と計算し尽くした根拠のあるデータに基づいた「スポーツ」 を金本さんがしているからだ。

スポーツ新聞の記事や見出しにあおられて、ともすれば任侠道に近い精神論をファンは求めがちだ。

もし、新井はんが次の打席でホームランをかっ飛ばせば明日の見出しは「アニキの仇!意地の一発!!」だろう。
けれど、相手のあるスポーツとはそんな甘いものではない。
それは、相手のあるスポーツとは相手も生活をかけて必死にかかって来るからだ。


そりゃ巨人だって必死だと思う。
私は大してアンチでも何でも無いので、巨人戦だろうが何だろうが相手のプレーも結構真剣に見ている。

あの時、あの場面であんな素晴らしい当たりを打ったラミちゃんは凄い打者だ尊敬に値する。
ラミちゃんだってあんな家族だけど家族を支えるために必死で異国でプレーしているのだ。

それに、何より腹が立つのは、あのラミのアーチは間違いなく巨人ファンの夢を乗せたアーチだったからだ

私は金本さんがホームランを打った時にとても良い文章が浮かんでいた。
けれど、ラミのホームランを取り消したレフトのファンの暴挙を見た瞬間全て消し飛んだ。

こう言った暴挙はこれまでにもあるにはあった。
これからの事を考えたらアレはホームランにすべきだったと思う。
でないと手を出すア○が続出しかねないからだ。

ただ、あれが入っていたとしても、必ずや阪神は逆転していたと信じている。

それはゴンザレスのタイムリーを冷静にセカンドフォースアウトにしてライトゴロにしたイクローの超ファインプレーがあったからだ。

その後イクローはきっちり勝ち越しタイムリーを打った。しかも左の山口から値打ちのあるタイムリーだった。

野球は道ではない。スポーツだ。
○○の気持ちに応えてとか、○○の意気に応えてとか、そんな事ばかり言っていては普段努力している選手たちに失礼過ぎる。

野球は相手のあるスポーツだと忘れすぎていないか?
今年のシーズン最初から私がずっと感じ続けていた違和感はそう言うことなのだ。