獏の食わず嫌い

プロ野球を好きになってほんの45年です。阪神のせいでネガティブ根性が骨まで染み付いております。

元阪神

2011-01-13 20:26:46 | 読書


息子が新しいPCを大学の宿題で占領しているので、古いPCでお送りします。

あ~やっぱり反応が遅い・・・・(><。)

編集画面もいきなりベータバージョンだし(´・ω・`)


さて、富士山を見に行った旅行先で買った「元阪神」は04年に初版を刊行、その後06年に加筆修正したものに大幅に加筆・写真を加えたペーパーバックスバージョンとして昨年末に出版された。


ざっと読んで見てなかなか面白かったです。
紹介される元阪神の選手たちはこちら↓

江夏豊・辻恭彦・小山正明・田淵幸一・池田親興・野田浩司・加藤博一・坪井智哉・濱中治・関川浩一・萩原誠・塩谷和彦・北川博敏・藤田太陽・岡田彰布・今岡誠・仲田幸司・松永浩美・藤本敦士・新庄剛志・藪恵壱・江本孟紀

ちゃんとした取材でちゃんとした内容でした。
これ読んで印象が変わった選手もいました。

印象が変わった選手は 萩原誠・松永浩美
変わらなかったのは 塩谷和彦(^^;



特に松永は当時私は阪急ファンでもあったので、一年でFAで出て行ったのが凄く残念でなりませんでした。
素晴らしい選手だというのは知っていたのですが、松永自身の事よりも交換トレードされた野田の事が残念でならんかったのですよね、阪神ファン心理としては。

だから野田を凌ぐ活躍をして欲しかったのですが、まあ、来た時から彼には阪神の水は合わないだろうな・・・と言う気はしてましたね。
注目されて花開くタイプでは無かったですから。
例の「砂場」発言は捏造だったそうですが・・・・まあ、言いそうなキャラクターだったんでしょう(^^;

野田は野田で、あのまま阪神にいても、スター選手としては扱われたでしょうけど、勝ち星は増えなかったでしょうね。
野田にとっては良かったと言えますね。
その位、あの頃の阪神は暗黒でしたから(--;)

マスコミから選手を守れない球団(球界)、権利を主張すると叩かれる土壌、大怪我、そんな中でFA権を勝ち取り行使するも理解の無い球団との実りの無い話し合い、FA行使。

今岡の時も思ったけど、野球に集中できない土壌ってなんなのかなあ・・・と思うのですが、ただ、社会人になれば、実は実務だけに集中できる仕事って少ないんじゃないかなあ・・・と今のわが身を振り返って思ったり・・・
それって贅沢な悩みなんじゃないかな?





萩原誠のページが多く割かれていました。
文章も一番熱が入っていて、多分取材するほどに萩原の人柄等に惹かれて筆者も感情移入してしまったんじゃないかと思われます。

私も覚えている夏の甲子園での大阪桐蔭の初優勝。
その時の4番が萩原。
大阪の甲子園のヒーローが阪神に色んな大人の思惑が絡んで1位指名される所から運命が大きく変わる。
本人はプロでやっていける自信が無く、肩の怪我もあって「阪神から指名されたらプロ」と言う条件付きで銀行の野球部の内定も貰っていたのだが、その阪神から一位指名されるのだから阪神編成も罪作りだ。
これを読んだ印象は、萩原と言う選手はとても素直で優しい頭のいい控えめな人柄に思える。
この後出てくる塩谷とは真逆なタイプ(苦笑)

つまり、感性が普通の常識人。

素直な性格が災いして、ドラ一を何とかしないと立場が危ういコーチの言う事をアレコレ聞くうちにフォームを崩してしまい(ありがちな話や)怪我もあってますます結果が出なくなった。
そのうち二軍で結果が出ても使われる事も無くなり(ああ、今もこう言う立場の子いるよね(涙))トレードで近鉄に行く。

近鉄で初めてじっくりと腰をすえて野球と取り組めた萩原は、近鉄を僅か4年で解雇されるもこう語る
「近鉄での4年間は存分に野球が出来た4年間でした。」
将来のある若い人にこんな事を言わせて良いのかと・・・(´・ω・`)
恐ろしきは暗黒時代かな・・・・(´・ω・`)


それでも彼は言う。幸せだった・・・と。。・゜・(ノД`)・゜・。


今は・・・
確かに生え抜き天国ではなくなって、派閥も無くなったかもしれない。
外から来た人が力を発揮できる環境ってそんなに悪い事ではないと、この本を読んで感じました。


これからも改編加筆されていくのでしょうか・・・この本
そう考えたら恐ろしい本かも知れない(^^;