一応、彼が私の両親に挨拶に行き無事済んで、今度は彼のご両親に私が挨拶に行く番である。
その日は大切なお友達の結婚式に出て、その後うかがう予定。
朝10時からの式に出て、高原のレストランの披露宴に出て、終了は多分三時。
それから彼が迎えに来てくれて、帰ってシャワーして着替えて綺麗にして。
とてもタイトなスケジュールである。
しかもわたしの母が、彼と泊まることについて絶対結婚前は許さないと言っていて、終わったら最終の新幹線で東京に帰らなくてはならない。高校生かよ…
それでも彼は母にちゃんと帰します、と言っていた。
案の定、終了は三時半。
それから用意して、出たのが五時過ぎ。
あああ~~~遅い
車のなかでもキンチョー
どうしよう~と言うわたしに彼は
「うちの両親なんて楽勝だよ。りっちゃんのご両親に比べれば
」という。
着いた。
綺麗なお花が咲き乱れている。お母様の趣味がガーデニングだそうだ。
玄関を開けて、出迎えてくれている。
彼の部屋だった和室に通された。
ご両親と妹さんがいらっしゃった。
わたしは何度も時間を変更してくださったことをお礼と謝罪をのべ、自己紹介をした。
手土産の虎やの羊羹と、妹さんにアンリ・シャルパンティエのマドレーヌ、両親からの手土産をお渡しする。
お茶とお菓子が出された。
座って、彼が私の略歴と、家族のことなど話してくれる。
ちゃんと話してくれる彼は素敵だ
さすが初孫で長男だ。
以前、彼の育った家を見てみたいと思ったことがある。
今、彼と一緒に、彼のご両親に結婚の挨拶に来られるなんて、本当に不思議だ。
長かったなあ、と思う。
大方のお話が終って、家族のことなど聞かれ、お母様はにこにこしていらっしゃる。
彼の幼いころからの写真を見せてくださった。
赤ちゃんのころの彼。幼稚園、小学生、中学生、高校生、大学生。新入社員の彼。そしてわたしと出会ったころの彼。
若いなあ…。
お母様が「このアルバムはリツコさんに差し上げるわ」とおっしゃるのではないか。
ちゃんと取り分けておいてくれたらしい。
嬉しかった。
彼のお母様のおじい様はこの県の偉人らしい。本になっていた。学者で教育者。知らなかった…。
最後に写真を撮った。
ほっとした。
きっとそういう顔で映っているだろう。
ご両親と妹さんと私と彼で。
帰る時も外まで見送ってくださった。
嬉しかった。
「お袋、りっちゃんのこと気に入ったよ。」
そうだといいけど…。
帰りにサービスエリアに寄り、夜景を見た。
空気が澄んでいて、とても綺麗だった。
彼がうしろから抱いてくれた。
星がとても綺麗だった。
ここからがスタートだ。
この星空を、わたしは一生忘れない
「りっちゃん、来週指輪買いに行こうな」
ええ
婚約指輪ってものですか…いわゆるひとつのエンゲージリング…(長嶋監督の奥さまのご冥福をお祈りします)
婚約だ。
「りっちゃん、幸せだなあ。ありがとうな」
それはわたしも同じ気持ち。
本当に幸せだ。
こんなに幸せな日は今までないくらいだ。
わたしたちは幸せの絶頂にいた。
しかしその頃、わたしの携帯には母から何度もメールが入っていた…。
その日は大切なお友達の結婚式に出て、その後うかがう予定。
朝10時からの式に出て、高原のレストランの披露宴に出て、終了は多分三時。
それから彼が迎えに来てくれて、帰ってシャワーして着替えて綺麗にして。
とてもタイトなスケジュールである。
しかもわたしの母が、彼と泊まることについて絶対結婚前は許さないと言っていて、終わったら最終の新幹線で東京に帰らなくてはならない。高校生かよ…

それでも彼は母にちゃんと帰します、と言っていた。
案の定、終了は三時半。
それから用意して、出たのが五時過ぎ。
あああ~~~遅い

車のなかでもキンチョー
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どうしよう~と言うわたしに彼は
「うちの両親なんて楽勝だよ。りっちゃんのご両親に比べれば
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着いた。
綺麗なお花が咲き乱れている。お母様の趣味がガーデニングだそうだ。
玄関を開けて、出迎えてくれている。
彼の部屋だった和室に通された。
ご両親と妹さんがいらっしゃった。
わたしは何度も時間を変更してくださったことをお礼と謝罪をのべ、自己紹介をした。
手土産の虎やの羊羹と、妹さんにアンリ・シャルパンティエのマドレーヌ、両親からの手土産をお渡しする。
お茶とお菓子が出された。
座って、彼が私の略歴と、家族のことなど話してくれる。
ちゃんと話してくれる彼は素敵だ

以前、彼の育った家を見てみたいと思ったことがある。
今、彼と一緒に、彼のご両親に結婚の挨拶に来られるなんて、本当に不思議だ。
長かったなあ、と思う。
大方のお話が終って、家族のことなど聞かれ、お母様はにこにこしていらっしゃる。
彼の幼いころからの写真を見せてくださった。
赤ちゃんのころの彼。幼稚園、小学生、中学生、高校生、大学生。新入社員の彼。そしてわたしと出会ったころの彼。
若いなあ…。
お母様が「このアルバムはリツコさんに差し上げるわ」とおっしゃるのではないか。
ちゃんと取り分けておいてくれたらしい。
嬉しかった。
彼のお母様のおじい様はこの県の偉人らしい。本になっていた。学者で教育者。知らなかった…。
最後に写真を撮った。
ほっとした。
きっとそういう顔で映っているだろう。
ご両親と妹さんと私と彼で。
帰る時も外まで見送ってくださった。
嬉しかった。
「お袋、りっちゃんのこと気に入ったよ。」
そうだといいけど…。
帰りにサービスエリアに寄り、夜景を見た。
空気が澄んでいて、とても綺麗だった。
彼がうしろから抱いてくれた。
星がとても綺麗だった。
ここからがスタートだ。
この星空を、わたしは一生忘れない
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「りっちゃん、来週指輪買いに行こうな」
ええ
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婚約だ。
「りっちゃん、幸せだなあ。ありがとうな」
それはわたしも同じ気持ち。
本当に幸せだ。
こんなに幸せな日は今までないくらいだ。
わたしたちは幸せの絶頂にいた。
しかしその頃、わたしの携帯には母から何度もメールが入っていた…。