一般に古典や名作と呼ばれる作品は、そんなに読んだことはありませんが、
我が家の書棚にはディケンズ、ブロンテ姉妹といったイギリス文学があり、
でもアメリカ文学はヘミングウェイぐらいです。あと「赤毛のアン」も。
前からフォークナーやスタインベックなど読んでみたいとは思っていたの
ですが、いよいよ買ってみました。
関係ありませんが、「がんばれ元気」というボクシング漫画で、主人公の
友達が夏期講習のため上京し、その友達がフォークナーがどうのこうの、
でも主人公はプロボクサーになるため勉強から遠ざかって話が合わないよ、
というのがありましたっけ。
さて『サンクチュアリ』ですが、裏表紙のあらすじによると「自分として
想像しうる最も恐ろしい物語」と著者が語ったとあるように、ノワール
(暗黒)小説というんですか、まあ簡単にいってしまうと、残酷な話。
冒頭、ホレス・ベンボウという弁護士が、藪や木々が生い茂る奥のほうで
ポパイという男と出会います。ポパイは酒を密造しているギャングで、
ベンボウは「きみを酒の密造で訴えたりはしないから」と言いますが、
ポパイはピストルを胸にしのばせていて、帰してくれません。
密造酒のアジトへ連れていかれ、それからなんだかんだでベンボウは
トミーという男に案内され、町へ帰ります。
それから後日、テンプルという女子学生が、男友達とドライブしている途中に、
この密造酒のアジト近くで車が壊れ、そこをトミーに発見され、ふたりは
アジトへ。そこでテンプルはポパイに襲われてしまいます。しかし後に
わかることですが、ポパイは性的不能者。さてどうやってテンプルを襲った
のかというのは話のキーとなるので書けませんが、精神に支障をきたして
しまったテンプルはメンフィスのある売春宿に連れてかれて、そこでレッド
という男と同室にさせてポパイはそれを見てニヤニヤ。
しかしレッドはポパイによって射殺されてしまいます。
トミーが頭を撃ち抜かれていた死体となって見つかり、テンプルも行方不明
でしたが見つかり、その容疑でグッドウィンという男が捕まります。
そのグッドウィンの弁護士となったベンボウ。
トミーを殺したのもテンプルを襲ったのもポパイなのですが彼は見つからず、
やがて裁判になり、検事はグッドウィンを有罪にするべく汚い手を使い、さらに
テンプルは嘘の証言をし、なんとグッドウィンは有罪に。
そのグッドウィンは、町の人たちに留置場から出されて焼き殺されます。
ポパイは、自分のやっていない殺人事件の容疑者で逮捕されてしまい・・・
ざっとあらすじを書きましたが、まあ無茶苦茶です。
ボストン・テランの「神と銃弾」やエルロイのLA三部作、ドン・ウィンズロウの
「犬の力」などを読み終えたときの放心状態や衝撃の度合いに較べればいくぶん
か弱いですが、「ただの残酷な暗黒小説なんじゃないの」と敬遠されている方には
入門編としておすすめ。
我が家の書棚にはディケンズ、ブロンテ姉妹といったイギリス文学があり、
でもアメリカ文学はヘミングウェイぐらいです。あと「赤毛のアン」も。
前からフォークナーやスタインベックなど読んでみたいとは思っていたの
ですが、いよいよ買ってみました。
関係ありませんが、「がんばれ元気」というボクシング漫画で、主人公の
友達が夏期講習のため上京し、その友達がフォークナーがどうのこうの、
でも主人公はプロボクサーになるため勉強から遠ざかって話が合わないよ、
というのがありましたっけ。
さて『サンクチュアリ』ですが、裏表紙のあらすじによると「自分として
想像しうる最も恐ろしい物語」と著者が語ったとあるように、ノワール
(暗黒)小説というんですか、まあ簡単にいってしまうと、残酷な話。
冒頭、ホレス・ベンボウという弁護士が、藪や木々が生い茂る奥のほうで
ポパイという男と出会います。ポパイは酒を密造しているギャングで、
ベンボウは「きみを酒の密造で訴えたりはしないから」と言いますが、
ポパイはピストルを胸にしのばせていて、帰してくれません。
密造酒のアジトへ連れていかれ、それからなんだかんだでベンボウは
トミーという男に案内され、町へ帰ります。
それから後日、テンプルという女子学生が、男友達とドライブしている途中に、
この密造酒のアジト近くで車が壊れ、そこをトミーに発見され、ふたりは
アジトへ。そこでテンプルはポパイに襲われてしまいます。しかし後に
わかることですが、ポパイは性的不能者。さてどうやってテンプルを襲った
のかというのは話のキーとなるので書けませんが、精神に支障をきたして
しまったテンプルはメンフィスのある売春宿に連れてかれて、そこでレッド
という男と同室にさせてポパイはそれを見てニヤニヤ。
しかしレッドはポパイによって射殺されてしまいます。
トミーが頭を撃ち抜かれていた死体となって見つかり、テンプルも行方不明
でしたが見つかり、その容疑でグッドウィンという男が捕まります。
そのグッドウィンの弁護士となったベンボウ。
トミーを殺したのもテンプルを襲ったのもポパイなのですが彼は見つからず、
やがて裁判になり、検事はグッドウィンを有罪にするべく汚い手を使い、さらに
テンプルは嘘の証言をし、なんとグッドウィンは有罪に。
そのグッドウィンは、町の人たちに留置場から出されて焼き殺されます。
ポパイは、自分のやっていない殺人事件の容疑者で逮捕されてしまい・・・
ざっとあらすじを書きましたが、まあ無茶苦茶です。
ボストン・テランの「神と銃弾」やエルロイのLA三部作、ドン・ウィンズロウの
「犬の力」などを読み終えたときの放心状態や衝撃の度合いに較べればいくぶん
か弱いですが、「ただの残酷な暗黒小説なんじゃないの」と敬遠されている方には
入門編としておすすめ。