この前、久しぶりにスーパーで魚を切り身でなくまるごとのまま買ってきまして、家でウロコとワタを取って調理したのですが、ウロコってけっこう飛び散るもんですね。非常にめんどくさかったです。たいていのスーパーの魚売り場ではウロコとワタ取りや三枚におろしてくれるサービスがあるので素直に頼めばよかったのですが、別に誰も見てないのに「料理好き」の変なプライドが邪魔したんでしょうね。次に買うときは頼みます。
以上、貴方への愛こそが私のプライド。
さて、ジェフリー・ディーヴァーさんのリンカーン・ライムシリーズ。単行本ですと2段組み(1ページに上下2段)でけっこう分厚いので読むのにけっこう時間がかかりますが、手に持ったときのズッシリ重い感じ、読み進んで残りページ数が少なくなっていくときのさみしい感じ、読み終わったときの充実感。読書の醍醐味を思い出させてくれます。
クロエというブティックの店員が店の地下室で死体で発見されます。一報を受けたニューヨーク市警の刑事ロン・セリットーは科学捜査官のリンカーン・ライムの自宅に出向いて報告。犯人は地下のトンネルに被害女性を連れ込んで殺害したとのこと。ニューヨークのソーホー一帯の地下にはトンネルが迷路のように広がっていて、かつてこの地域が工場だらけだったときの地下通路の名残り。
被害者には怨恨トラブルなど特になく、身体にはタトゥーが彫られています。かなりの腕前のようで、なんとインクの代わりに毒物が使われています。アメリア・サックスが現場に向かって捜査をはじめます。遺体に乱暴された形跡はありませんが、首に「the second(第2)」と青く彫られたタトゥーが。その数字の上下には波模様の飾り線。
検出された成分を分析した結果、タトゥーに使われた毒はドクゼリという植物に含まれる猛毒成分。そこであるタトゥーの店の主人に話を聞くのですが、タトゥーを殺人に使用するとは許せないと怒りますが、被害女性のタトゥーの写真を見ると「これだけの技術を持った人ならニューヨークのタトゥー業界で有名にならないはずはない」とのこと。さらに字体はオールドイングリッシュというものでニューヨークで最近流行りのスタイルではないそう。
現場にあった破られた本のページは重大犯罪捜査について書かれた本で、そのページはライムが担当した「ボーン・コレクター」事件の章でした。もし犯人がボーンコレクター事件に影響を受けてライムに関心を持ったとしたら、この本に登場するサックスの身にも危険が。
一方、かつてライムをさんざん悩ませた「ウォッチメイカー」ことリチャード・ローガンが刑務所内で死亡します。ライムはウォッチメイカーの葬儀に花を贈ると言いますがその真意は。
そんな中、また事件が。次の被害者も女性で、現場はレストランの地下にあるトイレから奥に繋がっている昔の地下通路。そして女性の皮膚には「forty(40)」のタトゥーが・・・
はたして犯人の目的とは。数字の意味とは。そしてライムとサックスに身に迫る危険とは。
シリーズの前の作品が出てきて「あれ、どういう話だったっけ」と思い、当ブログで過去に投稿した「ウォッチメイカー」「ボーン・コレクター」関連の内容を探して読み返したので、途中で意味がわからず読むのやめたという事態にならずによかったです。昔の自分に感謝。
そしてラストにまたなにやら含みを持った感じで終わります。