晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

楡周平 『Cの福音』

2011-09-15 | 日本人作家 な
べつに理由も無く、避けてたとかいうのでもなく、その作家
の作品は未読です、というケースがあります。

アクション、ミステリ、エンタテインメントが大好きでも、
なぜか楡周平は読まずにきました。「楡(にれ)」が読め
なかったから、ではありません。念のため。

そして読み終わるやいなや、この『Cの福音』の続編にあたる
「猛禽の宴」を急いで本屋に買いに行きました。

両親の仕事の関係でアメリカへ渡った浅倉恭介は、成績優秀で
全寮制のミリタリースクールに入学、そこでも優秀でブラウン
大学へ入学も決まり、華々しい未来が約束されると思いきや、
両親が乗る飛行機が墜落しふたりとも死亡。

父の会社からはすずめの涙ほどの見舞金、そして遺産やら保険
で大学に通い、卒業間近、通ってた道場の帰り道、強盗に襲われ
そうになりますが、返り討ちにし、そのうちの1人を殺してしま
います。

裁判では正当防衛が認められ無罪となりますが、ブラウン大学で
成績優秀、日米双方の文化をよく知る恭介のもとに殺到していた
一流企業のリクルートはいっせいに背を向けます。

さらに不幸なことが。大学時代の親友、リチャードが事故で死んで
しまうのです。一度リチャードの家に招かれて彼の両親に会ったこ
とのある恭介は、父親の職業がマフィア、しかも大物であることを
知ります。

ビジネスマンになることを諦めた恭介は、リチャードの父親、ファル
ージオのもとを訪れます。そして、ニューヨークマフィアのドンに、
ある魅力的な“ビジネス”の提案をするのですが・・・

ドラッグに溺れた日本人ビジネスマンを使って、あるシステムを
聞き出し、それでドラッグを密輸、国内でさばくのは、それまでの
原始的なやりとりではなく、コンピュータシステムを使い、さらに
ルートが暴かれたとしても恭介のもとには捜査の手がかからない
周到さ。

でしたが、あるアメリカ帰りの商社員が、“ルール”を破ってしまい、
別の台湾系マフィアからドラッグを手に入れてしまい、台湾系マフィア
に、アメリカからの上質のドラッグが日本で流通してるとバレてしまい・・・

久しぶりに素晴らしいアクション、ミステリ、エンターテインメント
を堪能しました。

先述した続編ももうすぐ読み終わります。こちらも面白い。


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