今回は、過去の発掘写真から「五葉山」の巨石群の紹介です。(トップ写真は、五葉山山頂(1351m)と、日の出岩)
訪れたのは、1995年8月
総勢5名のメンバーで、五葉山山頂より尾根伝いに黒岩方面へ岩山を縦走しました。
岩と岩の隙間に足を取られ一歩間違えば、転倒し大けがをしていた事でしょう。今思えば、無謀な登山だったことを写真を見ながら改めて実感しています。
赤坂峠登山口 ここの標高が712m、山頂が1351mですから639mの標高差をひたすら登ることになります。
途中にある「畳石」長さ約12m奥行約1.5mの立方体 何らかの意図があって、切出されたものが放置されたのでしょう。
登ること3時間 日枝神社・五葉山神社奥宮(日頃市)に、到着です。
山頂を北東方向へ過ぎた森林限界領域辺りには、巨石群がありその一番高い巨石が「日の出岩」です。(トップ写真)
三つに割れた立石の中央頂部には〇に“向”と彫られ太平洋側に向いている事からかつて太陽信仰が存在していたものと思われます。
さて、五葉山への登山を計画した理由に、ここが「日本ピラミッド」の一山であった事があげられます。(日本ピラミッドの詳細については、こちら)
当時は、「日本ピラミッド」と呼ばれた葦嶽山(広島)、位山(岐阜)、皆神山(長野)ほか各地のピラミッド山を夏休みの連休を使って登っては、巨石遺構などを探索するのが恒例となっていました。
当時、関連書籍も多数発刊されていて、その中で特に日本ピラミッドの提唱者「酒井勝軍」が、病の身体を推しここ五葉山に登り神秘体験をした事を紹介されています。
我々も、酒井が見たという「列をなして積み上げられた謎の巨石群」を求めその痕跡を探索するのが主な目的でした。
しかし、山頂近くの「日の出岩」は、我々の探していた巨石とは違うもので改めて文献を読み直してみると…。
“山頂奥にあるといわれる謎の巨石群”、“見渡す限りに続く五葉の松の樹海の上に、重畳たる巨石群がほんのりと白く浮かび上がった”
この記述を頼りに、山頂から周囲を見渡すと遠くに、列をなした巨石群を発見!
頂上での休憩もそこそこに、熊笹が生い茂る尾根伝いにマップ上で言うところの「黒岩」方面へ縦走開始
上有住五葉山神社奥社 五葉山神社は、麓に数社ありこちらは気仙川沿いにある上有住地区の五葉山神社の奥宮になります。
更に、奥へと進むと岩と岩が折り重なりとても歩きにくい斜面の登山道となります。気を許せば、岩との隙間に足を取られそうで気を使いながらの歩きが続きとても疲れます。
歩くこと1時間あまり。突然周囲の様相が変わると我々の眼前に、その折り重なり連なった巨石が現れました。
(上)北を指す方位石と呼ばれている巨石群
(下)酒井が「天之松島神楽岡」と、命名した列をなして折り重なる巨石
縦およそ8m 横およそ15m 奥行およそ5m ピラミッド型に組まれたその石組は、異様な光景でした。
酒井は、ここで
「はるかに広がる雲海のおりなすパノラマを見て現実を超越して、世界開闢からハルマゲドンにいたる神々のプログラムを見た」
そうです。
黒岩のピーク辺り(1321m)
(上)巨石が山肌を這うように並んでいます。
(下)加工跡のある巨石
五葉山は、山頂までは距離こそありますが比較的登りやすく見晴らしもいいのですが、黒岩方面への縦走は、岩肌が露出していてとても歩きにくく、登山上級者でないとケガをしそうで注意が必要です。
5年ほど前に、メンバーが再度チャレンジしに登ったのですが結局山頂からの縦走路が途中でわからなくなり辿り着けなかったとの報告を受けています。
しかし、今もなお連なる巨石は、そこに存在しているのです。
【マップ】
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