さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

窓を開けたり閉めたり、また開けたり閉めたり、いつまで続くんでしょう

2018-07-05 22:26:08 | 生活の一場面
我が家にはエアコンがありません。
僕もさっちゃんもエアコン完備の部屋で暮らしたことがありません。

冬は小さなカバンくらいの電気ストーブひとつで十分ですし、
夏は小さな扇風機があるのですが、あまり使いませんね。

それよりは小さな我が家ですから、玄関とベランダ側の窓を開けておけば風が吹き抜けます。
それで十分過ごせます。

ところがこの夏は、さっちゃんがいつもと違います。
僕が開けた窓をことごとく閉めるんです。
また僕が開けると、さっちゃんはまた閉めます。
その繰り返し。

さっちゃんは少し前のこと(自分が一度閉めたこと)は忘れてますから、
毎回、新鮮な気分で閉めてるようです。
僕が開けたことへの反感は持ってないみたい。

それでもまだ昼はまだましなんです。
開けて、風が通り抜ける時間が比較的長く保てます。
問題なのは、夜。
おそらく戸締りへの恐怖感があるのでしょう。
夜なのに、窓が開いていることが怖いんでしょう。
窓が開いていることを、異常に気にします。

さっちゃんは9時過ぎに布団の中に入りました。
僕は12時ころにならないと寝ません。
結局、僕が折れます。
今晩は熱帯夜にはならないでしょうから、大丈夫でしょう。
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さっちゃんには可哀想だけど、沢登りの時にはお留守番

2018-07-03 10:01:00 | 留守番
さっちゃんと僕はザイルパートナーでした。
谷川、滝谷、剱、バットレスなどの本番へもザイルを組んで登攀しました。
沢登りでもだいたいは奥多摩や丹沢の沢でしたが、
奥秩父、谷川などの大きな沢へも二人で遡行しました。

でも、さっちゃんも高齢となり、体力も落ち、
奥多摩あたりの沢でも、少し長めの沢はきつくなってきます。
短い沢や易しい沢へは二人で入っていましたが、
数年前からは確保の仕方や懸垂下降の仕方を忘れたりすることが続いたのです。
さすがにそれでは心配で、3年ほど前からはさっちゃんとは沢登りが出来なくなりました。

ですから今は、僕が沢登りに行く際は、さっちゃんは家でひとり留守番になります。

ただ、さっちゃんに納得して留守番していてもらわないと(その納得もすぐに忘れてしまいますが)
僕の気持ちも収まりいませんし、さっちゃんも何の納得もないと、気分的に嫌なようですから。
日曜日に僕が沢登りに行くために、週の半ばころから話し始めます。
「日曜日に僕は沢へ行くからさっちゃんは留守番しててね」と。
さっちゃん、微笑んで「いいよ」と言ってくれます。
木曜、金曜、土曜と繰り返し「いいよ」の返答を得続けます。


ところが、日曜日早朝、僕の起床に合わせて目を覚ましたさっちゃんは
「どこか行くの?」と、不満げな表情で僕に聞きます。
眠たさもあって、不機嫌なのは想像できるのですが、
これまでと同様に説明しても、「そんなこと聞いてないよ」といった感じ。
不承不承な感じでは了解してくれたみたいですが、不安なんでしょうね、さっちゃん。

   *   *   *   *   *   *   *

沢登りは順調に進み、同行したSS木さんの好意もあって、
僕の地元駅で下山後の打ち上げをすることになりました。
3人でタクシーに乗り、自宅へ向かってさっちゃんをピックアップします。

さっちゃんはテーブルに置いておいた食べ物にはまったく手を付けていません。
急いで着替えさせて、タクシーに戻り、駅前の居酒屋さんへ。

SS木さんはさっちゃんにとっては顔馴染みなので、笑顔が出ます。
楽しい時を過ごして、今度は歩いて自宅に戻りました。

さっちゃんは夜の留守番に比べると、昼間の留守番はまだ大丈夫なようです。
それでも、不安感があるようで、部屋のあちこちを見て回ったりするそうです。
「寂しかった?」と聞くと、「当たり前でしょ」といったような答え。
「急いで帰ってきたよ」と言うと、嬉しそうな表情をしてくれます。

「よくちゃんと留守番してくれたね。有難う」と僕は言いました。
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