久々の映画鑑賞です。
パンフレットがなくて、パソコン上の予告編の動画をパチリ!ひどい画面ですが、言葉だけよりはいいかな、と。

アンの夫はアメリカの映画プロデューサー。映画祭でカンヌに滞在。アンは耳の具合が悪くなり、
ブタペストに向かう夫に同行せず、先にパリに行くことを告げると、飛行場まで送ってくれた夫の
友人でフランス人のマイケルがパリに戻るから送ると申し出る。かくしてパリまでのドライブが始まる。

プロヴァンスの一面のラベンダー畑を走り抜け、セザンヌが愛したサント・ヴィクトワール山を車窓に
眺めて、マイケルは途中、名所をガイドして回る。ここはローマ時代の「水道橋」。

そして、ちゃんと美味しいレストランを予約してあった。ワイン通のマイケルの選んだワインを飲み…
これ、カメラで料理を写している所。

ソラマメのカナッペ(?)

めろんと生ハム…お肉も食べてましたねぇ…

途中、知り合いのバラ園からバラを仕入れて車の後部座席をバラの花で埋める。
7時間で着くはずのパリまでのドライブはまだ半ば、オ―ベルジュの美味しいディナーと部屋まで予約
してあった。「私はフランス人じゃないわ」と言うアンに「わかってるよ」とアン一人を部屋に残していく。
このディナーの又豪華なこと、ワインも次々グラスに注がれていく。
と言うわけであくる日もあっちに寄り、こっちで食べ、パリに直行したいアンはイラつきながらも、
マイケルのマメなガイドが楽しくもあった。ちなみに夫のジャックとは正反対。ジャックは家庭の事は
アンに任せっぱなしの仕事人間。

たった一か所、アンが寄り道を希望したのがヴェズレ―村のサント・マドレーヌ教会。ここで、不自由
なく穏やかに暮らしているアンが抱えていた哀しみを知ることになる。マイケルが言う「それはまだ
癒えてないんだね」と。

パリの滞在先は留守中の友人の部屋。「これで約束通り送り届けたよ、手も握らずに!」「誰との約束?」
「自分自身とのサ」 何かおこりそうな…。あ、そうか、これが大人の女性に見てほしい訳なんだ!
アンの大人の対応。思い返せばいつでもそうだった。アンはいつも大人だった。マイケルが「今度
アメリカに行くから、西海岸をドライブしよう、そしてエビ?を食べよう!」と言って部屋を出ていく。
あくる日、小さな荷物が届いた。バラの花をかたどったチョコレート!そのチョコレートをカリッと
噛んで微笑むアンの顔がラストシーン。敢えて結論を描いてないのは観た人がそれぞれの解決をすれば
いい、と言う意味らしい。
監督脚本のエレノア・コッポラはあの「黙示録」のフランシス・フォード・コッポラの妻。80歳の
初監督作品。自分の体験をもとに大人のムードムービーを作り上げたという。
年を重ねて行けば、誰にでもいろいろあるもの、人生を見つめ直さなければならない時がある。
人生は楽しむことが大事、せめて悔いのないようにというのがエレノア・コッポラのメッセージ。
マイケルが言う「美味しいものは生きる糧になる!それも好きな人と食べると」と。共感!
OTTOが我が誘いに乗ったのは“カンヌからパリまでのドライブ”に惹かれたから。私は大人の女性に
観てほしいという勧め文とやはりカンヌからパリまでに惹かれて。道々の名所はどこも行ったことがあり、
OTTOと顔を見合わせて懐かしがった。ただ、あんな高級なレストランに行ったことも美味しい料理も
食べていないけど。

おまけ:暮れなずむ空に三日月がかかっているのを見て、「三日月はちょっと逢った
彼女の眉を思いだすという話があるわ、俳句だけどネ」とアンが言う。俳句じゃないわ、和歌よ。
多分、『振りさけて 三日月見れば 一目見し 人の眉引き 思ほゆるかな 大伴家持』だと思うけど。
でも日本の歌を挿入したところがスゴイ!
アンがオーベルジュで泊まる時、スーツケースから出した部屋着のガウンが着物だったし!

映画の中の食事の余韻が残っているうちに、急いでランチ。セルフのパスタ屋さんで、
OTTOは釜上げしらすのたらこソースパスタ。

私は、モッツアレラチーズのトマトクリームパスタ。

それとコーヒー
映画とエライ違い!この落差も楽しいネ
フランスは南も、アルザスもパリも好き!またいきたいナ