忘れ草とは藪萱草(やぶかんぞう)のこと。ユリ科の多年草で、真夏の野に、鮮やかなオレンジ色の花を付ける。何枚もの花びらがグッと反り返り、中心では顔を寄せ合ったように集まっている。全部が花びらではなく、一部はおしべだそうだ。確かに百合に似ているが、複雑な様相をしている。見ていると美しさに憂いを忘れるというので忘れ草といわれたのだそうだ。特に恋の苦しみを忘れるとして、はるか昔の人は肌身につけた。
忘れ草 我が紐に付く 香具山の 古(ふ)りにし里を 忘れむがため 大伴旅人(たびと)
大宰府に長官として赴任した大伴旅人が、奈良の古里へのホームシックを忘れようとして紐に忘れ草をつけたというのである。
カンカンと照る夏の陽の下に咲く強烈な藪萱草だから、めそめそ、うじうじしていちゃいけないよ!、アクティブに考えなさい!といっていると思わせるのかもしれない。
信州をめぐっていたら、あちこちで忘れ草にであった。雑草のように思っていたが、元気をくれる強い花だと改めて感じた。
忘れ草 我が紐に付く 香具山の 古(ふ)りにし里を 忘れむがため 大伴旅人(たびと)
大宰府に長官として赴任した大伴旅人が、奈良の古里へのホームシックを忘れようとして紐に忘れ草をつけたというのである。
カンカンと照る夏の陽の下に咲く強烈な藪萱草だから、めそめそ、うじうじしていちゃいけないよ!、アクティブに考えなさい!といっていると思わせるのかもしれない。
信州をめぐっていたら、あちこちで忘れ草にであった。雑草のように思っていたが、元気をくれる強い花だと改めて感じた。