「八重の桜」
主演 綾瀬はるか
会津藩士の娘として生まれて会津戦争を戦い抜き、明治維新後は新島襄と結婚して夫と共に同志社英学校(後の同志社大学)、同志社女学校(後の同志社女子大学)の設立と運営に尽力した、新島八重の半生を描く、2013年放送のNHK大河ドラマ(第52作)。
録画したものを、数ヵ月遅れで追い掛けていたのですが、やっと最終回まで見終わりました。
前年の「平清盛」に引き続き、視聴率ではかなり苦戦したようですが、僕の率直な感想は、
面白かった!感動した!!
です。
序盤、ドラマは主人公の八重を半ば脇に追いやる形で、西島秀俊さん演じる兄の山本覚馬を中心に、会津藩の動向をひたすら追い掛けて行きます。この構成が視聴者には不評な部分もあったようですが、これが中盤延々と続く会津戦争の時に活きて来ます。運命の理不尽、悲惨な戦況、次々に倒れていく藩士やその家族たち…。八重もやっと物語の中心になり、それまで描かれていた様々な要素が、見事に一本に収束していきます。ことここに至った経過をきっちり描いて来て、戦闘の推移も回数を重ねて丹念に追い掛けていくから、見てる側としては、登場人物に自然と感情移入してしまう。僕はもう、毎回泣いてました。
やや意外だったのは、維新後、新島襄と再婚し、同志社設立の話になっても、このクオリティが失速しなかったこと。会津戦争があれだけ盛り上がると、平和な時代になると息切れするかと思ったのですが、杞憂でしたね。「教育の力で、新しい国を作る」という覚馬や襄の理想に燃える姿に、またしても感涙していました。
女性が主人公ですが、やはり印象が強いのは男性陣。新島襄役のオダギリジョーさん、松平容保(かたもり)役の綾野剛さん、山川浩役の玉山鉄二さんなど、今をときめくいい男達の熱演は、本当に目の保養。特に、やっぱり山本覚馬役の西島秀俊さんの演技は絶品。一見の価値ありだと思います。
さて、今度は「軍師官兵衛」を見始めますか。岡田くんも、いい男ですねぇ(笑)。