みやこ海風だより

市議会報告からNPO活動、海を活用したまちづくり、文化創出のまちづくりをベースにしたつぶやきです。

海を身近に

2010-07-31 11:10:12 | 海だより
 明日8月1日は、20年目を迎える「宮古港ボート天国」と私たちNPOの「ハーバーまつり」のイベントが合体で行われる。この日一日、港の規制を緩和して、海洋レジャーを楽しんでもらうものだ。

 海上保安署の巡視艇からヨット、ボート、シーカヤック、水上バイクをはじめとする体験試乗や、地引き網体験、海の宝探し、稚魚放流会、そしてコンサートなど、毎年趣向凝らした企画で、海に足を運んでもらっている。近年は1千人近い来場者で賑わい、多くの人に親しまれるようになってきた。これもリアスハーバー宮古という施設を活用している成果であろう。

 四面を海に囲まれた日本の海洋レジャー人口は年々増加傾向にあるという。合せて海辺の自然体験などへの関心も高まってきている。
 しかし、日本は四面が海という条件ながらも自然体験活動のフィールドでは山が一番多く、次いで川、そして海は一番少ないという結果がある。

 マリンスポーツはこれまでその多くは個人の趣味や楽しみの範ちゅうであった。海難などのリスクも高いと認識されていることや、モノを使ったり、専門的な技術が求められるものなどもある。それらのことが、手軽に入り込めないイメージがあるのだろう。
 海では気候的なものを含め通年性を確保できない側面もある。特に東北地方の夏は短く、ヤマセによる気候の影響も大きい。海洋国でありながらも、こうした事により、山や川と比較して海の自然体験活動が少ない理由と言われている。

 そんな中でも、人々にとって海はかけがえのないものであり、日本人の半数の人々は海辺のまちに暮らしている。人々の生産活動や余暇、観光や教育など海に関わる機会は少なくない。私たちも海を活用したまちづくりとして様々な活動を展開している貴重なフィールドだ。

 近年の自然志向の高まりと、持続可能な社会を構築する上での環境教育の大切さも重要視されている。そのための自然活動体験は避けて通れないものだ。美しかった白砂青松の海岸が次々と姿を消してはいるが、今一度、各地の海辺に自然体験学校が出来、次代を担う子どもたちが日常的に自然環境というものを身近に感じ取ることが出来たら素晴らしいと思う。

 こうした体験活動が地域の特性として、地域に根付いていくことが望まれる。高齢者の知識や経験を活かしていく場、社会参加の提供が出来る場ともなるほか、若い世代をも取り込み、新たな雇用創出の場としての観点も広がる。こうした活動を展開することによって、身近な自然としての海辺を人々に再認識させることが出来るものだろう。

 海が身近になるチャンス。いろんな側面から考えていきたいものだ。

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