月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.4 究極の選択?

2022-01-18 09:05:39 | アラカルト

前回書いた裸のラリーズの公式音源について書き足したいことを。

 

1991年、突然、裸のラリーズの音源が3種類発売されました。

情報がほとんど無くなかば伝説としていた存在、文献でたまに名前を見るけど、どんな音かわからない存在、

音源としては、自主製作されたライブハウスOZのオムニバス盤「OZ DAYS LIVE」しか聴けなかった存在。

余程のマニアでないと聴くことも出来なかったでしょう。

そんな存在でしたから、聴いてみたいと思ったわけです。

 

問題は資金面。当時貧乏学生をしていたので、大金は用意出来ません。

1CDが3800円、それが2種類。2枚組ライブ盤が6800円。しめて約15000円也。

流石に伝説的とはいえ、どんな音かわからないアーチストにこれだけの大金を出すのには躊躇されました。

さらに間の悪い事に、ほぼ同じ時期に自分を悩ませるアイテムが発売されていました。

 

頭脳警察アナログBOX

 

この時は頭脳警察のアルバムはビクターからCD化されていましたが、実は問題がありました。

現在では都合の悪い言葉(〇んぼとか〇んかんとか〇ちがいとか)が修正されていたのです。

普通はピー音で修正されますが、PANTAのリクエストで銃声とか爆発音で修正されています。

更に「悪たれ小僧」のジャケットでは、メンバーの写真が指名手配犯のようにありましたが、

CD化の際には消去されていました。

アナログBOXでは、オリジナルマスターから作成されていますので、修正なしのものが聴けます。

更に特典として、アルバム未収録のシングル「孤独という言葉の中に」も付属されています。

今後再発される可能性はないと思われるので、聴きたいのなら買うしかないです。

しかしながら、セカンドから悪たれ小僧までの5枚で15000円也。ファーストはこの時再発されていません。

 

この時は非常に迷いました。好きなアーチストのマニアックなアイテムに大金を払うか、

伝説的とはいえ未知の音に大金を払うか。

両方とも諦めるか無理して両方買うか。限定ものだからマゴマゴしていたら売り切れてしまいます。

散々迷って考えて出した結論は…、

 

思い切って頭脳警察アナログBOXを入手しました。

やはり修正なしのものは再発される可能性がないと判断しました。

それにシングルの曲も聴きたいしね。

 

そして時は流れ約10年後…。

 

ファーストを含む頭脳警察のアルバムが別会社から紙ジャケでCD化されました。

それも修正なしで…。

「孤独という言葉の中に」もレア盤を集めたオムニバス盤に収録されていました。

自分の判断は裏目に出てしまいました。

 

一方、裸のラリーズですが、奇跡的に早い時期にライブ盤の中古を入手出来ました。

最初は抵抗のある音でしたが、聴いているうちに段々好きになっていくことに。

しかしながら1CDの方はもう入手出来なくなっていました。

そして時は流れ、いつの間にか法外なプレミアが付いていました。

自分にとっても後悔の残る痛恨の判断ミスでした。

 

この時に得た教訓、「欲しいものがあったら迷わず買え。買えなくて後悔はするな」は

その後の自分に生きていきます。時々失敗はしますがね。

 

裸のラリーズ関係、無事に再発されて入手出来たら、また書きたいと思います。