月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.56 須藤リカ、かぐや姫「海のトリトン」

2022-06-24 00:41:50 | アニメ・サントラ系

たんぽぽの「薄幸色」を買った時に一緒に気になっていて、

つい購入してしまった1枚。

「海のトリトン」といえば、ヒデ夕木さんの「GOGOトリトン」が有名ですね。

70年代のアニメソングの名曲の一つといえ、勇ましさを感じる曲は、

ブラスバンドでの応援歌の定番でもあります。

それに対して、この「海のトリトン」は、ほんわかした感じで、

アニメの主題歌としては、ちょっと拍子抜けな感じですが、

普通の曲として聴けば、そんなに悪くは感じないと思います。

ちなみに作詞は伊勢正三さん、作曲は南こうせつさんの

かくや姫のメンバーによります。

 

調べてみたら、この「海のトリトン」というのは

なかなか興味深い作品です。

実は最初、オープニングの映像が間に合わなくて、

6話ほどやっつけ仕事みたいな映像で、かぐや姫版「海のトリトン」が

オープニングに使われていました。

そして有名な「GOGOトリトン」は最初エンディングに使われていたんです。

海の底の映像を延々と映し、須藤さんとかくや姫の実写映像が飛び込んでくる。

しかもほんわかとした歌だったので、何だかなぁと思ってみたり。

 

海のトリトン 初期オープニング - YouTube

 

ちなみにプロデューサーは、「宇宙戦艦ヤマト」で有名な西崎義展さん、

監督はあの富野由悠季さんです。

どちらも初の参加作品となっています。

トリトンの最終回は衝撃的ですが、すでにこの時に富野さんらしさの

片鱗を見せているのが興味深いです。

 

「海のトリトン」という作品は、色々ゴタゴタがあったようで、

かぐや姫版の発売はクラウン、ヒデ夕木さんの「GOGOトリトン」の

発売はコロンビアとなっています。

オープニングとエンディングのレコード会社が違うという奇妙な現象に。

なお、「GOGOトリトン」のJASRACの登録が「海のトリトン」になっていて、

{GOGOトリトン」が副題となっているのでややこしいです。

調べればもっとゴタゴタが出てきそうですが、まあこれくらいで。

それでも、「宇宙戦艦ヤマト」に繋がるアニメブームの下地を作った事は

評価されていいとは思いますね。

 

ちなみに、かぐや姫版「海のトリトン」のB面は「海のファンタジー」

という曲で、本編には使用されなかったのですが、

どちらかというと、こちらの方がよかったのではと思える佳曲です。

(これも南こうせつさんの作曲です)

 

須藤リカ/南こうせつとかぐや姫『海のファンタジー』 - YouTube

 

「神田川」がヒットする前、かぐや姫も苦労していたんだなぁ。



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