月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.159 四人囃子「’73四人囃子+1」

2023-06-15 08:28:26 | 日本のプログレ

日本のプログレを語る上で、やはり四人囃子は外せないでしょう。

本来なら大傑作である「一触即発」について書くべきでしょうが、

あえて「一触即発」発売前のライブ盤である

「’73四人囃子」を取り上げたいです。

(2024年には「一触即発」発売50周年になるので、

おそらく何かしら記念商品が出るでしょう。その時にしようかと)

 

四人囃子は、レコードデビューこそ遅かったですが、

前身である「ザ・サンニン」が結成されたのは1969年。

この時期はピンクフロイドの影響が強く、

「エコーズ」を完璧に演奏出来たと言われています。

レコードデビュー前はライブイベントに色々参加していたようです。

このライブ盤もその一環で、六本木にあった俳優座で行われたロック週間の

イベントに参加した時の音源です。

(ちなみに頭脳警察との共演も多かったようで、頭脳警察もこのイベントの

別の日に参加していて音源も残っています。)

元々ライブアルバム用の録音ではなく、デモ用に録音されたもののようで、

音質は決していいわけではないですが、精錬される前の「一触即発」の曲が

聴けるのは貴重です。

出来としては、この時期としてはイマイチという意見もありますが、

このライブの時はメンバーが20歳くらいだったことを考えると、

かなりレベルは高かったと思います。

自分的には、これはこれでありとは思いますが。

なお、現在発売されているのは、「泳ぐなネッシー」を追加して

当日の曲順通りにして完全収録されたものになります。

まるでピンクフロイドの「狂気」を意識したかのように、

ライブを重ねて完成度を高めていくかのようにさえ感じます。

そういった意味でも貴重な記録だと思いますね。

 

 

余談ですが、四人囃子のメンバーの交流関係がなかなか面白くて

つい調べてみました。

頭脳警察とは共演が多かった関係で仲が良かったようです。

聖ロック祭というイベントでは、メンバーが合流して演奏しています。

(通称、頭脳囃子)

2000年以降、イベントで共演し、頭脳囃子が復活したこともありました。

「一触即発」を製作する前にレコード会社との契約で映画のサントラを

作りましたが、「夜」という曲の詩を手掛けたのはコンフィデンス時代の

アルフィーの高見沢俊彦さんと言われています。(確認はとれていないです)

遠藤賢司さんの「東京ワッショイ」にも四人囃子のメンバーも参加していますし、

かの、つボイノリオさんの迷曲「金太の大冒険」にも四人囃子のメンバーが

参加していたというのを聞いた時は唖然としました。

個人的には後年、佐久間正英さんが早川義夫さんと結成したユニット、

セシアンが印象に残っています。佐久間さんが亡くなられて消滅したのが

残念です。



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