月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.14 天井桟敷 呪術音楽劇「邪宗門」

2022-02-16 01:24:09 | J.Aシーザー、天井桟敷関連

1993年頃ですか、ある音楽誌のCD紹介の小さな記事として

見つけたのがこの「邪宗門」です。

初めて聴いたシーザーの音楽であり、天井桟敷の演劇の音源でした。

小さな店では取り扱いがないと思い、大きめのレコード屋に

探しに行った記憶があります。

 

天井桟敷の演劇である「邪宗門」は、まずヨーロッパにて公演が行われ

1972年の1月に渋谷公会堂にて1回限りの凱旋公演として

行われたものです。

「革命の演劇でなく演劇の革命を」という事で、

最後には黒子に支配されていた役者もすべてを投げ出し崩壊していく、

血生臭い演劇であり、当時は御詠歌ロックと言われたシーザーの音楽が

全編に響き渡っています。

寺山修司さんによる演出で、黒子が客を煽ったりして

危険な空気の漂う中の公演だったとの事。

実際に乱闘による中断もあったといいますし、

寺山さんは、ドスを隠し持って演劇に臨んだとの逸話もあります。

まあ入手した当時は、えらいものを聴いてしまったという思いがありましたが、

それ以降、シーザー関連の音源を探し続けることになりました。

万人向けではない「邪宗門」ですが、覚悟のある人は聴いてみてください。

 

なお後年、CDブックという形ですが、シーザー所有のテープから

編集された別音源も発売されています。

 

 

ビクター盤アルバムには収録されなかった三上寛さんの熱唱も収録された

より完全に近い盤になります。

(三上さんの歌詞には放送禁止な四文字もあったりして流石に当時は収録が厳しいかと)

音質的にやや劣る部分もあるので一長一短ですが、

興味があれば出来れば両方聴いてもらいたいところです。

とはいえ、オリジナルのビクターのアナログ盤は帯付き備品なら6桁価格、

高品質CDの紙ジャケでも再発されてますが、それも入手困難、

CDブックもまた然り也。う~む。



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