人の記憶は美化される

昨年の秋のこと。
とある女性と仕事をした。
オレと同い年。独身。
オレは初対面の人、特に女性とは話すのは苦手だ。
でもその女性はすごく気さくで明るい。オレも普通に話すことができた。
芸能人で例えたら麻木久○子さんに近いか。（見た目も歳も全然違うけど雰囲気が、という意味で）
さらに競馬という共通の趣味があることも発覚。（女性で競馬が趣味だという人と初めて会った）
オレは競馬以外の趣味が無い。だから競馬を話題にできたのですごく助かった。
さらに化粧っけもなく、それがさらにオレの中での高感度ＵＰ。
（たまに女子高生や女子大生で厚化粧のヤツおるやろ。オレあんなの大嫌いやねん。）
でも知人の女性に言わせると、
「30過ぎて化粧っけも無いなんて、女捨ててるんと違う？だから未だに独身なんやろ。」
・・・うーむ、厳しいご意見。
で、それ以来会うこともなく月日は流れた。

先日、再びその女性と仕事をする機会に恵まれた。
昔の彼女に会うような気分でドキドキしながら迎えに行った。
会った。
・・・！？
確かに以前と同じ女性だ。
相変わらず気さくで明るい。化粧っけも無い。
でも何かが違った。
たぶんあまりにもいい人だという印象が強く残りすぎていたため、それがオレの記憶の中でどんどん美化されていたのだろう。
で、オレの中で理想の女性像として出来上がっていたのかもしれない。容姿も含めて。
その理想像と現実のギャップにオレ自身が困惑したのかも。
失恋した気分になった。