星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

返却確認

2006年04月18日 22時32分54秒 | Weblog

いらっしゃいませ、こんにちは!
レギュラー満タンにお願いします。
水垢取りのほう、よろしかったですか?
今日は要らないよ。
ガラス拭かせていただいて宜しいでしょうか?
ああ、たのみます。
ここまでは若干耳障りな表現があっても、ふつうのコミュニケーションの範囲内。

請求書にサインも済ませ、エンジンつけてスタートしようとしたら・・・
「カード返却確認のほう、大丈夫ですか」と耳慣れない日本語。
「えっ!?なんのこと?何の確認がどうしたって?」
「カードの返却確認はOKか、ということですよ(そんなことわかんないの?)」
「あぁ、要するにカードが返ってきてるかどうかっつうこと?ああ、返ってるよ。」
それなら全て手続きが終わったからスタートしてもよろしい、と言わんばかりの係員。
このやりとり、どうも違和感だらけで見過ごすわけには行きません。

まず第一に、「カード返却確認」とはカードが客に間違いなく返されたかどうかを店員が確認することで、客が確認することではないはず。客に確認せよと言わんばかりのこの姿勢に問題ありです。客にカードを返し忘れてうるさい客から文句を言われた店長が、「返却確認だけは間違いなくキッチリやるように」とでも指導しているのでしょう。「返却確認」は店員だけでやるのではなく、お客さんも巻き込んでの「共同作業」ぐらいのつもりでやること。それが真の顧客サービスなんだから、なんてトーンの店長訓示が聞こえてきそうですね。気持ちはわかるけど、基本は一つ。「確認」は店の仕事です。ここを押さえておかないとサービスが空回りします。

第二に、日本語が正しくありません。言い回しは一体誰が考え出したんでしょうか?

客に聞くべきことはただ一つ。「間違いなくカードがお手元に戻っていること」の確認だけです。それも確認するのは店員の仕事です。「カードは戻っていますね?」とだけ聞けば十分。これを聞いて「うん、確かに戻っているよ」と返事をもらうことが「返却確認」なんですよね。

「返却確認」という特別の重大な行為を店員と客との共同作業でやり遂げないと車をスターとさせないぞと言わんばかりの「返却確認は大丈夫か?」とは大間違い。

単にお粗末な接客言葉だけのことなのか、この言葉の裏にこの大手石油会社の顧客軽視の営業姿勢がかくされているのか、学生仲間の同社重役さんに一度確認が必要だと思っています。「接客姿勢の確認のほう大丈夫ですか?」とでも訊くのかな。