去年の夏カナダ・ケロウナで友達になった新潟のO夫妻が、ゴールドコーストでの3ヶ月ロングステイからの帰途、昨日22日に寄ってくれました。空港ホテルでピックアップして成田山新勝寺にお参りし、参道をぶらついてから昼食を共にしました。
海外から帰って最初に食べたいものは寿司だろうけど、昼に寿司では重すぎようし、どこに行こうかと思案していたら、前日の新聞折込のミニコミ紙に面白そうな蕎麦屋さんの記事がありました。曰く、「女将が自分の庭で朝掘った筍をふんだんに使った手料理と手打ち蕎麦」。「予約客のみ受け、不定休」。「これだっ!」と直感し、迷わず予約してしまうのは熟慮が不得手の私の特技です。たいそうな店構えをせず、店の都合で営業したり休んだりと商売っ気のあまりない、このての店が実は結構いけるものなのです。
成田山参道名物の鰻屋から流れ出る、なんとも美味そうな匂いの誘惑に負けそうになり、O夫妻の「鰻もいいね」なんて声も無視して初志貫徹、当初計画どおり「和良亭」に行きました。お客様の都合よりも自分の勘を確かめたいジコチュウの私です。
地図を頼りにたどり着いた和良亭は、食事処として建てた家作ではなく、ふつうの民家のふつうの空室に少し手を加えてテーブルを置いた程度のスペースでした。テーブル4つで満杯の部屋が一つ、別棟にテーブル3つ程度の「離れ」があるだけです。
でも、野趣あふれる庭は十分に広く、竹やぶを背にして季節の花々が咲き、季節感が横溢する、なかなかの風情でした。もっとも、里山が広がったような、こういう景色が嫌いでない私の好みに合うだけで、「手入れの行き届かない、広いだけで雑然とした雑木林と荒れ庭」と評価する向きもあるでしょう。「庭園」と言わず敢えて「庭」と書いた心中を察してください。
食事処のハードウエアを重視する向きにはお勧めしませんが、料理の中身と値段で勝負するわれわれには素晴らしいお店でした。
筍の刺身、筍の甘辛煮、筍の酢の物、筍のマヨネーズ和え、筍の柴漬け、筍ご飯、それに手打ち蕎麦、デザートまでついて1350円。大満腹でした。大満足でした。
ハードウエアがしっかりしたお店であれば3000円くらい取られても文句が言えない内容です。
最近脱サラして手伝っている息子さん(和良さん)と女将の二人で忙しく切り盛りしている店だそうで、リピーターが多いとのこと。ミニコミ誌を読んで訪れる客が増えると二人だけではサービスの時間がかかりそうで心配ですね。
店のHPみて一度試すことをお勧めします。
http://www.geocities.jp/rjpgf735/waratei.html