wheelとは「車輪」の他にも「自動車、くるま」を意味しますが、ここでは「自動車のハンドルsteering wheel」の意味で使われています。「ハンドルの後ろ」は運転席ですから、車を運転することを「be behind the wheel」で表現します。
ボス:Was OJ Simpson behind the wheel when the cop caught his van?
私:No, I gather that his buddy was behind the wheel, as OJ was drunk like a hell.
ボス:There you go! You guys had better not be behind the wheel when you had booze.
車であればドライバー、船なら船長、飛行機ならパイロットとbehind the wheel の位置につくヒトはその乗り物をコントロールする立場にあるので、単に「運転する」だけでなく、転じて「支配する」「仕切る」「責任者として任務を全うする」等の意味で使用される場合もあります。
Don’t speak to the man behind the wheel.
「走行中は運転手には話し掛けないでください」というバスの張り紙は、ドライバーの気が散って安全運転の妨げになるから注意してくださいと言う呼びかけですが、上の英語の文章はもう一歩踏み込んで、「責任を持って運転している者に口出しは無用」と言った意味合いも込めて書かれているようです。
Having been behind the wheel under the influence of alcohol, my boss had ended up spending one night behind the bars.
似たような言い方にbehind the barsがあります。「酒酔い運転でつかまって一泊する所」と言えば「刑務所」です。「格子の後ろ側」と表現する英語と「塀の向こう側」と言う日本語と、似てなくもないですね?