3人ともグリーンにオンしたのでいよいよパットです。ピンを中心にしてほとんど同じような距離にオンしています。ピンの上6メートルくらいに私とBob。下6メートル弱にゲスト。誰からパットするべきか微妙な距離です。オリンピックなんてやってるとピンでいちいち測る場面です。ところで、ピンまでの距離はヤードで言うのに、なぜかグリーンでのパットの距離ってメートルで言いませんか?yardまではなんとかついて行けるけどfeetでは距離のイメージがつかめないんですよね、日本人には。メートル法の普及しているカナダでもゴルフだけはyard/feetを使っています。念のため。
Bob: Who is away?
誰が一番遠い?
相手と自分とどちらが遠いかはっきりしないときは、Am I away, or are you? と尋ねます。相手のほうが遠い場合はYou are away.と判定してあげます。
私: Every one seems almost in the same distance. Let me putt first to show you the line.
バーディーチャンスにつけた私は、Bobを先に打たせてラインを見たいところですが気持ちがはやって最初に打ちます。
Bob: That's a birdie opportunity, Sanzo. How do you read this?
ラインを教えてくれるキャディーがいないセルフ。ライン、芝芽、距離すべて自分で読むしかありません。「バーディーチャンス」はbirdie opportunityですね。
私:Down slope slightly breaking to the right. You have to kill the speed.
つけてはいけないピンの上側。下りスライスライン。逆にフックラインならbreaking to the leftですね。打ちすぎたら大オーバー必死。巧くスピードを殺せるか、朝一の試練です。
Bob: That sounds right. OK, show me the line, Sanzo.
私のパットラインを参考にしたいBobも一緒に真剣にラインを読んでいます。
芯を外してチョコンと当てただけのつもりが・・・・するするするっとホールを過ぎて3メートルの大オーバー。
私: What am I doing? I have no touch today.
そうです。「ノー感じ」「どた勘」はno touch です。ナイスタッチ!の逆ですね。
パットの距離感のタッチが出ないで大ショートしたときなどに、自分に愛想をつかせて自嘲的に What am I doing? I have no touch today! なんて言いますね。これが英語流「ノータッチ」です。
私の大オーバーはBobにとっては大変に参考になったはずです。
Bob: Thanks a lot Sanzo. I'll go to school on you.
あんたのライン参考にさせてもらうよ。ここでSchoolが出てくるのはさすがネイティブ。I have learned a lesson from you. 程度が外人としては精一杯のところです。
私の失敗が活かされて参考になったかどうかは次回のお楽しみ。
最後におまけに日本流「ノータッチ」のお話を少々。
ゴルフはボールがあるがままの状態でプレイする(Play as it lies.)ものです。いわゆる「ノータッチ」ですね。原則としてタッチすることを想定していないので、タッチするしないを区別する用語もないのでしょう。これも和製英語というべきでしょう。ただ、、コースがベストの状態でなくなる冬場には、Winter rule applies と掲示してコースのローカルルールで例外的にリプレイスを認める場合はあります。Summer rule appliesと表示されていれば、「コースコンディションは良好だからノータッチですよ」とのメッセージと理解して、ノータッチでプレイすべきでしょうし、私もそうしています。
敢えて「ノータッチ」であることを確認する場合にはLet's play down today. とか Let's play summer rule today. と表現すれば良いようです。
日本ではプライベートコンペでも「おい、きょうはタッチあり?ノータッチ?」なんて大声で確認しあっていますが、キャディーマスターに確認して「サマールール」であればノータッチでプレイするのがゴルフです、はい。