日本は少子化だというけれど、単純に子供を作るのがリスクなんですよ。
100年程前は、子供は家の重要な収入源だった。
人生の先生も、技術の先生も、全て親だった。
否が応でも従う必要があるというか、それ以外の選択肢を選ぶ概念がない。
義務教育などないうえに、15歳の年齢制限などもなく、子供であろうが親の仕事を手伝わされるのが当たり前だった。
支配者の子供が支配者になり、施政者の子供が施政者になり、農民の子供が農民になり、奴隷の子供が奴隷になるのが当たり前の世の中だった。
現在、15歳以下の労働は原則禁止になっている。
日本だけに限らず、市民教育、国民教育によって、平等な教育の機会が与えられるようになっている。
職業選択の自由が保証されていて、国が与える独占名称資格以外の職業であれば、自由に仕事を選べる。
幼い頃から独占名称資格を取ることのメリットを知っているかどうかは、学習環境に大きな影響を与える。
医者の子供は医者に、弁護士の子供は弁護士になりやすい。医師免許、弁護士免許を得るための学習方法というものは存在する。
そして、人のミスを修正する医療や弁護は高給となる。
余談だが、医療事故を起こしにくい医療は精神科で、検査も少なく、手先を動かす技術的熟練が必要なく、リスクが低いということまで知っておくと色々合点がいくだろう。
これらの革新が行われたのがフランス革命と言われているけれど、その説明は別の機会とする。
子供は親に従う必要がなくなった。
子供は独立して自立する。
自分の職業は自分で決めて、自分の人生を歩む自由を手に入れた。
そして親は自分の老後の面倒を、自分で見る必要がある。
経済力と時間を消費してまで、子供を育成する必要がどこにあるのだろう?
そんな事は考えずに、生物の本能に任せて生殖行為に勤しめばいいというのも一論だけれど、そうした挙げ句、シングルマザーやネグレクトも多発する。
というわけで、合理的に考えると、わざわざ結婚して子供を生んで育てるというのが、ただのリスクじゃないか?という結論に至るし、結局のところその点が頭に引っかかっているがために、子供を欲しいと思わない自分がいる。