何も知らない子供からすれば、大人はみなプロフェッショナルです。
毎日のように仕事にでかける父。
毎日家事仕事をしてくれる母。
何もしなくても食事は出るし、おこずかいももらえる。
子供は働いてはいけないという人権上の問題があるわけですが。
しかしながら大人全てが一流のプロフェッショナルかというと、そうでもない。
手抜きや限界を知らないだけ、アマチュアのほうが上回れる場合はいくつもある。
時間やコストの制限なく子供がネット情報などを駆使して料理を作れば、母親の料理を超えることも可能。
そんな時に大人としての度量が試されますな。
「そんだけ手間暇かければ、そりゃうまく作れる。こっちは毎日の生活費と家事ギリギリでこなしてるんだから」
「そこまで追求できるなんてすごい。なかなかできることじゃない」
別に主婦批判ではなく、会社勤めの人にも当てはまるわけです。
Excelのマクロを駆使してゲームを作るとか。
毎日の請求業務だけにExcelを使う一般的サラリーマンにしたら、自分の使うツールを本職以上に使いこなす素人のことを完全別世界人とみるか暇人とみるか。
電卓を楽器として演奏する
Excelで巨大行列式を解いて有限要素法計算する
プロを超えるわけですよ。
例として挙げた技術的なテクニックだけではありませんが。
個人的に考える一流のプロフェッショナルとただのプロフェッショナルの違い。
一流のプロフェッショナル:自分の間違いを認める
ただのプロフェッショナル:自分の間違いを認めない
一流のプロフェッショナルは自分の能力がまだ足りてないし、広い社会の上には上がいることを知っているから、自分の現在能力の限界を知っている。
間違いに気づくことができるし、改善していくこともできる。
ただのプロフェッショナルは現在の仕事が自分のできる精いっぱいだから、これ以上はない。
だから自分の間違いは認められない。
一流のプロフェッショナル:自分をプロとさえ思っていない
ただのプロフェッショナル:プロを言い訳に使う
一流のプロフェッショナルはアマチュアが努力すれば自分の能力を上回れることを知っている。
先に挙げた例みたいに。
切り口に感心する。
ただのプロフェッショナルは、「プロとして言えば、それはできない」と断言する。
やらないしやれないから。
プロとアマの違いって、実はそんなにない。
アマチュアスポーツ選手がプロスポーツ選手に勝つなんてこともそれはあるでしょう。
アマチュアには「知らないからやってしまう」という必殺技があってですね。
実際の限界を知らないから、想定できることは全て突き詰められる。
一言「安全」といっても、歩行中の安全と、自転車の安全と、車の安全と、飛行機の安全と、ロケット打ち上げの安全は水準がまるで変わってくる。運転も整備も。
全部突き詰められるのがアマチュアの強みでもあると思う。
「突き詰めることをしないでただ漫然とやってくれればいい」という仕事もあるんですけれどね。
どれを面白いと思うかは、それは人次第だし。
それでも漫然とやればいい仕事に、「まじめにやれ!」と叱咤しても違和感がありますな。
限界は人が決めるんですよ。