理不尽は立場が弱いほど濃縮される。
というのが私の持論。
立場が強い人が適当に発言したことが、立場の弱い人にとっては命を奪うレベルになる。
製品開発だとわかりやすくて。
図面の意味が分からずに、制作製造現場が翻弄される。
どうやってもモノが出来上がらない。
出来上がっても、検査できないし、搬送納品できない。
しかし書いた張本人は特に考えていない、なんてことはよくある。
結構ある出来事。
そんな適当な仕様や図面を書いていると、書いている張本人は現場に顔向けできない。
「現場に考えさせればいいや」で書いているので、実際に現場の人と会った際に、コミュニケーションさえできない。
「あの図面を書いたのは自分ではありません」かのように。
現場と壁が生まれて、ほんの少しの情報共有すらできなくなる。
「これを加工するための工具が、今流通していないんですよ。互換工具はあるけれど、加工法変えなければならないんです」
図面書き換えれば一瞬で対応できることさえ、コミュニケーションできない。
残念ながら、今の日本のものづくりは、ほとんどこの状態。
学歴確保のために、高校大学で教科書を使って勉強するけれど、その理工学知識を応用して現実の問題を解決するということをしていない。
だから現場と会話できない。
そんな仕様や図面が現場にそのまま送られてくる。
そして現場は情報の混乱にまみれて、定常外業務でケガを発生する。
命が奪われる。
質が悪くてお金のかかる、厄介な商品製造の現場。
しかしこれが日本のものづくりの現実。
真面目になんとかしないとならないと思っている。
作戦を考えないとならない。