横浜港北おもちゃ病院の活動記録

ドクターの一人であるYoshi61が代表して記録しています

米国製のメリーゴーランド

2019-11-10 23:44:41 | 活動の記録

11月9日、今日は菊名地区センターで活動しました。

菊名地区センターは、二ヶ月毎の開催のためか、持ち込まれるおもちゃが多いのが特徴です。今日のドクターは、9人。どうなるかと思っていたら、案の定、20個を超えるおもちゃが持ち込まれ、15時の終了時間までに終わらない盛況でした。13時すぎたあたりから、直せないおもちゃが順番待ちの状態となりました。数も多かったのですが、難しい修理となったおもちゃが多かったのも原因でした。

そんな難しい修理となったのが、これ。なんでも米国製だそうで、結構古そうです。毎年クリスマスの時期に出していたそうなのですが、音楽(クリスマス曲)はなっても、ターンテーブが回らないとのこと。 

 

 

このメリーゴーランドは、外部電源のACアダプタを挿し、スイッチを入れると、本物のメリーゴーランド同様に床のターンテーブルが周りだし、天井から吊り下がっているブランコが時折、外側に揺れる構造になっています。このおもちゃに耳を傾けると、微かにモータの音がします。多分、ギヤ割れでしょう。とは言うものの、どこから分解していいか、わかりません。通常なら、裏側のねじを外したいところですが、底面裏には隠しネジもありません。中心に軸があり、その軸を止めているネジが見えましたが、特殊で回せそうにありません。さてどうしたものか。。。 赤白の天井の裏を見ていると、嵌め込み構造のラッチが見えます。とりあえず、天井を外すことにしました。

とは言え、外すだけでも大変でした。やっと天井が外れると、モーターボックスが見えました。モータとギヤボックスを繋いでいるOリングがゆるゆるです。 

 

 

これを変えて終了かと思ったのですが、このギヤボックスは、ブランコを揺らすカムを回しているだけのようです。このギヤボックスを外し、もっと奥に別のモータがあるはずです。 まず、配線も外し、モーターユニットを外してみると、  

 

 

まだ、たどりつきません。

ブランコを動かす機構を全て取り外さないと、奥が見えません。最近のおもちゃと違い、かなり手作りのおもちゃを分解していくので、元に戻せるかどうかも心配になってきました。ここであきらめるか、もう少し進むか悩みところです。

心を決めて、なんとかブランコを動かす機構を取り外してみると、  やっと、床のターンテーブルを回している、モータユニットが見えました。

 

 

ここまで来れば、割れている14歯のギヤを交換すれば、原因は解決します。

ゆっくり、組み立てて、お客様にお渡しするまでに、3時間はかかりました。 いやー、これ以外にも「鳴く猫のぬいぐるみ」、「水鉄砲」、「プラレール」などを直したのですが、このメリーゴーランドに比べれば、簡単な修理でした。

引き取りにきた、親子もターンテーブルが回ることに感激してくれました。 これで治ったメリーゴーランドは、クリスマス飾りの一つとして、活躍することでしょう。 よかった、よかった。