小春日和のような穏やかな日だった。
午後から暇を持て余している両親と妹と私の四人で、南部まで足を伸ばした。
高速を最後の豊見城で降り、左折。いつも見て回るのは、地元の人が地元の野菜を売っている店を二三か所。
年寄り二人なのに、ついつい買いすぎる母に、買いすぎないようにねと忠告。
二人は「いろんな所を見て回るのが、楽しいさ~」「自分たちではこれない所だから」と喜び、母はいつもより饒舌になる。
糸満の地元の野菜を売っている店(大雑把な私たちは、名前を覚えたためしがない)にも行こうと思ったのに、迷ってしまった。いつも地図など見ないで、車を走り出すのでぐるぐるめぐるはめに。私たちの家族は、こういう無駄だと思われるようなことが好きみたい。
妹は、「通ったことのない道を、通って見たい」と、ずんずん行くので、どこに着くのかは未知。でも私も、両親も異義なし!急ぐ用がある訳でなし、違う町の畑や家々を見るのも楽しい。
帰りに寄った、うるま市の「チル小ー」というそば屋。父は昼食べるのが遅かったのでいらないといった・ら、若いかわいい店員さんが「あ、じゃ、取り皿持ってきましょうね」と気を利かしてくれた。いい店だなと思った。
他にもたくさんお年寄りを連れた家族連れがいる。いつもいうようだが、年寄りはたくさん食べれない。残すのを嫌う、というより「もったいない」と思うのである。
だから、「半そば」メニューのある店は嬉しい。また、この子のように機転のきく従業員がいるのも助かる。
(写真は妹の家の庭:花いっぱい)